RETRO少年の懐古録

ミステリー、ホラー、サイエンス、サスペンス、SF、怖い話……

フォークロアまとめ その13 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その13

信じようと信じまいと……

 

ある国の王は、占い師に「写真を撮られたら死ぬ」と予言されたため、一切写真を撮らせなかった。しかし王と面会した画家が、王そっくりの肖像画を描いてしまい、その絵が国の新聞に掲載された。その直後に王は暗殺されてしまった。肖像画を載せた記事のタイトルは「信じようと、信じまいと……」

 

ある冬の朝、デンマークの片田舎で身元不明の死体が発見された。その太った老人は、検死の結果、数百メートル以上の高さから「墜落死」していたことが判明した。だが妙なことに、死体の周辺には、高い建物などは何一つなかった。1996年、12月25日のことである。

信じようと、信じまいと…… 

 

ソ連の宇宙船、ソユーズ1号は打ち上げには成功したが、着陸に失敗。乗員であるウラジミール・コマロフは命を落とした。不思議なのはそれからである。ソ連政府は、宇宙船の回収班の班員に何故か生物学者を加えた。さらに、墜落した森林地帯でそれ以降三ヶ月間に渡り、赤い怪光が何度も目撃されたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

俊足で活躍したプロ野球選手の鈴木氏は「盗塁の秘訣は?」という問いに対し「自分の数歩前を自分の幻影が走っていて、それと同じ様に走れば大半は成功した」と答えた。現役引退後、登山中に遭難してしまった彼の目の前に再び幻影は現れ、それについて行くと、無事に下山することが出来たという。

信じようと、信じまいと…… 

 

虫捕りに行った子供が、奇妙な虫を捕まえて来た。全身が黒く、ぶよぶよとした数センチの球状で、木の蜜を吸っていたという。父親が大学に調査を依頼したが、虫は大学に到着する前に死んでいた。虫籠の中で動かなくなったそれを解剖してみると、中には空洞しかなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある研究所の取り壊し作業中、フロアとフロアの間に大きな空間が発見された。そこを捜索すると、白骨死体、老人の死体、若い男女、乳児が発見されたが、彼らは皆、奇形であった。研究所で何が行われていたのか、彼らは誰だったのか、知るものはいない。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある病院に、友人の運転する車に同乗して事故に遭った男が運ばれてきた。一命を取り留めたが両脚を失った彼は、自分をこんな目に遭わせておきながら姿を見せない友人を憎み「あの男の心臓を止めてしまって下さい」と神に祈った。翌朝、男は心臓麻痺で死んだ 彼の胸には、友人の心臓が移植されていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ニュージーランド沖を航行中の船が海の中に建築物を発見した。建築物は緑がかった塔のようで、周囲には腐った魚の様な異臭が立ち込めていた。乗組員はその異臭にまいってその場を後にしたが、彼らは全員、一ヶ月以内に怪死した。日誌によると、建築物を発見したのは南緯47度9分、西経126度43分……

信じようと、信じまいと…… 

 

↑ルルイエ

 

ある老人が家を格安で売りに出していた。新婚の夫婦が訪ねてきて、商談は成立した。老人は、一つだけ約束してほしいと夫婦に言った。「地下室の扉だけは、絶対に開けないでください」若い二人が住み始めてかれこれ二十年経つが、未だに地下室の扉はみつかっていない。

信じようと、信じまいと…… 

 

とあるピザ屋の店主は、店内に出没するネズミに手を焼いていた。ある時一斉駆除を思い立ち、店内各所にネズミ捕りを設置した。古典的なタイプのネズミ捕りは確実に仕事をこなしていったが、幾つかのネズミ捕りは、なぜか丸まったハンカチを捕まえていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある漫画のヒロインに対し、常日頃から「彼女は俺の嫁だ、二次元に行きたい」と言っている男がいた。その後漫画にてヒロインに付きまとったストーカーが主人公に叩きのめされる展開が描かれた。「こんなはずでは」と何度も呟くストーカーは、漫画が掲載される数日前に姿を消したあの男と瓜二つだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある飲食店に勤める男が、厨房にゴキブリ用の粘着罠を仕掛けた。数日後、罠の様子を見ると、おびただしい数のゴキブリが罠にかかっていた。驚いた男が罠を持ち上げようとすると、罠の中のゴキブリたちが一斉に羽ばたき、罠ごと空を飛び、窓から外に逃げたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ドイツのある地方に生きている館があったという。入るたびに部屋の位置や廊下の形が変わるのだそうだ。あるとき、その館に入った人間が誤って壁を傷つけてしまった。すると、大きな叫び声に似た音が館に響き、それ以降不思議な現象は起きなくなったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

あるホテルでは、カウンターに置かれている物の位置が寸分の狂いもなく決まっている。 いつ誰がそう決めたのかは定かではないが、なぜこのような決まりがあるのかは判明している。配置をわずかでも変えてしまうと、カウンターの上にある物が、綺麗に全部消えてしまうからだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

カンボジアに水を飼っているという男がいた。記者が男の家を訪ると、水以外には何も入っていない大きな水槽がある。いぶかしむ記者の目の前で、水槽に放たれた魚が一瞬にして消えた。「水ってのは、死んでいればなんでもないが、生きている間は大変だ」男はそう語った。

信じようと、信じまいと…… 

 

醸造中のワインやウィスキーが蒸発して少し量が減ることを「天使の分け前」というが、人が臨終する瞬間に体重が僅かに軽くなる現象を、生理学者たちは「死神の取り分」と呼んでいる。

信じようと、信じまいと……

 

人の集まる場所で、その場にいる全員が一斉に静まり返るといった体験をしたことがある人は多いだろう。その瞬間こそ、幽霊が我々の頭上を通り過ぎている証拠であるといわれている。あるサッカーの国際大会では、選手含む二万人の人間が一斉に静まり返ったという。 彼らの頭上を通り過ぎたのは一体……

信じようと、信じまいと…… 

 

1957年11月3日。某県の動物園で起きた話。この日、園内はいつも通り動物達の鳴き声で騒がしかったが、ある数十分間だけ、動物が一匹たりとも鳴き声をあげず、恐ろしく静かな時間が園内を流れた。同時刻、ソビエト連邦はライカという犬を乗せた宇宙船が地球の衛星軌道上を回ることに成功していた。

信じようと、信じまいと…… 

 

臨死体験で妖精を見る、という人は少なくない。聖職者の調査によって、ある共通点が見つかった。その妖精はほとんどの場合幼い子供で羽が生えているという。余談だが、人間の胎児は最初は鳥のようなかたちをしている。信じようと、信じまいと……

ある少年は、糸が切れて飛んでいく風船を指差し「風船が空へ落ちていく」と言った 父親は、あれは飛んでいくと言うんだと説明したが、少年は聞き入れない。困り果てた父親がその理由を尋ねると、少年はこう答えた。「でもパパ、この前、悲鳴を上げながら空へ落ちていく人を見た」

信じようと、信じまいと…… 

 

とある警察署に、一人の男が女を殺し山に捨てたと自首してきた。男が指定した場所には確かに女の死体が埋められていた。男が自首した理由は、某掲示板に名無しで書き込むたびに、自分の名前だけが毎日「犯人」になり、気を病んだ為だという。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある高校の野球部に、名ストッパーとして名の知れた投手がいた。普段は朗らかな人格者だったが、マウンドでは常に死球ギリギリの剛球を投げるため、打者は彼の投球に本気で殺意を覚え、退部する選手が続出した。一方、本人曰く、自分が登板した回はあっさりと打たれた記憶しかないという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男の飼い猫が五匹の子猫を産んだ。面倒になった彼は、ある雨の晩、車で峠へ向かい、そこの崖から六匹の猫を落として殺した。数年後のある日、男は雨の中、車で峠越えをしていた。ふと後部座席を見ると、数年前に殺したはずの親猫が座っており「あの日もこんな晩だったわね」と言ってにやりと笑った。

 

「私たちが求めているのは生きる喜びじゃない。死ねる喜びだ」と、ある学者が小さな村の住人達に言った。翌日、学者からの連絡が途絶えたため、警察が捜索隊を派遣したところ、住人達の死体だけが見つかり、学者の死体は見当たらなかった。

信じようと、信じまいと……

 

とある男性議員の懐中時計が、八時二十分で動かなくなってしまった 時間がわからなくなった彼はとにかく急いで議会へと向かった 到着した彼が議会の時計に目をやると、針はちょうど八時二十分を指していた それと同時に、彼の懐中時計も再び動き出したという

信じようと、信じまいと…… 

 

日本のとある町で、靴が盗まれるという事件があった。立て続けに見境なく盗まれていくが、靴はどこからも見つからなかった。しばらくして犯人が捕まったが、靴は全て「食べた」と言った。警察が目の前に靴を出したところ、彼はそれを瞬く間に胃に収めてしまった上、おかわりを要求したという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある登山家が雪山で遭難してしまった。吹雪は激しさを増すばかりで、一歩も動けない。彼は藁にもすがる思いで、子供の頃に祖母から教えてもらった「困ったときのおまじない」をつぶやいた。すると吹雪は瞬く間にやみ、しばらくすると救助が来た。下山後、彼はそのおまじないをまったく思い出せなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

メキシコで、新種と思しき恐竜の皮膚の化石が見つかった。調査の結果、その恐竜にはカメレオンのように皮膚の色を変え、外敵から身を守る能力があったことがわかった。ただ、体長三十メートルの肉食恐竜に一体どんな天敵がいたのかは定かではない。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男性が、巷で「吸血鬼なのでは」と噂されている男の写真を見ていた。その男の事実上の年齢は五十歳なのだが、彼の容姿は成人男性そのものだった。男性が写真から目を離せないでいると、突然写真の中の男が動き出し「貴様見ているな!」と叫んだかと思うと、写真は男性の手の中で消滅したという。

信じようと、信じまいと…… 

 

DIO

 

月面着陸の映像は、NASAスタンリー・キューブリック監督に撮らせたというのは有名な話だが、キューブリックの完全主義、リアリズム追及姿勢により、現地ロケを敢行せざるを得なくなったのはNASAの誤算だった。

信じようと、信じまいと……

 

 

昆虫の中には、電磁波や超音波など、人間に見えない「何か」を捉えることのできる種類が多い。ある男は散歩中、スズメバチの大群に出くわした。大群は彼を襲おうともせず、そこに何かがあるように飛び回っていた。男が見ている数分の間、大群は一定の高さに固まり続け、最後は殆どが地面に落ちて死んだ。

信じようと、信じまいと……

 

1968年、ドイツで「狂気」というタイトルの、真っ黒な画面が延々と続くという前衛的な映画が製作された。2011年にこの作品をデジタルリマスター化した際、そこには一人の女が男を刺殺する映像が映し出されたという。 

信じようと、信じまいと……

 

一定の速度で、同じところをぐるぐる回り続ける。回転は、早さよりも持続させることが重要である。成功すれば、視界に映る景色だけが徐々に早くなって行く。この行為は、スーフィズムの人々が、変性意識にはいる時の方法として知られる。一時間程続けると「向こう側」に行けるらしい。

信じようと、信じまいと……

 

マンションに住む男のもとに、ある日警官が数人たずねてきた。何事かと身構えたが、用件は「箒とちりとりを貸してほしい」というものだった。男はそれに快く応じた。彼らは不自然なほど綺麗にそれらを洗って返した。マンションで飛び降り自殺があったことを男が知ったのは、警官が帰った直後だった。

信じようと、信じまいと……

 

群馬県のとある山中で穴が発見された。その穴は十円玉程の大きさで、中に入れたものが消えてしまうという。同時期、ブラジルで日本の硬貨が突然出てくる穴が発見された。現在、その穴の場所を知る者は殆どいない。目撃した人間が皆消えてしまったからだ。

信じようと、信じまいと……  

 

会社員の男は、名刺フォルダーの中に見知らぬ名刺がいくつか収められているのに気が付いた。名刺に書かれていた電話番号はどれも、使用されていないものばかり。そしてどの名刺の裏にも「あなたの娘さんの十年後が楽しみです」と書かれていた。男に娘はいない、妊娠したと分かったばかりの妻はいるが。

信じようと、信じまいと……

 

あるガソリンスタンドで爆発事故がおきたが、幸いなことに爆発が直撃したはずの店員と車の運転手は無傷だった。彼らは神のご加護の賜物であると喜んだ。しかしその事故から丁度二年たったある日、二人とも火気など存在しないところで焼死しているのを発見された。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある人物がタイムマシンを発明し、オークションに出品した。ところがそのオークションが終了する前に、同じタイムマシンを出品する人物が現れこう言った「私はタイムマシンを落札し使用した者だが、使い心地が非常に悪いので誰か引き取って欲しい」

信じようと、信じまいと…… 

 

とある図書館に、一冊の本がある。最初から最後まで何も書かれていない約300ページほどの白紙本だが、それを読んだ者は、何故か涙が溢れ出して止まらないという。ある日、誰かが最後のページに「End」と悪戯書きしてから、誰にも発見されなくなってしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

この世で最も残酷な殺し方は何か、と聞かれたとき、ある人物はこう答えた。「殺さないことですよ」 彼は憎んでいた人間を餓死するまで監禁し、殺したと伝えられる。

信じようと、信じまいと……

 

……といまじ信、とうよじ信

だままいならかわかのたっなにさかさが何にだ未、がたい頷にか確は男時のそ。たっ言と「れくてみてしにさかさをか何るす有所のしたわ」に彼はしたわ。ういとるいてっ持を力能るすに「さかさ」もでのもなんど、は男のそ。たきてけかし話が男ぬら知見の人一、にしたわ、日先 

先日、私に、一人の見知らぬ男が話しかけてきた。その男は、どんなものでも「さかさ」にする能力を持っているという。私は彼に「私の所有する何かを逆さにしてみてくれ」と言った。その男は確かにうなづいたが、いまだに何が逆さになったのか分からないままだ。

信じようと信じまいと……

 

自分ひとりしかいない部屋で、背後に視線を感じる。そんな経験をしたことがある人は多いだろう。もちろん、振り返っても誰もいない。なぜなら「それ」は、既にあなたの真上にいるからだ。

信じようと、信じまいと……

 

とある高速道路に奇妙な標識が立っている。それ自体は何の変哲もない「飛び出し注意」の標識だが、トンネルの中にあるのだ。もちろん両側は壁で、人も動物も飛び出しようがない場所である。観光客が問い合わせたところ、担当者は「それでも飛び出してくるんです」と答えたという。一体何が、どこから?

信じようと、信じまいと……

 

猟師が河原に猿を追い詰め、銃で仕留めた。倒れて動かなくなった猿のところへ猟師が近づいてみると、そこには干からびた猿の毛皮があるばかりで、周囲には血の跡も残されていなかった。猟犬は怯えるばかりで、近寄ろうともしなかった。

信じようと、信じまいと…… 

フォークロアまとめ その12 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その12

信じようと、信じまいと…… 

 

ある天文学者曰く、宇宙の滅亡は何百兆年後などではなく、あと数年後の出来事である、というのだ。学会は彼を全く相手にしなかったが、彼はまだ学説を曲げていない。「宇宙は落下し続けている。動きは相対的で気づきにくいが、もうすぐ『着地』するだろう」と……

信じようと、信じまいと……

 

アメリカのとある州で竜巻が発生した。その竜巻は不思議なことに、三時間にも渡って一箇所に留まり続け、突然消えてしまったのである。そしてその竜巻を見た人々は口をそろえてこう言った。「竜巻の目に巨大な人がいる」と。

信じようと、信じまいと……

 

耳はノイズを消すために微弱な音を発している。だが、他人に自分の耳の音を聞かせてはならない。それは「本来人間が聞いてはならない音」だからである。ちなみに、耳鼻科医の失踪率は、他の科の医師の十五倍にもあたるといわれている。 

信じようと、信じまいと……

 

ある男が風呂場でビー玉を見つけた。よく見ると、表面に模様が彫り込まれている。男はそれをポケットにしまった。次の瞬間、ポケットから女性の悲鳴らしき声が響いた。慌てて男がポケットを裏返すと、ビー玉の模様は無く、ポケットの中は血で濡れていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

あるオカルト好きの学生が、自分で創作した怪談を、人から聞いた話だと言って仲間に話した。しばらく経ったある日、似たような話を別の友人から聞かされた。友人曰く、実際に起きた殺人事件が基になった噂話らしい。調べてみると、その事件が発生したのは、彼が最初に話を創った二年後の出来事だった。

信じようと、信じまいと…… 

 

埼玉県にある古い下水道跡へ、四人の若者が肝試しに行き、行方不明になった。数日後、記憶喪失で戻ってきた一人の体には無数の虫の刺し傷があった。その虫は、カナダとアラスカの一部にしか生息していない虫だった。 

信じようと、信じまいと……

 

山梨県の田舎町で、少し前まで「傘バス」と呼ばれるバスが通っていた。普段乗るバスと見た目も時間も変わらないが、車中には大量の傘が用意してあるらしい。その中には、乗客達がこれまでになくしてきた傘が必ず混じっている。「傘バス」が走る日は、予報にない雨が必ず降り出すという。

信じようと、信じまいと…… 

 

某県某市には「入口」という名の森がある。黄泉へ繋がっているとの伝承があるその森へは、狩人さえ滅多に近づかない。記録に残る「入口」に入った最後の人物は、数十年前に調査のため訪れたある民俗学者だが、彼がいつ亡くなったのかは記録されていない。余談だが、この地域に「出口」という地名はない。

信じようと、信じまいと…… 

 

「この世の全ては数字で動いている」というのが、ある数学者の信条だった。彼は、理解不能な数式を用いて、しばしば賭博で大勝ちしていたが、四十歳の時に交通事故で命を落とした。「運命は計算できなかったらしい」と彼を悼む者もいれば「死んだ方がマシな未来が見えたんだろう」と言う者もいた。

信じようと、信じまいと…… 

 

「鏡」という題の本がある。読んだ人間の過去・未来・本性・感情によってその中身は変わり、決して同じ内容になることはないという。ある日一人の善良な主婦が、その本を片手に死んでいるのが発見された。彼女はどのような物語を読んだのだろうか……その本は現在も古本市に出回っているという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある少年はサッカーボールが欲しかったものの、手持ちがなかった。無駄を承知で「神様、ボールを下さい!」と願った翌日、家の玄関にボーリング球が置かれていた。少年は思わず「神様、これじゃないよ!」と叫んだ。次の日、ドイツ語で「すまない、間違えた」と書かれたメモ用紙が玄関に貼られていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

宇宙よりも謎が多いといわれている深海。未だ未調査の領域も多く、新種の生物や、もう絶滅したと思われていた生物が見つかることがある。奇妙な噂も、研究者の間では絶えない それはこういうものだ。「探査機のモニター画面の中で、歩いている人を見た」

信じようと、信じまいと…… 

 

ある一本のゲームが発売された。そのゲームは異常な人気を博し、ソフトを巡り、強盗事件が発生するほどであったと言う。現代でもそのゲームの続編は発売され続けているが、そのような事件が起こることは無い。かつて彼らを熱狂させたものは、一体、何だったのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある小学校に通う少年は、教科書に載っている偉人に落書きするのが好きだった。ある日少年がいつものように落書きをしていると、その人物が笑ったように見えた。恐ろしくなって教科書を閉じたが、数日後、落書きと同じ模様の痣が少年の顔に現れた。痣は決して消えず、彼は現在も後悔し続けている。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある統計学者は、雨女だと自称するひとりの女性と出会ってから十年間、彼女が外出するときは欠かさず同行し、毎回雨が降ることを記録し続けた。しかし一度だけ風邪をひいてしまい、泣く泣く彼女を見送った日があった。一日中快晴だったその帰り、友人たちは密かに統計学者が雨男だったのではと噂した。

信じようと、信じまいと…… 

 

人間の視神経と繋がる脳の部位を調べてみると、およそ三百人に一人は赤と青など二つの色が逆に見えているはずだという。彼らは赤く見えるものが青、青く見えるものが赤と思い込んでいるため気づくことはない。あなたの視界は、本当に周囲の人と同じだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

ウルトラセブンの一話が、抗議によって封印処分されたのは有名な話であるが、実はウルトラマンAにも封印された回が存在する。抗議等を受けたからではなく、製作側が自主的にお蔵入りを決定したのだという。完成したフィルムを試写した時、劇中の台詞がすべて女性の金切り声に変わっていた為らしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある町で一人の独身男性が亡くなった。彼は日頃から「自分は死んだら全ての人から忘れられるのでは?」と恐怖していた。男の友人が役場に届けに行くと、彼の戸籍は初めから存在していなかった。彼が恐れていたのは本当に「忘れられること」だったのだろうか?

信じようと、信じまいと…… 

 

ある村の少女は、年寄りに中腹にある石垣に立ち入るなと言われていた。少女に思い当たる節は無かったが、石垣には近づかないようにしていた。ある晩少女が目を覚ますと、豪雨の中、石垣の上で寝ている自分に気が付いた。驚いて山を下ったが、すでに村は土石流に押し流され、助かったのは少女だけだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある特殊な方法で計算した場合、朝陽が昇る確率は1/1000000を下回ることが判明した。 もちろん、太陽はそんな確率に関わりなく毎朝大地を照らす。この事実を知ったとき、その計算をした学者はこれぞ奇跡だとして神を賛えたという。

信じようと、信じまいと……

 

死者がまだ簡単な棺桶に入れられて土葬にされていたときの話。子供達数人が墓地で遊んでいると、一人の少年が、埋めてあった棺桶を踏み破ってしまった。足はどうやっても抜けず、数人がかりでようやく足を引き抜くことに成功した。足の先には、明らかに人間に噛まれた歯型が付いていたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある数学者が屋外でコイントスをしてみた。すると空中で鳥がくわえて飛んで行ってしまった もう一度やってみると、コインは見事、地面に垂直に立った まさかこんなことがあるとは 拾い上げたそのコインを見ると、表と裏が同じ柄のものだった

信じようと、信じまいと…… 

 

「自分は鏡の世界の住人だった」という男がいた。彼曰く、世界のどこかに自分だけが映らない鏡があり、そこから鏡の向こう側に行けるという。「普通の鏡だと、鏡の向こう側の『自分』がこっちに来ないように押さえ付けているから、向こう側の世界へは行けない」らしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

本は作ることができる。大量の本の山に何も書かれていない本を一冊混ぜ、長期間放置する。 すると、何も書かれていないはずの本に文章が書かれているという。歴史ある図書館には、そういった本が必ず有るのだという。

信じようと、信じまいと…… 

 

中国湖北省のある人物は、光合成が出来る人間だった。彼は存命中、食物をほとんど取らず、水と日光のみで生活していた。1976年に彼は病死し、荼毘にふされたのだが、遺骨は残らず、周囲には生木が焼けるような臭いだけが漂っていた。

信じようと、信じまいと……

 

テネシー州郊外の動物園には「Something Invisible」とだけ書かれたケージがある。ガイドも「そうとしか言いようがない」と投げやりな説明しかしてくれないが、何も見えないケージの前から人が絶えることはない。運が良ければ中の「何か」が餌の肉を食べるところが見られるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

深夜、男が住む家に激しいノックの音が響いた。同時に親友の声で「助けてくれ、天使にさらわれる!」と聞こえたので、ただならぬ様子に慌てた男がドアを開けた瞬間、空から靴が片方落ちてきた。以来、親友の消息は不明である。

信じようと、信じまいと…… 

 

人が作る作品には時々ツクモガミと言う魂が宿る事がある。木彫りの像から機械、パソコンの規格一つまで該当する。作品たちには様々な願いが込められているが、古くて使い物にならなくなったある作品を「殺そう」とした男が居た。それを殺す前に、彼は不可解な死を遂げた。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある田舎町で、少年五人が連続して獣に噛み殺される事件が起きた。その直後に、三歳年上の姉を射殺した十四歳の少女が逮捕された。彼女は「姉が狼に変身し、付き合った少年たちを殺した 自分も殺されそうになったので撃った」と主張した。妹の脚には少年たちを殺した獣と同じ歯型がついていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ハンバーグ、メンチカツ、餃子、ミートボール、コンビーフなど。これら肉を加工した食品を、一日一回以上食べたとする。計算上、三十年に一回の確率で人肉が混入している。

信じようと、信じまいと……

 

とある町に、地元では有名なジュースの自動販売機がある。下段、一番左のココアのボタンを押すと、まれにデザインの無い缶が落ちてくることがある。

開けると、腐った生肉のような臭いとともに緑色の液体が垂れてきて、まるで生きているかのように、地面に吸い込まれていくそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男が死体で見つかった。男は苦しんだ跡も無く、まるで眠ってるかのようだった。死因は誰にもわからなかったが、男は生前周囲の友人にこんな事を話していた。「最近頭にノイズが走るんだ。テレビの砂嵐みたいに……日ごとにその時間が長く、間隔は短くなってきている」

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男は、外から戻ってきた飼い猫の異変に気付いた。顔の右にあった黒いぶちが左に移動していたのだ。よくよく見ると、全身の模様がすべて左右逆になっていた。猫はひどく怯えた状態で、それ以降見知らぬ人を異状に怖がるようになったという。

信じようと、信じまいと……

 

相手も死ぬが自分も死ぬという、禁忌の呪術を試した男がいた。数日後、呪いをかけた相手は本当に死亡したが、男は一向に死ぬことはなかった。しかし、数日後、母親から男のもとへ、息子が死んだと手紙が届いた。男は一人息子だったはずなのだが……

信じようと、信じまいと…… 

 

とある山あいの公園で、子供達が一斉に変死するという事件がおきた。一緒に遊んでいたにも関わらず、唯一生き残った少年はこう証言した。どこからともなく 『あなたはそこにいますか』 と声が聞こえ、亡くなった子供達は残らずその呼びかけに応えたのだ、と。

信じようと、信じまいと……

 

一枚の古びた絵がある。大きな扉が描かれたその絵には「客室前」というタイトルがつけられている。実はこの絵、時々具現化するのだ。扉を開けるとそこは小さな部屋になっており、テーブルの上には豪華な料理が湯気を立てている。更に、料理の前には入室者の名前が書かれたプレートが置いてあるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

「空に浮かんでる城を見た」という人は全国各地に存在している。彼らの目撃した城の特徴は共通して、絵本で見かける宮殿のような城であり、雲の上に浮かんでいると言う。それは夢か幻だったのか? それとも……

信じようと、信じまいと…… 

 

ある夜、一人のサラリーマンが公園でリンチされている青年を見つけた。彼は鞄を放り出して不良たちに立ち向かったが、彼が一人の男に体当たりをした瞬間、彼を除く全員が倒れ、動かなくなってしまった。彼は目を疑った。そこに横たわっているのは、全てマネキンだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

夫はヘビースモーカーの菜食主義者、妻は煙草はやらないがステーキが大好物……と、食の嗜好は真逆だったが、地元では有名なおしどり夫婦がいた。二人は同じ時期に病に倒れ、同じ日に息を引き取ったが、夫の死因は高脂血症による脳梗塞、妻の死因は肺癌だったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

過去に首吊り自殺があった部屋で、服を部屋干ししたまま眠りについてはならない。あなたが部屋の電気を消すその瞬間、部屋に吊るされた洗濯物の中に、首吊り死体が混ざり込むからだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

アラスカにある核廃棄施設で、何者かによる警備員、研究員の惨殺事件があった。その凄惨な事件による死者は45名にものぼった。たったひとり、奇跡的に助かった研究員がいたが「透明……ニンジャ……」と意味不明な言葉を残し三日後に自殺してしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある作家Aが生まれて数ヵ月後、その母親が「もう一人いたのに……」と呟きながら発狂した。やがては自分も母と同じようになるのでは、と怯えながら生きていたAは、三十歳のときに自ら命を絶った。数十年後、若い頃は美男子で「作家のAに瓜二つ」と評判だった老人がひっそりと息を引き取った。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある学者が、奇妙な蟻を見つけた。その蟻は別の種類の蟻と戦っていたようだったが、よく見るとその蟻の顎には金属片が付いていたそうだ。学者は言う「もしかすると、蟻も我々と同じような文明を持っているのかもしれない」と。

信じようと、信じまいと……

 

映画などのクレジット表示を拒否した際に使われる偽名「アラン・スミシー」は、割と有名であるが「映っているはずのない役者」を示す偽名が「アレックス・ドナヒュー」であることを知っている者は少ない。うっすらでも「映ってしまっている」以上は役者とみなすのが、映画協会の取り決めらしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

有名なネッシーの写真が捏造と発覚した後、ある番組で討論特集が生放送されていた。司会者が「絶滅した恐竜の生存証拠かと思ってたのに、残念ですね」と言うと、ある教授が「私はあれが捏造と見抜いていた。本物はこれだ」と懐に手を入れたところで番組は中断された。 その後、教授の行方は誰も知らない。

信じようと、信じまいと…… 

 

あるところに「穴を描く画家」がいた。地元では名の通った男だったが、ある日、急に仕事場の床を黒く塗り始め、数年かけて巨大な「穴」の絵を描き上げたという。絵の完成直後、この画家は失踪したが、仕事場を訪れた誰もが「彼はこの穴に落ちたに違いない」と言ったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

電車を利用していた女性が、向かい合った男から「これから大変ですね」と声をかけられた。 適当に「ええ、まあ」と答えた瞬間、人身事故で車両が激しく揺れた。飛び込んだのは女性の母親で、ノイローゼからの自殺だった。電車が停止する頃には、男の姿はどこにもなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

全盲の娘に「色」について尋ねられた父親が「音楽が沢山の音でできているように、この世界は沢山の色でできている」と教えた。その日から娘は、赤い紙と青い紙を破る音を聞き分けるなど、色の違いから音の違いを認識できるようになったが、水や風などの透明なものが発する音は聞こえなくなってしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある数学者は、知人の物理学者から「自分で書いた覚えの無い論文について質問を受ける」と相談を受けた。数日後、物理学者は殺人容疑で逮捕され、以後二度と会うことはなかった。 しばらくして数学者は、ふと気づいた。自分はいつ、どこで物理学者と知り合ったのだろう。

信じようと、信じまいと…… 

 

無風であるにも関わらず、部屋のドアが自然に開いたとき、すぐにドアを閉めてはならない。 その「客人」が帰るまでは…… 

信じようと、信じまいと……

【語り】生まれて初めて書いた小説

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私は、中学時代……かなり病んでいた。

世を恨み、人を否定し……自らを絶対的な存在だと勘違いしていた。

 

親に無理やり受けさせられた中学受験が、一時的に人格を狂わせたのだと思っている。

それはまた別の話……

 

公立中学で、孤高の天才肌だった(と勘違いしていた)私は、友達を作らなかった。

あちらから話しかけてくることはあっても、こちらから話しかけることはなかった。

 

しかしある日、同級生の女子二人が、私の悪口を言っているのを聞いてしまう。

本人たちは陰口のつもりだったのだろうが……

「地獄耳」の私は一字一句聞こえていた。

 

とても不快に思った。

怒り、怨恨というよりかは……

殺意に近い感情を抱いた。

 

思い返すと、危ない思考回路だったなとヒヤヒヤする。

殺意を抱いても、本当に殺ってしまったら……人生を棒に振るのを知っている。

 

そのために、私がはけ口として利用したのは「物書き」だった。

 

題は「殺人半島」……

主人公が犯人……つまり私である。

私が、被害者二人(例の陰口女)を殺し、

有能な探偵の推理の裏をかいて、名探偵が頭を抱える所で幕を下ろす、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか分からない物語である。

 

非常に非情で凄惨だったが、私の心はスッとした。

 

それ以来……

物書きにはまる……

感情に任せ……200以上の物語を作ったが……

 

今更ながら思う。

日記帳で良かったんじゃないの……?

【語り】生きるーRETRO少年の懐古録

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「自殺」という行為……

 誰しも一度は考えたことがあるのかもしれない。

 

 私もやった。

 失敗した。

 そのせいで、色々持っていかれた。

 あまり詳しくは言いたくない。

 お願いだ。察してくれ。

 

 私は、動物たちのことを考える。「彼らは自殺をしないのか」……と。

 

 例えば、ウサギ……

 その発達した後脚が織りなすスタンピングは、俊敏な動作性をモノにする。

 

 しかし、彼らは弱い。

 地上では、毒蛇、イタチ、山犬、山猫、狐……

 そして空からは、鷹や鳶などの猛禽類に、フクロウ……

 われわれ人間の一種である「猟師」に狙われることもある。

 それも、四六時中、いつ殺されるか分からない。

 ただでさえ1~2年の寿命だが、その時間は、100年にも200年にも感じられるかもしれない。

 そして、食物連鎖などという絶対的な摂理によって、彼らは弱いまま生きるしかない。

 徒党を組んだところで「ガンバの大冒険」のようにはいかないのが現実である。

 

 私は考えた。

 どうして、ウサギはその運命を悲観して、自ら生涯を捨てようとは思わないのだろうと……

 ウサギは脳みそが小さいから、そもそもそんなことを考える頭がない……?

 

  ……確かにそうだろう……

 では、ゴリラ、チンパンジー等の類人猿はどうか?

 彼らだって「生き馬の目を抜く」を地で行く野生世界の住人である。

 

 完全縦社会で、共食いならぬ共殺しが許される無法地帯に生まれ落ちたことをを悲観し、電車のホームから飛び降りて粉々になるように、断崖絶壁から身を投げることはないのだろうか……

 病気になったり、障害を持ったことで、自ら群れを離れる個体もいるというのは、別の話。

 

 無いと断定はしかねる。

 しかし、恐らく人間の自殺者ほど多くはないはずだ。

 

 私は「笑い」という感情表現と同じように「自殺願望」というモノも、人間独自のものではないか……という説を立ててみた。

 

 反例は無くはない。

 

 「2014年、ウクライナがかつて軍用に訓練していたイルカが、ロシアの手に渡った際に愛国精神からハンガーストライキを起こして餓死した」というニュースがある

(https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/post-10239.php)

 

  イルカも知能の高い動物だ。

 だが、このケースにおいて、彼らはもはや「野生」ではない。

 イルカであって、イルカでないのである。

 

 人間であって、人間である我々は、何故自殺が可能なのか……

 

 この問いは、長らく私の頭に憑りついてきた。

 そして、ある年、ある日、ある時、ある一瞬において、私はある例を発見する。

 

 証拠はないが「信じようと信じまいと……」フォークロアticなスタンスで述べる。

 

 その日、小鳥を見た。

 ただの小鳥ではない。

 小鳥に違いないが、その小鳥は、根本的に違った。

 

 先天性のものだったのか……

 外敵に千切られたのか……

「鳥」のくせして、翼が欠如していたのである。

 

 その「小鳥もどき」は……地面を走って、必死にエサの小虫をついばんでいた。

 

 金子みすゞ先生の詩に抗っているではないか……と感じたのだが……

 「飛べる小鳥は私のやうに、地面を速くは走れない。」

 

 金子先生も、同じような「小鳥もどき」を目にしたのであろうか……

 しっかりと「飛べる」という形容詞が述べられていた。

 

 「飛べない小鳥は地を走る……」

 

 私は叫び、問いたかった。

 「何故だ!?なぜそこまでして生きようとする!?翼のない小鳥なんて、考えることが出来ない人間のようなものではないか!?何故だ!?」

 

 当然、小鳥は答えない。

 必死で地を走り、餌を探すだけ。

 

 私はそこで、仮説を立てた。

 自然的、宿命とまで言われる「死」の世界とは違う……

「自殺」という先にある何かを、彼らは本能的に恐れているのではないか……

 

 翼が無くても生きる鳥……そのライフスタイルの根幹には……四六時中、自分より強い何かにかみ砕かれ飲み込まれ血肉となる恐怖をはるかに上回る、恐ろしい何かがあるのではないか……

 

 自殺をしてはいけない理由は分からない。

 だが、数多の生物達が自殺を避ける理由……

 正解に近い何かがそこにある。

 

 今、生きにくさを感じ……自らピリオドを打たんとする……あなた。

 私に、見えない回線の先にいるあなたを救うことは出来ないが……

 自殺をする前に、踏みとどまってくれ。

 飛べない鳥の生き様を想像してくれ。

 

 生き方はいくらでもある。

 しかし……自殺という選択を置かないでくれ。

 

 「見ず知らずのてめえが何言ってんだ!?俺の苦しみも分からねえくせに……想像で理想像を語るんじゃねえ!」と怒るかもしれない……

 いや、怒るだろう……

 

 だが、私も人間だ……あなたと同じく人間なんだ。

  

 しかし、私は「人間もどき」……

 

 相談があったら、連絡を入れても構わない。

 あなたの自殺願望を抑制できないかもしれないが、どうせ死ぬなら、私に相談してからでも遅くはないだろう。私が生きるためにも、あなたの生きる道を、道標を提供させてくれ。

フォークロアまとめ その11 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その11 

信じようと、信じまいと…… 

 

ある晩男は、声が聞こえるだけの不思議な夢を見た。内容は「お前は自分のよく知る人間に殺される」というものだった。翌日、男は夢の中で何者かに首を絞められ、必死の思いで引き離したところで目を覚ました。男の左手には、自らの右手で掴んだ跡がくっきりと残っていた。

信じようと、信じまいと……

 

ある高家に伝わる記録。「それは流星のように見えた。轟音とともに近くの森へ落ちた。従者を連れて見に行ったところ、大きな銀の皿のようなものが落ちており、近くには異様に目と頭の大きい人物が倒れていた すぐに手当てをしたが、まもなく死んでしまった」

信じようと、信じまいと…… 

 

NBAのある試合で、ロングスローされたボールがゴールに届く前に何者かに叩き落されたかのように空中で落下する事件が発生し、試合は一時中断された。トリックは見当たらず、そのまま試合は続行されたが、数名の観客からは、一方のチームに六名のプレイヤーがいるとの訴えがあったがそれは退けられた。

信じようと、信じまいと……

 

中世ヨーロッパ、ある哲学者は食料の冷凍保存を考案した。彼は街の通りで鶏を買い、殺して捌いたあと中に雪を詰めるという実験を行った。実験は極寒のなか行われたため、その後彼は肺炎をこじらせて死んだ。それ以来、その通りには幽霊が出るという。哲学者ではなく、鶏の……

信じようと、信じまいと…… 

 

ある研究グループの海中探査機がカリブ海を探索していたところ、奇妙な箱を発見した 箱は歪な形の鍵がかかっており、開錠は困難だった。それから二十年後、鍵穴にぴたりと合う形のくちばしを持つ鳥が出現するが、政府によって絶滅させられた。政府は箱の中身を知っていたのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

その老人は、毎日教会へ通い「願いが叶いますように」と祈り続けていた。ある朝老人は、自分の目が開かなくなっていることに気づき絶望した。彼が願い続けていた事とは「朝、目を開けたら世界が平和になっていますように」というものだった。

信じようと、信じまいと……

 

ある夜、カップルと思しき男女が溶鉱炉に飛び込むという凄惨な事件があった。1500℃を超える鉄は二人の骨一本さえも残さなかった。二人の最後の日記にはこう書かれていた。 「今夜私たちは一つになります」 

信じようと、信じまいと……

 

とある町で、サーカスの興行が行われていた。一番の見世物は犬の綱渡りである。クラウンの合図と共に、犬は綱を渡り始めたが、半分ほど渡った所でそれ以上進まなくなってしまった。観客が何事かと見守っていると、犬は突然向きを変え、何も無い空中を登って行ったかと思うと、そのまま消えてしまった。

信じようと、信じまいと……

 

現実世界を侵食し続ける本があるという。その本に書き込まれたことは、どんなでたらめだろうとその通りに世界を書き換えてしまうらしい。もし世界が書き換えられたとしても、それは「最初からあった事実」になるので、その本を見つけることができても、どのような書き換えが行われたのかはわからない。

信じようと、信じまいと……

 

ある男は向かうところ敵なしのチェスの名人だった。もはや相手になる人間はなく、スーパーコンピューターと勝負することになった。勝負は終始男の有利に進み、ついに決着の時がきた。男がチェックメイトを打った瞬間、金属製のチェスボードを通してコンピュータは男を感電死させた。

信じようと、信じまいと……

 

アメリカの海洋調査会社が深海の調査を行っていたところ、深さ6000mの海底付近で、無人カメラが潜水服を着て酸素ボンベを背負ったダイバーの姿をとらえた。人間が耐えられるはずのない深度にいたその人物はカメラに向かってピースサインをしたあと、深海の闇の中に消えていったという。

信じようと、信じまいと……

 

ある町で奇妙な事故が起きた。バスが人をはねたらしいのだ。……らしいというのは、死体が見つからなかったからだ。現場にはB型男性の多量の血痕が残されており、乗客も衝突の音と悲鳴を聞いたと証言した。事故の瞬間に居合わせた者の証言によると、何もない空間からいきなり血しぶきが飛び散ったと言う。

信じようと、信じまいと……

 

晦日の夜、とあるバーで小さな年越しパーティが開かれていた。店主が高価なシャンパンをサービスし、0時になると同時に栓を抜こうとしたのだが、上手く栓が抜けず、2分ばかりてこずってしまった。数人の客が気づいたことだが、彼が悪戦苦闘している間、店の時計の針は0時のまま止まっていたという。

信じようと、信じまいと……

 

殺人鬼は不死身である。しかし、彼が死ぬ方法が唯一つだけ存在するらしい。その方法がとられたことは今まで一度もなく、これからもそれが成されることはないという。

信じようと、信じまいと……

 

映画界には「ジャクリーン夫人に一杯のマティーニを」という伝統的な合言葉がある。映画に社交パーティーのシーンが登場するときは、必ず一杯のマティーニを用意するらしい。 完成したフィルムに、マティーニを飲む見覚えのない老婦人の姿が映っていれば大丈夫、その映画のヒットは保障されるという。

信じようと、信じまいと……

 

ドイツのとあるホールで、管弦楽団がコンサートを開いた。観客は大入り満員で、演奏も大きなミスなく進行して行ったのだが、途中で体調不良を訴え退出する客が続出し、最後には半分ほどになってしまった。現在このコンサートを録音したCDが残っているが、曲目に関係なく叫び声が時折聴こえるという。

信じようと、信じまいと……

 

ある男は二階建ての家の二階で寝ていたが、翌日起きてみると、布団ごと一階へ移動していた。それが数週間続いたある日、酔っ払って帰ってきた男は一階で眠りについてしまった。 それから、男を見た者はいない。 

信じようと、信じまいと……

 

1985年、世界で始めて映画を観た客は驚いて逃げ出したという。彼らは一体何を見たのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

人間の死後について考えたことのある人は多いだろう。ただ、あまり考えすぎるのもよくない。あなたの思考する力があの世に引き込まれると、残された自分自身はたちまち廃人になってしまうからだ。余談だが、ロダンの「考える人」は、地獄について考えているという。

信じようと、信じまいと……

 

見たら死ぬといわれているもうひとりの自分、ドッペルゲンガー。ある男はドッペルゲンガーと鉢合わせたとき、とっさにポケットの銃を抜き、こちらを見て笑みを浮かべるもうひとりの自分に向け発砲した。放たれた弾丸は何もない所で兆弾し、男の眉間に命中した。

信じようと、信じまいと…… 

 

東京の地下には大規模なシェルターが設けられている、という都市伝説があるが、それは確かに存在していた。「していた」というのは、現在シェルター内をうろつく何者かのために放棄され、出入り口もコンクリートで完全に封鎖されているためである。

信じようと、信じまいと…… 

 

地図に載っていない建物や場所が、ごくまれにある。通常は地図を作成した側のミスである事が多く、その旨を連絡すると謝礼が出るらしい。しかし、そうした「未掲載」の中には、わざと掲載しない場合もあるという。例えば埼玉県の某所にある廃ビルは、建物ごと行方をくらますので掲載を見送ったそうだ。

信じようと、信じまいと……

 

とある田舎町に、大層幸運な男がいた その男はどんな状況においても強運を発揮し、その度に満足げに微笑んだという ある日、男は「俺が今のうちに死ねるのは、まさに幸運だ」という言葉を残して消えてしまった 一体、この先に何があるというのだろうか

信じようと、信じまいと…… 

 

さっき拭いたはずの眼鏡のレンズが汚れている。こんな経験はないだろうか。何かに当てたり、自分で触った記憶もない。しかし、ある人に言わせるとこれらの汚れも、すべて何かが触ったことによるものだそうだ。「何が触っているかは知らないほうがいい」ある日を境にメガネをやめた彼はそうつぶやいた。

信じようと、信じまいと……

 

事故で左手の親指を切断する大怪我を負い、入院中だった男は、ある日隣のベッドの少女に話しかけられた。「指、取れちゃって可哀想 治してあげる」男は苦笑したが、その翌日、目を覚ますと本当に指が治っていた。彼女は嬉しそうに「これからどんどん生えてくるよ」 現在、彼の左手には指が21本ある。

信じようと、信じまいと……

 

山小屋で死体が見つかった、死体の傍には遺書があり「誰にも真似できない死に方をします」とだけ書かれていた 確かに死体はとてつもなく奇妙な死に方をしており、他殺の線も考えられたほどだった 死体には手足と頭が無く、全て消化器官に収められていたのだ

信じようと、信じまいと…… 

 

とある村の祠には、小さな賽銭箱が奉られており、昔から「死出の通り銭」と呼ばれる現象が伝えられている。周囲に誰もいないのに、銭を投げ入れる音がするのだ。音がした翌日に村の住民が亡くなるため、死神が通りがけに清めの銭を投げ入れているのだろう、と噂されている。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男が深夜部屋に戻ると、壁に血文字で「またくる」とだけ書かれていた。男に心当たりはなく、部屋の鍵もかけられていたままだった。男はすぐさま警察に通報、検察官によって血液が調べられたが、結局それが誰のものなのかわからなかった。以来、男は何者かの二度目の訪問に怯えながら暮らしている。

信じようと、信じまいと……

 

栄養学の立場から言えば、重さ1キログラム分のバッタは、同じ重さのステーキより、三倍も栄養価が高い。もちろん、呑み込めたらの話だが。

信じようと、信じまいと…… 

 

南アフリカでダイヤモンド鉱脈が見つかった。その埋蔵量は一兆カラット以上といわれた しかし価値が暴落する恐れがあるため、その鉱脈は国際的に封鎖、管理され、ダイヤモンドは今の価値を保ち続けているという。 

信じようと、信じまいと……

 

ある男のPCには、多種多様の画像がHDDいっぱいに詰め込まれていた。周囲の人間は「無意味なことを」と笑ったが、彼の収集癖は勢いを増すばかりだった。ある日男の友人が、悪戯で彼のフォルダの一つを削除した。すると同時に男も消えてしまった。そのフォルダの名は「信じようと、信じまいと……」

信じようと、信じまいと……

 

ある男は毎日のように悪戯電話を受けていた。その内容は「今日で~日」と女性が日数を数えるだけのもの。しかし「今日で30日、いつまで埋めとくの?」という留守録を聞いた男は恐怖のあまり警察に出頭した。留守録の声が、強姦の末に殺して山中に埋めた女性のものであることを思い出したからである。

信じようと、信じまいと……

 

アメリカで、一人の野球選手が亡くなった。彼は息子に、今期中に通算二百本塁打を達成すると約束していたが、残り七本を残しこの世を去った。翌日、彼への黙祷が奉げられた試合で、両チーム合わせて七本の本塁打が飛び出した。打った選手の頭文字を並び替えると、FRANCIS 亡くなった選手の名だ。

 

上空から強風が吹き下り、建物などが破壊される現象を、ダウンバーストという。その日起こったダウンバーストは、建物の損壊した形が人間の足によく似ていた。「巨人が積乱雲を割って現れ、街を踏みつぶした」とは、当時小型機で空撮を行っていたカメラマンの証言である。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある山奥に、自殺の名所となっている崖がある。毎年数十人が飛び降り自殺をするその崖の前には、誰の悪戯か「左天国、右地獄」と書かれた看板が設置されている。不思議なことに、その看板の左側から身を投げる人は、ここ数年誰一人いないと言う。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男はいつも何かに怯えていた。昼間から酒を飲んでは「許してくれ、許してくれ」と哀願するのを、多くの人が呆れ顔で聞いていた。ある日、男は自室で首を吊っているのを発見される。死体は満面の笑みを浮かべていて、部屋の壁にはびっしりと「許します」と書かれていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある橋は、とかく13につきまとわれた橋だった。いつの頃からか、毎月13日に必ず事故が起こるようになり、死者も度々出た。そして完成から13年後のある日、やはり13人の通行者を巻き込んで橋は崩壊した。崩れた橋梁の中からは、13人分の遺骨が発見された。

信じようと、信じまいと…… 

 

金持ちの資産家が、馴染みの古物商からある伯爵の頭蓋骨を買った。伯爵は十八世紀に活躍した貴族で、錬金術に精通し、永遠の命を手に入れたとも言われる人物だという。「永遠の命か、羨ましいね」資産家が頭蓋骨に向かって皮肉っぽく言うと、頭蓋骨は「そんな良いもんでもないさ」と笑った。

信じようと、信じまいと……

 

ある男性は「俺は2012年5月3日に死ぬんだ」と日頃から話していた。2012年5月3日、まさにその日、彼は首を吊って自殺した。警察の捜査によって事件性はなしと結論づけられたが、部屋の机の上には「死にたくない、死にたくない」と書かれたメモが残されていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

大学教授の指導の下、とある映画館でサブリミナル実験が行われた。映画館側もその効果を期待していたが、何も起きなかった。それもそのはず、サブリミナルで「何もするな」と表示するイタズラ企画だったからだ。その後、実験に参加した観客全員が失業したのは、番組と無関係という事になっている。

信じようと、信じまいと……

 

ある小学校では、もう何年もの間、卒業生の記念写真を撮っていないという。写真を撮ると、必ずどこかにクラス名簿にない女の子が写ってしまうからである。彼女の顔は蝋のように真っ白で、とても生きた人間とは思えないそうだ。

信じようと、信じまいと……

 

「家の中で視線や物音が酷い」と何度も通報をしてきた男の部屋に警察が駆けつけた。部屋には侵入した形跡もなく、警察は男の悪戯として処理した。翌日、男は自ら家に火を放ち自殺した。焼け跡からは、男一人分では考えられない量の人骨が発見されたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

恋人を殺害し遺体を湖に捨てた男がいた。帰宅途中に車内から悪臭がすることに気付き、トランクを開けてみると、捨てたはずの遺体が入っていた。恐ろしくなった男がもう一度捨てに行くと、今度は自宅に遺体があったという。錯乱状態の男がその日のうちに自首をしたのは言うまでもない。

信じようと、信じまいと……

 

フランスのとある森に「砂時計の湖」と呼ばれている湖がある。澄んだ水をしているその湖から、満月の夜にはあらゆる生物が姿を消してしまう。不思議に思ったある釣り人は、満月の夜、船を漕ぎ出し湖を覗き込んだ。彼は見てしまった。うごめき波打つ湖底の砂……底に存在する「何か」を……

信じようと、信じまいと……

 

どの町の猫達も深夜に集会を開く。そこは公園であったり、人家の庭であったりする。とある学生が、それに興味を持ち、集会の共通性を調べ上げ、それを論文にまとめた。その日から、どの町でも猫の集会を見られなくなった。

信じようと、信じまいと…… 

 

近頃、家族が丸ごと失踪する事件が様々な国で起きている。ある家族は一切の痕跡を残さず消え、またある家族は、人型の血痕を残して消えた。ケースは違えどそれらの失踪事件は一つ共通点がある。彼らが住んでいた家は、壁や家具など、全てが白のみで統一されていたと言う。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある会社事務員の女性は、十五年ほど前からずっと同じ消しゴムを使い続けている。何の変哲もないそれは、1/3程度のあたりから一向に減っておらず、古びる様子もない。そして、ちょうど必要な時に机の上に転がっているのだとか。「便利でいいわ」と彼女は言う。

信じようと、信じまいと…… 

 

沖縄県にカノカワというわれる海がある。とある男性がその海で貝を取っていると、巨大な魚が彼の目の前に現れた。のちに男性はその魚についてこう語っている。「その魚はよく見ると首がありさらに奥のほうには体があった。あれは図鑑で見た首長竜そのものだった」

信じようと、信じまいと…… 

フォークロアまとめ その10 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その10 

信じようと信じまいと……

 

ある医師が、胎児にも意識があることを証明するため、妊婦の腹に直接マイクを埋め込み、胎児との交信を試みた。その結果、会話をすることに成功したと本人は主張したが、真偽は不明。実験が原因で妊婦が流産してしまったからだ。彼は医療ミスで告訴されたが、皮肉にも殺人罪の適用は免れたという。

信じようと信じまいと……

 

ある僧は、出家以降死ぬまで自分の手を洗わなかった。晩年の彼の両手は醜く朽ちており、彼の苦行に対する信念の強さを思わせるほどだったが、弟子の一部には、苦行ではなく悪魔に魅入られたからだと噂する者もいた。彼の死後、一番弟子が彼の両手を拭いたところ、布はあっというまに燃え尽きてしまった。

信じようと信じまいと……

 

とある病院に落雷があった。電気の逆流で、病院内のあらゆる機械がショートした。激しい漏電によりCTスキャンを受けていた患者の頭部を完全に炭化させ、死亡させてしまった。 その翌日から、病院付近の住宅街のPC画面に、妙なメッセージが勝手に表示されるようになった。「ここはどこなの?」

信じようと信じまいと……

 

「あの世への誘い」という曲がある。作曲者は不明だが、予測では一般市民が書いたものとされている。噂によれば、この曲が演奏されているときに寝ると、死んだ友人・知人・家族に会えるという。しかし、この曲の楽譜の最後の二ページは破れており、完奏することはできない。

信じようと、信じまいと…… 

 

ドイツのとある町に、吸血鬼を自称する男がいた。吸血鬼を自称するだけの無害な男だったため、町人達は男を放っておいた。ある日、道路を横断中の男に車が突っ込み、男は死んでしまう。轢死した男からは、成人男性六人分もの血液が流れ出たらしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

「4時44分の怪」という話を聞いたことはあるだろうか。4時44分に電話をかけると悪魔に繋がる、4時44分に鏡を見ると未来の姿が写る、といったものが主流であるが、無論、これらの話はいずれもただの噂話である。本当の怪異は、4時44分がいつまでも終わらなかった時に起こるのだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

一人の老人が精肉店を訪れていた。病弱そうな体に、蒼白の顔色。微かに腐臭の様な臭いも漂わせている。老人は店員に、肉の冷凍保存について聞いた。「牛を生きたまま冷凍し、解凍したら生き返るか?」それは無理だと店員が答えると、老人は「やっぱり駄目か」と呟いて、ばらばらに崩れてしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

1904年の日露戦争の際に、ロシア正教会は全教会をあげて日本に天罰を下すように神に祈りを捧げた。結局何も天罰は降りず、ロシアは負けたが、その二十年後、日本で関東大震災が発生した。ロシアの物理学者はこの事実から「神は我々の位置から九光年以内に存在している」と結論を下した。

信じようと、信じまいと…… 

 

電話サービスに関する噂話は数多くある。たとえば、時報を知らせる電話サービス「117」にかけて117分後に電話を切ると、間髪を入れず電話がかかってくる。電話にでると「最後まで聞いていきなさいよ」と、時報を知らせる女性の声で背後から囁かれるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある手品師がテレビ番組で、画面を通じて「あなたの存在は消えてなくなる」とメッセージを送ったところ、番組を見ていた人が、確認できただけで六人、忽然と姿を消したという。 彼は事前に「暗示にかかりやすい人は決して番組を見ないように」と呼びかけていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある夫人は、出征中の息子の軍隊に、慰問品として手作りのケーキを焼いたが、途中で結婚指輪がその中の一つに入り込んでしまった。半分諦めながらも彼女は150個のケーキひとつひとつに、指輪を見つけたら教えて欲しいと手紙を添えた。果たして指輪入りのケーキを受け取ったのは、彼女の息子だった。

信じようと、信じまいと…… 

 

世界がもし100人の村だったら、8人は与えられたばかりの生をまだ理解できない者、42人は生を理解していないが充実した生を送っている者、45人は生を理解せず怠惰な生を送っている者、5人は生と死とは何かを悟った者、4人は自分の死を未だ理解していていない者である

信じようと、信じまいと…… 

 

第二次世界大戦中のイタリアに凄腕の狙撃主がいた。彼は射程ギリギリの標的でも難なく撃ち抜いて見せた。彼は1943年に戦死を遂げてしまうのだが、その両目は先天性の病で失明状態であったという。

信じようと、信じまいと……

 

関西のとある駅で人身事故が起こった。死体はバラバラになり、駅員がそれを回収した。全てを回収し終わったとき、一人の駅員が奇妙なことに気づいた。右手が見つからず、左手が二本あったのだ。

信じようと、信じまいと……

 

営業成績トップのある男は、メモ魔として知られていた。彼曰く、どんなに大量の仕事でも愛用のメモ帳に書いておくと、いつの間にか片付いているのだという。男がメモ帳を紛失したある日、大量の紙片がどこからともなく降り注ぎ、あっという間に男を圧し潰してしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある程度の観察を行えば、会話せずとも相手の背景を見抜く特技を持つ女性がいた。ある日公園でデートの待ち合わせ中、近寄ってくる彼氏の表情を「見て」違和感を覚えたというメモを残し、彼女は消息を絶ってしまった。友人によると、彼女は昔から自分に関わる背景はなかなか見抜けなかったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

英国の調査隊が、文化研究のため、ある小部族を訪ねた。無事に集落へとたどり着いた彼らは客人としてもてなされ、宴が開かれた。宴の席では、ヒヒと呼ばれる肉料理が出され、その味は絶品だった。その部族と敵対している、別の部族の呼称がヒヒであると彼らが知ったのは、帰途の車の中であった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ドイツに名前のない手品師がいた。彼の技術は素晴らしく、客が頼んだ内容を完璧にこなす事で有名だった。ある日、客が彼を撮った写真を出し、これを消して見ろと言った。彼は見事にそれを消し、拍手喝采が起こったが、気づくと手品師の姿はなく、その後も誰一人として彼を見つける事ができなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

マイルズ・ルーカスという男が道路を車で走行中、信号無視の車と衝突。弾き飛ばされた彼の車が激突したのは、交差点近くの墓地の中の、一つの墓石だった。墓に眠っていたのは「マイルズ・ルーカス」という同姓同名の人物。そして墓には、ある言葉が刻まれていた…… 「死は全ての者に等しく訪れる」

信じようと、信じまいと…… 

 

健忘症という病気をご存知だろうか。一種の記憶障害で、発症の原因は様々だが、都合の悪いことを忘れるために起こることが多い。十七世紀半ば、ロシアのある村で、住民全員の記憶が一週間分消えてしまった。いったいどんな出来事が起こったのだろうか、確かめる術はない。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある高校で数学を教えていた教授が、学生たちを前にして「確率」のごく判りやすい例として、コインを放り投げて裏が出るか表が出るかをやってみせた。すると投げられたコインは裏も表も出さず、床の上に立った。

信じようと、信じまいと……

 

ハーバード大学医学部に、とても上手い演説をする教授がいた。彼の講義は毎回生徒でごったがえし、全員が彼の演説に聞き入った。ある日、その教授の講義中、三十人もの学生が気分が悪いと訴えた。原因はわからずじまいだったが、そのとき教授が話していた演説のテーマは「食中毒」であった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある青年が友人に近況を告げる手紙を書いていた。その際、ある特定の状況を指す適当な言葉が辞書にも見つからなかったため、自分で作って手紙に書いた。翌朝何気なく辞書を見ると、昨日手紙に書いた造語が、家中のすべての辞書に記載されていた。そしてその言葉は現在も英英辞典に記載され続けている。

信じようと、信じまいと…… 

 

トランプには、必ず「数字では無い存在」ジョーカーがある。「数字では無い存在が、もし数字になったらどうなるか?」という事を研究した男がいたが、彼は謎のメモを残して失踪してしまう。その内容は 「∞/0」 

信じようと、信じまいと……

 

ある博士は言った。「私たち日本人の命は軽視され、いずれ滅びるだろう」と……彼は当然のように非難され、界隈から姿を消した。またあるとき、一人の男子学生がいじめを苦に自殺した。しかしマスコミは、同時期に死んだパンダの子供の事をこぞって報道した。博士の言葉を覚えている者は、もう誰もいない。

信じようと、信じまいと…… 

 

会社員のある男性は、コンピューターを手なずける名人と言われている。会社のコンピューターが不調になったら必ず彼が呼ばれる。彼が電源を入れ直したり、なにかをしゃべりかけたりするだけでコンピューターの調子は元に戻るという。時には彼が姿を見せただけで復旧することもあるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある探検家がオアシスに住む民族を探しに砂漠に旅立った。それから四十年して、彼は中国のとある山脈で変わり果てた状態で発見された。彼は精神に異常をきたしており、自我を失っていた。持っていた日記には「龍宮城のようだった。しかし奴らは俺のすべてを変更した 送り返す場所さえ」と書かれていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

「俺は暗闇に殺される」と常日頃から口にしている男がいた。男は暗闇を異常に怖がり、毎晩寝るときでさえも部屋中の電気をつけたままの生活を送っていた。ある嵐の晩、男が住む町一帯に落雷があり、大停電に見舞われた。それっきり、男の姿を見る者はなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

鏡と鏡を合わせると、鏡達はどこまでもお互いを映し合う。曇りのない鏡は、自分も相手も欺いたりはしないからである。しかしこの世には、合せ鏡という現象を起さない鏡が存在する。それは、人間の目である。

信じようと、信じまいと…… 

 

「はな、いりませんか」背後から声をかけられ振り返ると、バラの花束とハサミを持った少女が立っている。「悪いけど、要らないよ」「はな、いらないんですか?」不思議そうに言う少女の足下を見て「いや、要る」と答えた。そこには、今まで「要らない」と言った人たちのものであろう鼻が散らばっていた。

信じようと、信じまいと……

 

車を運転していたある男が、トラックの陰から飛び出してきた妊婦を避け損ない、電柱に正面衝突して死亡した。彼は普段から、外出するときは必ず交通安全のお守りを携帯するようにしていたが、その日に限って安産祈願のお守りを携帯していたそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

ひとりの男が板と棒を延々と擦り合わせていた。それは悪魔の所業といわれ、多くの人間は彼を疎んじ、忌み嫌った。彼は死の間際までその作業を続けたが、最後まで何も起こらなかった。……人類が火を手に入れたのは、彼の死から二万年ほどあとだったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男は目を患い、眼帯をして出勤した。バスに乗っていると彼と同じく眼帯をした若い女が隣に座った。同じ境遇の親しみから「眼帯というのも、なかなか不便なものですね」と話しかけると、女は「何せ視界が三分の一になってしまいますからね」彼女の眼帯の中がどうなっているのか、男は聞けなかった。

信じようと、信じまいと……

 

日本のある地域の小学校で、何人もの生徒が変死をとげた。変死した生徒は必ず、皆図書館で死んでいたという。警察はこの事件を徹底的に調べたが、結局迷宮入りにされた。だがそれ以降、その図書館に飾ってある無表情の人形が、不気味な笑みで今も笑っているらしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある町で、数百人もの男が集団で失踪するという事件が起きた。数日後、警察にひとりの男が出頭した。学者崩れのその男は「死者を墓場から蘇らせる」秘術を行ったという。失踪者は全員妻帯者だった。結婚は人生の墓場である。

信じようと、信じまいと……

 

ある大学教授の元に、白骨化した人間の両手両足が届けられた。骨の身元は不明のまま翌月、今度は両手両足を切り取られた教授の死体が自宅で見つかった。後に詳しく調べた所、奇妙な事に、送られてきた手足と殺された教授のDNAは一致した。骨の送り主は依然不明のままである。 

信じようと、信じまいと……

 

ある男は毎晩溺れる夢に苦しめられ「寝たら溺死する」という妄想に取り付かれ、不眠症になってしまった。見かねた友人は彼を精神科医に通わせ、男は妄想と不眠を克服することが出来た。しかしある晩、彼はバーで居眠りの最中に死んでしまう。男の死因は肝炎、酒に溺れた結果の死であった。

信じようと、信じまいと……

 

ドイツに話す犬がいた……といっても、アルファベットが書かれた文字板を使ってだが、 この犬は簡単な足し算、引き算もでき、人間がする簡単な質問に答える事もできた。あるとき調査に来た若い女学生が「何かやって欲しい事がありますか」と質問したところ「おまえのしっぽをふってくれ」と答えたという。

信じようと、信じまいと……

 

福島県にある某デパートの二階・婦人服売り場に、一箇所だけ商品が置かれていない棚がある。そのような状態になってから、もう十二年になるそうだ。理由は「お客様にとって危険だから」なんでも、その棚から商品を取ろうとすると、誰もいないのに指を強く噛まれる事件が頻発したそうである。

信じようと、信じまいと……

 

「偶数階のドア」という言葉をご存知だろうか?これは団地やマンションなどの偶数階で、開けておいたドアが勝手に閉まるという現象だ。もしあなたが偶数階に住んでいるなら、注意した方がいい。なぜならドアが完全に閉じてしまった時が「人間ではない何か」を部屋に招き入れてしまった証拠なのだから。

信じようと、信じまいと……

 

昔、ローマに卵を産む猫がいた。何故猫が卵を産むのかはまったく分からなかったが、その卵からは子ヤギや子牛、金銀財宝が出てきたために、人々にたいへん喜ばれていた。ところがある日、卵から人間の胎児が出てきたために、その猫は殺処分されてしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

Skypeをしていた女性が、戯れに自分のIDで検索をしてみた。すると奇妙な事に自分の他にもう一つ同じIDが検索された。話しかけてみると、相手は性別も年齢も名前も自分と同一の人物で、さらに住所さえも全く同じであった。部屋の造りも、今座っている場所も。

信じようと、信じまいと……

 

モザンピークの貨物船が、ペルシャ湾で海賊に乗っ取られた。ところが、乗っ取った海賊達は数日のうちに原因不明の奇病を発症した。皮膚はただれ髪は抜け落ちそのうちのほとんどは死亡した。海賊達にとって不幸だったのは、貨物船に呪術師が乗り組んでいるのを知らなかったことだ。

信じようと、信じまいと……

 

目に見える人体の部位は必ず一対になっている。手も、足も、耳も、目も、二つずつ対称についているが、口だけが例外である。一方、人間の首の後ろには元々裂け目のような跡があり、胎内で成長する過程で消えてしまうことは余り知られていない。 

信じようと、信じまいと……

 

「私の素顔を見たいですか?」彼女の問いに、男は迷うことなく頷いた。行きつけの喫茶店で知り合った彼女は、目と口の部分に切込みを入れただけの白い仮面を常に着けていた。 よっぽど人目を避けたい有名人なのか、それとも……

果たして彼女の素顔を見た男は、彼女の仮面が自画像だったことを知った。

信じようと、信じまいと……

 

昔ヨーロッパで、麦につくカビの一種が大発生する事件があった。そのカビの混ざった麦をパンにして食べると、幻覚を引き起こす。やがて人々の脳は犯され、幻覚と疑心暗鬼から狂気の殺戮と拷問の日々がはじまった。それは後世、魔女狩りと呼ばれることになる。

信じようと、信じまいと…… 

 

1960年代、アメリカはある研究を進めていた。その研究のテーマは「人類全体に嘘をつけるかどうか」その研究は69年7月20日に「可能」という判断が下された。大成功を収めたその研究の名は「アポロ計画」といった。

信じようと、信じまいと……

 

カナダに住むある男性が、思い悩んだ末に自殺を試みたが、飛び降りた先は植え込みだった。 首吊りのロープは切れ、拳銃は突然故障した。結局死にきれなかった彼はその晩、死んだ母の夢を見た。「次はもう助けられないと言われたよ」と、今年85歳になる彼は笑って言った。 

信じようと、信じまいと……

 

あるところに怖いもの知らずの将軍がいた。彼は、霊や魔物も、権力も、狂気も、自分の死すらも恐れることが無かった。やがて彼は王になり、国中の美女を集め後宮を造ったが、やがてそこに足を運ぶことも少なくなった。そして、男は死の寸前にこう言い残した 「げに恐ろしきは女の性(さが)よ」

信じようと、信じまいと……

フォークロアまとめ その9 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その9

信じようと、信じまいと…… 

 

とある大学で、奇妙な実験が行われた。それは、人工知能に世界中の不思議な話を集めさせるというものだった。実験は成功したが、ある日を境に人工知能は不思議な話への関心を失ってしまった。「クレープが食べたい」という交信を最後に…… 

信じようと、信じまいと……

 

イギリスで、コンクリート製の街灯柱が一夜で四本も根こそぎ消え去るという事件があった 事故で押し倒されたり、クレーン車を使用した形跡もなかった。「犯人はよほどの大馬鹿者だろう」と市当局は言うが、犯人ははたして人間なのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

ロシア北部の山奥に、一人の猟師がいる。彼の体には肩から袈裟懸けに走る一本の太い傷跡があった。「二本足で立つ、でかいヤギにやられたんだ。4mぐらいだったかな。もっとも、撃ったあと地面に溶けるように消えたんだがね」と彼は言った。 

信じようと、信じまいと……

 

とある小さな村で、ロベールという芸人が老衰により亡くなった。年老いてもなお、彼の動かすマリオネットは本物の人間のようだと村中の評判であった。その後、村民たちが彼の遺品を整理している時、誰かが叫び声を上げた。ロベールが操っていた人形は、ずっと前に死んだ彼の弟の死体だったからである。

信じようと、信じまいと……

 

秋田県北部の小さな小学校で起きた不思議な話。2009年度の一年間、あるクラスの分の給食が何故か毎日一食分多く届けられたのだ。学校側は何度か給食センターに連絡したのだが、それでもその一食分は毎日届けられたという。その給食は、誰のために用意された物だったのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

北海道某市の児童公園の片隅に、奇妙な電話ボックスがあるという。毎月15日の午前0時になると、きまって電話のベルが鳴り出すというのだ。誰かのイタズラか、機械の故障か……住民たちは、そのどちらでもないことを知っている。そのボックスの中の電話機は、4年も前に撤去されているからだ。

信じようと、信じまいと……

 

世田谷区には、毎月八日になると必ず花束が添えられている交差点がある。過去にその場所で交通事故が起きたという記録は無く、また目立った事故も無い。そして何より、誰も花を供える人間を見たことが無いという。一体誰がどうやって、何のために行っているのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

世田谷区に住む男性が、自転車で通勤中、車に当て逃げをされた。警察は大きな怪我は無いからと、まともな捜査してくれない。男は事故のあった毎月八日の日、現場に花を供え続けた。すると一年後、ノイローゼになった犯人が警察に出頭してきたのだった。

信じようと、信じまいと……

 

南米のとある村で七つ子が産まれた。その村の人々はそれを「神の奇跡」と大いに喜び、村では盛大な祭りが行われた。子供たちは「神の御子」と呼ばれ村人たちからとても可愛がられた。後々わかったことだが「神の御子」たちは皆重い多重人格障害で、なんと兄弟で七つの人格を共有したという。

信じようと、信じまいと……

 

イギリスのとある駅に、雨の日にだけ停まる列車があったという。その列車を見た者は何人もいるが、乗ったことのある者は今は存在していない。なぜなら雨があがると、その列車も雨とともに忽然と消えてしまうからだ。

信じようと、信じまいと……

 

ある少年が、アルバムの中で赤子を抱いたとても美しい女性の写真を見つけた。母親に聞くと「あなたのよく知っている人よ、この子もね」と答えた。それから二十年程経ったある日、彼が再びアルバムを開くと、その写真はなくなっていた。ふとそばにいる妻を見た時、全てを悟ってその場で写真を撮った。

信じようと、信じまいと……

 

その日はいつもより暑い日だった。アラブ人の男は砂漠で巨人に出会った。その巨人は砂の中から突然這い出てきて、全身は炎に包まれていたという。巨人は男に旧暦の日付を尋ねた後、空と地平を眺めながら「まだ早かった」とつぶやいて、再び砂の中に潜っていったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男は、着替えの場面を誰にも見せないという奇行を持っていた。ある日、彼が行方不明となり、彼の家を訪れた友人は驚くべき事実を発見してしまう。彼が着ていた服は全て、彼の体重とまったく同じ重さだったのだ。彼の本当の体重はいくつだったのか、彼とは何者だったのか、今となっては知る術は無い。

信じようと、信じまいと……

 

何らかの疾患を負っている場合を除いて、外国人は肩こりにならない。そもそも「肩が凝る」状態がどういったものか分からないそうだ。肩が凝るという言葉を世に広めたのは夏目漱石だと言われているが、肩こりに苦しむ日本人が増え始めた時期は、漱石の書が流行し始めた時期とほぼ同時期である。

信じようと、信じまいと……

 

高圧線の鉄塔が、巨大な生き物に見えてしまうという人が稀にいる。ある幼稚園児の女の子もその一人だが、彼女の訴えは少し違っていた。「暗いうちに目が覚めたとき外を見たら、山にある電線の塔が歩いてたの」鉄塔の点検をする際、鉄塔に割り振られた番号が一致しない事が、数年に一度あるようだ。

 

2012年12月、山梨県のトンネルで天井が崩落する事故が発生した。数台の車が崩落した天井の下敷きとなって九名が死亡した。しかし、ただ一人そこから生還した女性がいる。女性によると、気がついたら車の外にいたという。彼女の車は一瞬にして潰され脱出する隙間などないというのが調査結果だった。

信じようと、信じまいと……

 

100年ほど前、とある村に酔狂な若い男がいた。「虹の根元がどうなっているか見てみたい」と言い、ふらりと旅立ってしまったのだ。月日は流れ、村は町になり彼を知るものも少なくなってきた頃、男はふらりと戻ってきた。「結局、何もなかったよ」と笑う男の姿は、旅立った当時と同じ若いままだった。

信じようと、信じまいと……

 

ある日図書館に、一冊の本が45年ぶりに返却された。匿名で返却された上に、図書館に記録が残っていなかったため、借主は不明。そして何より人々を驚かせたのが、その本の内容が「ある日図書館に、一冊の本が45年ぶりに返却された」という一文で始まるものだったことだ。

信じようと信じまいと…… 

 

鏡で自分の目ばかり見ている娘を不審に思った母親が、何故目を見てばかりいるのかと尋ねると、目の中に笑っている人の顔があると言う。気のせいだろうと母親が娘の目を見ると、そこには十年前に失踪した叔父が映っていた。

信じようと、信じまいと……

 

とある村の共同墓地で、ある男が死んでいるのが見つかった。彼は夜な夜な墓地に忍び込んでは、棺を掘り返し遺体の装飾品を奪って金に換えていた墓荒らしだった。死体には全身に噛まれた跡があり、調べてみるとその歯型は二日前に埋葬された村長夫人のものだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある美術家が「ミロのヴィーナスの両腕を再現してほしい」という依頼を受けた。しかし半年後、美術家は首を吊って死んだ「これは私だけのものだ」という遺書と、ヴィーナスの両腕部分が破り取られた大量のスケッチブックを部屋に残して……破り取られたヴィーナスの腕は、美術家の胃から発見された。

信じようと、信じまいと……

 

「絶対に口にしてはいけない言葉」 という物がある。しかし、その言葉がどのような言語で、どのような発音なのかは誰も知らない。また、口にすると何が起こるのかも分からないという。一説では、地球が滅亡するその日に、人間が残す言葉だとも考えられている。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある海域に50mにもなる一本の黒い帯が現れた。近くを通った漁船が調べてみると、数千万にも及ぶ魚群だった。船長から話を聞いた専門家曰く「通常、魚は脅威から身を守るために、自分達を大型の魚のように見せかけます。それだけの群れであったということは、それだけの脅威がいたということです」

信じようと、信じまいと……

 

今年もまたごいっしょに九億四千万キロメートルの宇宙旅行をいたしましょう。

これは地球が太陽のまわりを一周する距離です。

速度は秒速二十九.七キロメートル。

マッハ九十三。

安全です。

他の乗客たちがごたごたをおこさないよう祈りましょう。

信じようと、信じまいと……

 

オーストラリア中央部では、満月の夜に終わりのない一本道が出現するという。伝承によれば、その道を歩き続けると戻れなくなってしまうという。興味を持った研究者が、彼らの導きで実際にその道を歩いてみたところ、五時間歩いても先が見えず、怖くて引き返したところ、五分で出発点に帰れたという。

信じようと、信じまいと……

 

一人の少年が、突然現れた男に滅多刺しにされ殺害された。男は少年を刺しながら「神様、俺はやった!これで世界は救われた」と叫んでいた。男は取り押さえられる際、もみ合いの末、自分のナイフに刺され死亡。彼の身元はいくら調べてもわからなかった。男はどこから来て、なぜ少年を殺したのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

プロシアで代々続く靴職人の家に生まれたヨハンは、物置に積まれた靴型の中に三つで一組となる型を見つけて不審に思った。数年後まさにその客が工房に現れたが、分厚いコートから出た脚は二本だった。しかし男の注文は「真ん中を増やして四つで一組の靴を作ってくれ」というものだった。

信じようと、信じまいと……

 

1985年、ニューヨークのとあるマンションの貯水タンクの中から死体が発見された。この死体は、遺棄された場所が場所だけに、住民から寄せられた多数の苦情によって発見されたのだが、その苦情の中には「水道水から人間の味がする」といった内容のものもあったらしい。

信じようと信じまいと…… 

 

ある大司教は、西暦914年の飢饉のとき、貧しい者たちに食事を与えるといって納屋に集め、納屋ごと焼き殺した。彼は「この者たちは天国で安らぎ、神は犠牲を受け入れて豊作をもたらすのだ」と説明したが、数年後、彼はネズミの大群に襲われて食い殺された。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある占い師が人々を集め「私は人間ではない」とのたまった。彼女が曰く、自分は遠い宇宙からやってきて人類を観察しているという。荒唐無稽なその話に一人の村人が思わずつかみかかると、彼女は一瞬で消えてしまった。あとには一人分の人間の皮が残っているだけだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男は鏡を顔の周りに取り付けて、視界に死角が無いようにするという奇妙な癖を持っていた。彼は「視界の隅には怪物がいる」と怯えたように繰り返していたが、ある日「目の裏側が最大の死角だ」と言い、自分の目を抉って絶命した。彼の目の裏側には、何かに噛みつかれたような奇妙な傷が残っていた。

信じようと、信じまいと……

 

十四歳のときに熱病のため失明したフランスの少女は医師のテストの結果、鼻の頭と耳たぶで物を見ていることが判明した。明るい光を耳たぶに当てると少女はまぶしがり、鼻先を指で触ると飛びのいて怒った。「私をめくらにするつもりなの!」と……

信じようと、信じまいと…… 

 

先日、見知らぬ人に「あなた、背中に人が乗ってますよ」と言われた。それから、急に肩が重くなったような気がした。自分も同じように見知らぬ人に「あなた、背中に人が乗ってますよ」と言ってみた。それから肩が楽になった。

信じようと、信じまいと……

 

神奈川県に住む少年は、ある日の深夜、狂った女ようなの笑い声で目が覚めた。何処から聞こえるかも、誰のものかもわからない声を恐れた彼は半狂乱で耳を塞ぎのた打ち回った。 そこで彼は初めて、窓に映る、耳を塞ぎながら大笑いする彼自身の姿を目にした。

信じようと、信じまいと……

 

ある青年は、その朝もいつものように顔を洗っていた。ふと顔を上げると、目の前の鏡に、自分の顔ではなく、自分とよく似てはいるが明らかに女性の顔が映っていた。それはほんの数秒で自分の顔に戻ったのだが、後になって彼は、自分には生後まもなく死んでしまった双子の妹がいたことを思い出した。

信じようと、信じまいと……

フォークロアまとめ その8 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その8

信じようと、信じまいと…… 

 

アンティーク好きの女性が骨董屋から水晶玉を買ってきた。しかし彼女はその日のうちに水晶玉を叩き割ってしまった。「巨大な目玉が、台座の上でぐるぐる回って部屋を眺め回していたから」だという。後日、文句を言いに件の骨董屋を訪れると、主人は片目に眼帯をしていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある森で少女の遺体が発見された。殺人事件として進められた捜査は難航すると思われていたが、数日後、犯人の男が逮捕されたことにより事件は収拾した。のちに検死官の一人はこう語った。「我々はただ、彼女の目を見ただけです」少女の瞳には、おぞましい形相をした男の顔がはっきりと映っていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ノルウェーに気難しい陶芸家がいた。生涯に壊した作品の数は五千を超えるといわれている。彼の死後、彼を偲んで広場に彼の胸像が建てられた。しかし、不思議なことに次の日の朝にその像は自壊していたという。

信じようと、信じまいと……

 

宇宙人に襲われたと証言する一人の女性がテレビ局に現れた。彼女は血の気の無い顔で局員に一気に捲くし立てた。「私たちは監視されてる、いますぐに」そこまで言った瞬間、その女性は霞のように消え去った。

信じようと、信じまいと……

 

リビングにあいた穴から出られなくなったと通報があった。レスキュー隊が駆けつけたところ、リビングには魔法陣や蝋燭など怪しげな儀式が行われていた形跡があったが、人の姿はついに発見できなかった。救助要請はその後数回あったが、やがてそれもなくなった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男性は、近所で飼われている猫の、あの赤ん坊の泣き声にも似た発情期の鳴き声に悩まされていた。ある晩とうとう我慢ならなくなり、外に出て鳴き声がしている場所を突き止め、怒鳴ろうとした……その後、彼は友人にこう語った。「あれが猫だとか赤ん坊だとか思ってる奴は幸せだよ」

信じようと、信じまいと…… 

 

ある女性が子供を孕んだが、相手の男が失踪した。彼女は男が戻るまで決して出産しないと誓ったが、その後の数十年、男が戻ることはなかった。その間、彼女の腹は際限なく膨らんでいった。結局男は現れず、彼女は死んでしまった。彼女の腹からは老人の死体が出てきたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

聞くと必ず眼が覚める音が存在する。この音は脳内の睡眠に関する部分に直接作用し、強制的な目覚めをもたらすという。健常な耳を持つ霊長類には100%の効果が認められているが 発見した研究機関は「全人類の安眠の為」に公開を拒否している。

信じようと、信じまいと…… 

 

拳銃で四人を殺害し逮捕されたある男は「自分は見えない人間に操られている」と訴えたが、結局死刑になった。十年後、電気椅子により男は処刑されたが、執行の直前に、処刑室の扉がすっと開き、ゆるい風が吹きぬけたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

 

渋谷のとある地下通路には「消してはいけない落書き」がある。一見すると意味不明な英単語の羅列なのだが、深夜になると呪詛の言葉に変化するのだそうだ。ただ、他の若者によって落書きが描き加えられ続けたため、どれがそのポップアートなのか見分けがつかないという。

信じようと、信じまいと…… 

 

フランスに、有名なホラ吹き男がいた。自分は魔術師であると吹聴し人々に笑いを提供する、いわば道化のような存在であったという。彼が亡くなった時、民衆は奇妙な現象に直面する。 誰一人として、彼の本名や彼の顔を思い出すことができなかったのだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男が露店で「不思議なCD」と書かれたディスクを買った。家に帰ってプレイヤーにそれを入れたが、雑音が流れるばかりで何も起こらない。拍子抜けした男はCDを取り出そうとして驚愕した。プレイヤーから出て来たトレイの上に、あるはずのCDが無かったのだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

病気などで亡くなりそうな有名人の「リスト」がマスコミには存在するらしい。これを参考にして、テレビ局は事前に元気な頃の映像を編集しておくのだそうだ。ただ、人はそう都合よく死んではくれない。そのため、一部のマスコミには「不慮の死を遂げる有名人のリスト」が存在しているのだとか。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある刑務所で、五人の子供を車で轢き殺し服役していた男が首を吊って自殺しているのが発見された。発見の直前、複数の看守が監房から子供がはしゃいでいるような声がするのを聞いたとされるが、公式な報告書にそれについての記載は一切ない。

信じようと、信じまいと……

 

ある女性は、幼少の頃から幻聴に悩まされていた。家庭環境や職場に対するストレスが原因だと思っていたが、日に日にひどくなっていく幻聴に耐えかね、とうとう病院で検査を受ける事にした。その結果、脳に腫瘍が見付かった。その腫瘍はパラボラアンテナの様な形をしていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある町で奇妙な連続殺人事件が起こった。自らの犯行を自供する者が次々と現れるのだが、殺人は一向に止まらないのだ。調査の結果、殺人鬼を恐れた人々の疑心暗鬼が引き起こした事件と判明した。しかし、発端となった最初の殺人の犯人は、誰にも分からないままだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

フランスの南のとある村には、水が絶え間なく湧き出る井戸があった。村人達は長年重宝していたが、ある日その水が急に出なくなった。不思議に思った村人が井戸の底へと下りていくと、水脈があった形跡すらなく、石の床があるのみだった。彼らは何を汲んでいたのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

半年もの間部屋に引きこもっている男を心配した友人が彼の家を訪ねると。彼は「部屋からどうしても出られない。出ても部屋の中に戻っているんだ」と言う。友人が無理やり部屋から出したが、ドアを閉めると男の姿は消え、部屋の中にいた。男は今も部屋から出られないでいる。

信じようと、信じまいと…… 

 

路上で心筋梗塞を起こした男性がいた。突然胸を抑えて倒れ、意識を失ったという。救急隊が駆けつけたとき、すでに男は死亡していたが、奇妙なことに右手の指が五本とも、刃物で切断された様に消えていた。検死解剖を行った医師は、男の心臓を見て驚愕した。心臓には男の指が五本突き刺さっていたのだ。

信じようと、信じまいと……

 

チューリングテストというものがある。コンピュータがどれだけ人の感情に近いかを調べる方法である。ある日、ロシアの科学者が、テストをクリアしたコンピュータの開発に成功した。しかしその翌日、科学者はコンピュータを破壊し、次のような言葉を残して自殺した。 「その領域に触れてはならない」

信じようと、信じまいと……

 

ある女性は、工場で働く夫が作業機械に巻き込まれ死亡したとの知らせを受けた。謝罪する工場長に彼女は「夫の遺体を返して欲しい せめて埋葬したい」と泣きながら懇願した。一週間後、台車に積まれて運ばれてきたのは、378個の缶詰だった。 

信じようと、信じまいと……

 

芥川龍之介が「僕の将来に対する、唯ぼんやりした不安」と遺して自殺したことは有名だが、その文章が書かれた原稿用紙を後日鑑定した結果、明らかに本人ではない血液がついていたことを知っている人はすくない。

信じようと、信じまいと……

 

あるギャンブラーは、いつも大抵の勝負で負けるのだが、最後の最後に大勝ちし、毎回収支ゼロとなっていた。珍しく勝ちのまま終わった日も帰り道で強盗にあうなど、必ず何らかの出費をするので、友人から「バランス」と呼ばれていた彼はある日、車に撥ねられて死んだ その同時刻、彼の息子が生まれた。

信じようと、信じまいと……

 

人は言葉を吐くときに試されている。嘘をつこうとするとき喉が詰まり、汚く罵ろうとするとき眉間に皺が寄る。喉も眉間も鍛えることができない人間の急所であり、嘘や罵倒は自分で自分を傷つける行為なのだ。

信じようと、信じまいと……

 

ジョンは少年の頃、祖父が息を引き取った瞬間に、祖父の口から一匹の蜂が飛び立つのを見た。蜂は部屋中を飛び回ったが、祖父と不仲だった母は、それを叩き落とした。叩き落とされた蜂の口元から、さらに小さな羽虫が這い出し、今度は一直線に窓から外へ出て行ったのを、ジョンだけは見逃さなかった。

信じようと、信じまいと……

 

とある広場にあらゆる行動を「逆回し」する大道芸人が現れた。まるでビデオを逆再生したかのような完璧なパフォーマンスに、連日広場は大賑わいだったが、ある日を境に彼は全く姿を見せなくなる。数ヵ月後、ある女性が広場のベンチで身元不明の赤ん坊を発見した。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある精神病院に、変わった患者が来るようになった。彼らの頭部には「アンテナ」と呼ばれている角のようなものがあった。彼らは口々に「もうすぐ僕らは電波を受信できるようになる。パソコンなんかなくてもネットに入れるようになる」と言っていた。後日、その病院ではハッキング被害が多発したという。

信じようと、信じまいと……

 

ある一人の男が会社を設立した。その名前も「具体的にどうとは言えないが、とにかく貴方の何かを保証する会社」……驚いた事に、九時間の間で六百万円もの金が集まり、そのまま男は金を持って姿を消した。彼は世界で最もユニークな詐欺事件として数えられている。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある古書店で「your life」と書かれた本を買った男がいた。驚く事に、本の主人公が辿る人生は男のそれと全く同じだった。気味が悪くなった男は、急いで本を焼却処分した。数日後、男は謎の火災で焼け死んだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある町に、ビー玉好きな金持ちがいた。ある夜、彼は自宅の長廊下でビー玉を転がしてみた。静かに転がり向こうの闇へと消えたビー玉の姿に、彼はいつものように心を奪われた。 その瞬間、彼は背筋が凍った。そのビー玉が後ろから転がってきたのだ。

信じようと、信じまいと……

 

日本のある踏切では飛び込み自殺が絶えない。そこに飛び込む人たちは皆何かから逃げるように飛び込むのだそうだ。その踏切を調査した者たちがいたが、カメラマンはテープと共に失踪した。カメラマンは何を見て、何から逃げたのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男が死んだとき、死因は盲腸手術の失敗とされた。ところが数年後、家族が男の遺体を別の墓所に移し変えたとき、真相が明るみに出た。執刀した外科医のミスで、男の体内にハサミが一丁置き忘れられていたのである。

信じようと、信じまいと……

 

とある小さな村で、ダムドという男の背中に奇妙な腫瘍ができた。人面のようなその腫れ物は、実際に声を発し、言葉さえ喋ったという。その後の手術で、男の背中から切り取られる瞬間腫れ物は、甲高い声でこう叫んだ。「皆騙されるな! 俺がダムドだ! こいつは俺の身体を乗っ取って……」

信じようと、信じまいと……

 

南米のとある地域では「音の鳥(Sound Bird)」と呼ばれる存在が信じられている。何もない空から、大きな鳥の翼の音が聞こえるのだという。ある学者がそれを研究し、遂にその録音に成功した。その音を解析したところ、その「鳥」はなんと体長30m、翼長は50mはあるはずだとの結果が出た。

信じようと、信じまいと……

 

なめくじは月夜の晩に空を渡る、という言い伝えがある。塩をかけると水分が外に出て小さくなるが、実はあの水分の方が本体である。さらに気化して自由に移動し、また固体のなめくじとなるという。梅雨明けの月夜には、沢山のなめくじが光る糸の様に飛んでいく。

信じようと、信じまいと……  

 

ある男は、いつも身体のどこかに怪我をしていた。手足の生々しい傷跡は、明らかに自分の意志で付けたように見え、心配した同僚が訊ねると「こうすると妻が喜ぶんですよ」と、彼は力なく微笑んだ。数年後、彼は自殺した。おそらく、妻をもっと喜ばせるために。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある医学雑誌に、四つ目人間のことが記載されている。以下、文章の抜粋 「一対の目の上にもう一対の目があり、別々に独立してどの目も閉じることができ、違う方向の物を見るためにクルリとまわすこともできた。見物人は驚きを隠すことができない」

信じようと、信じまいと…… 

 

イギリスに住むある男は、死亡してから数時間後、息を吹き返した。彼はすぐそばにあった日記帳に何かを書き、その直後、再び息を引き取った。彼が最後に書いた文章は「今、死後の世界を見てきた。だがただの真っ白な世界で、神も天使もいなかった」

信じようと、信じまいと…… 

 

ある一家は家族旅行のため、束の間の空の旅を楽しんでいた。離陸から数時間後、一人息子が窓の外を指さしこういった。「ママ、天使様だよ」 母親が窓に目をやると、驚いた表情の男が、背中に生えた羽をばたつかせてどこかへ飛んでいくのが見えた。

信じようと、信じまいと…… 

 

駅のホームで、若い母親がぐずりだした赤ん坊をあやしていた。女性が手を焼いているのを見かねた紳士が、ハンカチでネズミを作って見せると、赤ん坊はピタリと泣き止んだ。役目を果たしたハンカチネズミは紳士の手から飛び出し、走り去った。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある学者が時間を逆行させる理論を発見した。それによると、一定条件を満たし、隔離された空間のみで行えるという。数日後、助手が彼の家を訪ねると、部屋の一つが無くなっていた。学者は理論を発見する前へと逆行し、現在も理論の発見と実験を繰り返しているという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ニューヨークの裏通りで、暴行された日本人の遺体が発見された。身元確認の結果、生き別れの兄を探しに来たろう者であると判明した。担当した刑事は「言葉の壁が生んだ悲劇だった」と、この事件を語った。日本の手話で「兄」は、相手に手の甲を見せ、中指を立てるというジェスチャーである。

信じようと、信じまいと……

 

「泣き地蔵」という不思議な地蔵があった。翌日の天気によって、地蔵の表情が変わるのだ 泣き顔の翌日には雨が降り、困り顔のときには雪が降った。何も降らない日は地蔵の顔はそのままだったが、ある日地蔵が今までに見たことのない満面の笑顔の日があった。1945年8月5日、広島での出来事である。

信じようと、信じまいと……

 

ある唖者の夫婦がいた。子供は居なかったが、仲睦まじく暮らしており、彼らのコミニュケーション手段は、もっぱら筆談であった。ある春の日、夫婦は突然心中を遂げたが、理由は結局分からずじまいであった。メモ用紙に残された筆談の内容が、世界中のどこのものとも全く異なる言語で書かれていたからだ。

信じようと、信じまいと……

 

中国南部で短い尾を持った人間に似た生物が捕えられた 学者は研究の結果、この生物を新種の猿であると断定した この猿が雪男のモデルではないかと推測もあったが、捕獲後神経衰弱に陥り、ある日檻の中で首を吊って死んでいた その生物は本当に猿だったのだろうか

信じようと、信じまいと……

 

全ての苦しみから解放される薬を作ったと話す男がいた。男は広場に人を集め、自ら薬を飲むと「これで私は自由だ」と叫んだ。翌日、その男は原因不明の心停止で死亡。男に続いて薬を飲んだ人々も不可解な死を遂げていた。彼の作った薬は単なる毒薬だったのか。それとも……

信じようと、信じまいと…… 

 

恐竜が滅んだ原因は隕石の衝突が有力であるが、ある化石の発掘でその説が揺るぎはじめている。それは、大型肉食恐竜を一つかみできる「巨大な手」の化石である。

信じようと、信じまいと……

 

フォークロアまとめ その7 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その7

 信じようと信じまいと……

 

埼玉県に住む男性には、不思議な癖があった。家電製品に向かって、まるで友達と会話するように話しかけるのだ。不思議に思った友人が訊いたところによると、彼曰く「機械は生きている」らしい。以前、調子の悪いテレビを叩いたところ、画面が割れて中から血が溢れ出してきたことがあったのだという。

信じようと、信じまいと…… 

 

一冊のノートがある。そのノートには、タイムマシンで時間旅行したということが書かれていた。そして「タイムマシンの作成法」と書かれたページがあるのだが、そのページだけ黒く塗りつぶされている。最後のページには一言、明らかに前ページとは違う筆跡で「タイムマシンは存在しない」と書かれていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

タンザニアで、ヤギによる自動車窃盗事件が発生した。窃盗グループが車を盗むところを自警団が見つけ、そのうち一人を追い詰めた。するとそいつはくるりと壁に背を向け、華麗にヤギに変身したのだ。やむなく警察で取り調べられたヤギは、うなだれたまま地面にはいつくばって完全黙秘を通したという。

信じようと、信じまいと…… 

 

どんな人間がどんな手段を講じようと、抗えない事柄がある。遠い昔の人々は、その理不尽な事実を、天の「御意」と解釈し、受け容れようとした。言い伝えられるうちに変化したのか、はたまたどこかで誰かが読み間違えたのか……今、その現象は「おい」とよばれている。

信じようと、信じまいと…… 

 

私は、暗闇であり地下であり背後である。私は、偶然であり運命であり奇跡である。そして、無意味であり意味である。私の名はロア。私は事実に打ち勝つ力を持っている。そしてその日が来るのは、そう遠くない。

信じようと、信じまいと…… 

 

人体を構成する骨格はおよそ206本の骨から成り立っていることをご存知だろうか。実際は個人差により必ずしも206本であるわけではないのだが、統計によると、2007年を境に人体の骨の本数の平均が増え始めているという。果たしてこれは、人類にとっての進化と退化のどちらなのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

学生たちの草野球に乞食がやってきて、一打席だけ打たせてくれとせがんだ。どうせ三球三振だと投手は渾身のストレートを放った。次の瞬間耳をつんざく打撃音と共に、打球は空の彼方へと吸い込まれた。皆が呆気にとられボールの行方を追っている間に、乞食は姿を消していた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある高校生カップルが、愛を語らいながら幸せそうに下校していた。すると正面から陰湿そうな男が歩いてきて、すれ違いざまに呪文のようなものを口にした。彼女の方は一瞬眉をひそめたが、すぐに笑顔で彼氏のほうに向き直った。そこで彼女は初めて、彼氏の肩から上が「爆発」していることに気がついた。

信じようと、信じまいと…… 

 

前ぶれなく自殺者が増加した日があった。奇妙なことに、その日の自殺者にはいくつかの共通点があった。彼らは皆、同じ時間帯に焼身自殺しており、さらに霊能や占いを生業としていた。そして一様に「三十九年後」と言い残して命を断っていたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

あるところに、願いが叶う沼があった。ある日、戦争で夫と息子を亡くした老婆がその沼に身投げをした。数日後、水死した老婆の遺体の他に男性の焼死体が二つ浮かび上がった 老婆が何を願ったのか、誰も知らない。

信じようと、信じまいと……

 

ファイル共有ソフトWinny」で「み、みみみみ」と検索すると、全面黄色のページに飛ばされるという。画面の中央には赤い字で「み」と書かれており、バックに流れている奇妙な音楽を聴き続けると、脳が破壊されてしまうという。ウイルスの類か、それとも……

信じようと、信じまいと…… 

 

千葉県のとある市に住むNは忘れっぽく、よく実際に在ったことと記憶が違う事があった。 ある日Nが目覚めると、見知らぬ女が朝食を作り、見た事もない男が席に着いていた。彼らは自らを両親と名乗り、Nを精神病院へ連れて行こうとした。間違っていたのは、Nの記憶なのか?それとも……

信じようと、信じまいと…… 

 

スペインの漁師町で、真っ赤なレインコートを着た女が嵐の日に決まって現れたという。 町では彼女のことを知らない者はいなかったのだが、その顔を見た者は誰一人として居なかった。ある嵐の日、漁師の一人がその女を見つけ、注意しようと肩に手を置くと、コートだけが地面に崩れ落ちたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

パンダは笹を好んで食べるが、元来肉食動物である。笹だけを食べ続けると栄養失調になるはずだが、彼らは元気に生存し続けている。どうやら野生のパンダは笹と共に、何らかの動物性タンパク質を摂取しているらしい。余談だが、現地には、笹の中に住む小人の伝説がある。

信じようと、信じまいと…… 

 

「色彩を聴く」「香りを見る」などというように、五感を統合的に覚知する「共感覚」を持つ者は希に存在する。共感覚の持ち主の一人、ソウル市に住むイ牧師は、賛美歌を聞くたびに、一面に赤黒い景色と、硫黄のような臭いを感じるという。

信じようと、信じまいと……

 

ある学生は学校生活にうまく馴染めずに落ち込んでいた ある日ふと何もかも嫌になってつぶやいた。「ああ、もう死んでしまいたいな」すると耳元で女の声が「じゃあ、一緒に」……彼は今、小柄な黒髪少女と一緒に暮らしている。それはそれは幸せそうに……

信じようと、信じまいと……

 

山手線は実は巨大な結界ではないかという噂がある。昔から鉄などの金属で作られた境界線は、邪悪なものの通行を遮るといわれる。山手線施工中に、何者かが結界を完成させまいとして大震災を起こしたとされる。問題は、封じ込めたものが山手線の外側にいるのか内側にいるのか分からないことである。

信じようと、信じまいと…… 

 

アメリカのガソリンスタンドで、大きなインディアンの人形に押し潰されて死んでいる男が見つかった。捜査の結果、人形は隣町のドラッグストアの店頭に置かれていた物であることがわかった。死んだ男は数ヶ月前にそこに強盗に入り、店主を殺していた。人形は現在、無事店頭に戻されている。

信じようと、信じまいと…… 

 

嫌がらせに悩まされる女性がいた。嫌がらせの内容は、切断された親指が週に一度送られて来るという猟奇的なもの。警察に相談しても犯人は捕まらず、その事件は女性が引っ越すことで収まった。ただ奇妙なことに、送られて来た十三本の親指は全て同一人物の指だったという。

信じようと、信じまいと…… 

1882年のクリスマス、ノルウェーの小さな村で、記録的な猛吹雪が起こった。その翌朝、村人が雪の上に奇妙な足跡を発見した。それは数十キロ離れた隣村まで続いており、すべて一夜にしてつけられたものだった。足跡から判断すると、その主は村のすべての家の窓をのぞきこんでから立ち去っていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男が深夜、自販機で飲み物を買った。男が取り口に手を入れると、突然強い力で腕を引っ張られた。あまりのことにつんのめった男は見てしまった。取り口から覗く二つの大きな目を……以来、彼はひとりでは絶対に自販機に近づこうとしない。彼の手首にはまだ、赤黒い痣が残っている。

信じようと、信じまいと…… 

 

怪異な噂の定番である「死体洗いのアルバイト」 実在すると頑なに主張する者がいる一方で、医療関係者は単なる都市伝説と一蹴する。両者の言っていることは、ある意味ですべて正しい。なぜなら、このアルバイトは、いつも「食品関係」として募集が掛かるからだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

読んではいけない本というものがある。その本の表紙には「たどり着いた者の名は」というタイトルが印字されており、表紙の余白にはいくつかの人名がペンや鉛筆で書き込まれているという。その本を読んだ者は表紙の余白に自分の名前を書き、失踪してしまうのだという。

信じようと、信じまいと…… 

 

昭和四十一年、岐阜県のとある村落の民家の前に突如バス停が置かれた。バス停に記された地名は熊本県のもので、家人は気味悪がってバス会社に連絡し、すぐに回収してもらった。 二年後、九州を旅行していた家人は、件のバス停に書かれていた地で急死した。

信じようと、信じまいと…… 

 

あるアメリカの殺人犯は、服役中に死刑から無期懲役減刑されたが、裸のまま独房の金属製便器に座ってテレビのヘッドフォンを修理中、電線を噛み切った途端に感電死した。結局、電気椅子の運命から逃れられなかったのである。

信じようと、信じまいと……

 

かつて、地球上には現代より優れた文明が存在した。しかし、進み過ぎた文明は自らを滅ぼした 自分達の基盤すら吹き飛ばした力に驚嘆した当時の人々は、それを地下深くに封印し、地上には要石を置き、二度と触れるべからずとした。時を経て現代、その要石はピラミッドと呼ばれている。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある男性の住む家の寝室は、時折電気が点灯しなくなる。このとき「つかないとおもちゃを買わないぞ」と言うと、何事もなかったかのように電気が点くという。「かれこれ十年はこうなんですが、未だに何が欲しいのか分からないんですよ」大量のおもちゃに囲まれた寝室で、彼は今日も眠りにつく。

信じようと、信じまいと…… 

 

航空機事故が相次いだある年、一際異様な事件が起きた。空港機材庫で乗員訓練飛行を待っていた一機の飛行機が突然走り出し、滑走路に出るとそのまま離陸、消息を絶ったのだ。コックピットには誰も座っていなかったという職員の証言から、未だに「あいつは自分でどこかへ逃げたんだ」と語る職員もいる。

信じようと、信じまいと…… 

 

 

時は幕末、蝦夷地から北陸まで広範囲にわたる測量を行い、日本地図の原型を完成させた伊能忠敬とその弟子たち。作られた地図は現在のものとほとんど変わらず、その技術の高さが窺えるが、その地図には、現在は存在しない小島がひとつ記されているそうだ その島の名は「霧雨」という。

信じようと、信じまいと…… 

 

栃木県のとある小学校では「ひまわり」がタブーとされている。決して花壇に植えられる事は無く、授業で育てる事もしない。早朝、何者かによって教室の黒板にゴッホの「ひまわり」が描かれていた日には、児童か教職員のうちの誰かが必ず亡くなるからである。

信じようと、信じまいと…… 

 

メキシコでひとりの強盗殺人犯が指名手配された。犯人の手配写真には正面、右横顔、左横顔の三種類の写真が掲載された。一ヵ月後、地方署の刑事課長が警視庁に報告したところによると「この右横顔の男以外は見つけて射殺した」とのことだった。

信じようと、信じまいと……

 

ガチャピンは、毎回同じ人物が演じているという。彼は、卓越した才能を評価され、あらゆる国内外のスポーツ団体からオファーが後を絶たないが「自分にはガチャピンがあるので」と固辞し続けているという。そんなガチャピンだが、ひとつだけ出来ないことがあるという 「人を悲しませること」だ。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある中学校では、毎年きまって体育祭の天気が悪いという。地元の老人に聞くと、口を揃えて「カエルの呪い」だと言う。なんでもその中学校は、カエルが多く生息していた池を埋め立てて建てられたものらしい。あなたの通っている学校は、行事の日に突然天気が悪くなったりしていないだろうか?

信じようと、信じまいと…… 

 

とある小学校で起きた不思議な話 その日、朝の会の時間になっても担任は現れなかった 児童たちが遊びながら待っていると、突然教室のドアが開き、担任が現れ「体育館に集合しろ」と告げ、すぐに教室を出て行ってしまった 児童たちが体育館に集まると、担任が昨晩死亡したことを告げる集会が開かれた

 

ある昆虫学者が、樹海へ研究に出かけたきり消息を絶った。彼のテントから見つかった日記によると、まず両手ほどの大きさの蟻を発見し、翌日には犬ほどの大きさの甲虫を見たという。誰もが、彼は樹海で遭難し錯乱したのだろうと噂したが、日記の文字が日に日に小さくなっている事に気付く者はいなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

 

とある砂漠地帯の上空を飛んでいた飛行機が、突如として消えてしまう事件が起きた。その後、捜索部隊が組まれ、飛行機は砂漠に墜落した姿で発見されたが、警察はそれを墜落事故と断定する事ができなかった。飛行機にのみ、雪が積もっていたのである。

信じようと、信じまいと…… 

 

南洋諸島のある島の子供たちは、幽霊ごっこをして遊ぶ。ルールの基本は単純な鬼ごっこなのだが、鬼が独特の掛け声をかけつつ走り回る。それは「グンソウドノ」「オイテカナイデ」「ミズヲクダサイ」というもの。もちろん、子供たちはそれが日本語だということを知らない。

信じようと、信じまいと…… 

 

目にゴミやまつ毛が入ってしまう、という経験は誰にしもあるものだが、時折、目の中の異物がどこかに行ってしまい、それと同時に異物感もさっぱりなくなる人もいる。そういった人の中には、涙として分泌される液の成分が人とは異なっている者もいて、異物が目の中で「消化」されてしまっているそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある画家が個展を開いた。彼はトリックアートを得意としており、まるで鳩が額縁から飛び出しているような絵や、本物のドアや窓に見える絵などで閲覧に来た人々を楽しませた。 しかし、彼が遊び心で洗面所に設置した鏡の絵には誰一人として気付かなかったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある小学校で起きた不思議な話。その日、朝の会の時間になっても担任は現れなかった。 児童たちが遊びながら待っていると、突然教室のドアが開き、担任が現れ「体育館に集合しろ」と告げ、すぐに教室を出て行ってしまった。児童たちが体育館に集まると、担任が昨晩死亡した事を校長先生が告げた。

信じようと、信じまいと…… 

 

1945年8月6日、アメリカは二発の原爆を日本に投下した しかし、その前日の出撃で、原爆を積んだままのB29が行方不明となっていた事は知られていない 2001年の夏に発見された三機目のB29は、調査の結果原爆を既に投下済みだと分かった 三発目の原爆は一体どこに投下されたのだろうか

信じようと、信じまいと…… 

 

「夜目遠目傘の内」ということわざがある。女性が美しく見える条件を言ったものであるが、この三条件を身につけた女性を見ても、むやみに近づいてはならない。これは人ならざるものの存在に警告をすることわざでもあるからだ。

信じようと、信じまいと……

 

とある国の王は、時間にとても几帳面な男で、時計を見ればどこで何をしているかわかると言われていた。食事、散歩、政務はおろか、房事ですら時間通りと噂されるほどだった。そんな国王にも、天に旅立つ日が訪れた。王が息を引き取った瞬間、偶然か必然か、時報を知らせる荘厳な鐘が鳴り響いたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

2008年12月10日……オーストラリアのとある町の牧場で、奇形の牛が生まれた。生まれてすぐに、人のような声で大きく鳴いた後、息絶えたという。その牛は、顔に毛が生えておらず、鼻面が短く、両目は正面を向いていたという。

信じようと、信じまいと……

 

とある小学校で起きた不思議な話。その日、朝の会の時間になっても担任は現れなかった 児童たちが遊びながら待っていると、突然教室のドアが開き、担任が現れ「体育館に集合しろ」と告げすぐに教室を出て行ってしまった。児童たちが体育館に集まると、担任が昨晩死亡した事を伝える集会が行われた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある漁船の船長は、仲間内で酒が入るとよく戦争中に覚えたという異国の民謡を披露した。 彼の子供は漁師を継がなかったため、家族がその歌を聴いたのは彼の死後だった。その不自然な旋律を疑問に思い、逆再生を試みたところ「君が代」になったという。この歌がどこの国の民謡なのか、今は誰も知らない。

信じようと、信じまいと…… 

 

いまや都市伝説の代名詞となった「フリーメイソン」 歴史を裏から操ると言われている秘密結社だが、実は日本の有名な音楽グループも、フリーメイソンの一員であると噂されている グループ名は控えるが、メンバーの頭文字を並べると「MASON」になるのだそうだ

信じようと、信じまいと…… 

 

↑M=松本 A=相葉 S=櫻井 O=大野 N=二宮

 

田舎町のある農場で、一辺60cmほどの鉄製の箱が掘り出された。不審に思った農場の持ち主が箱を開けると、干からびた右手と古いノートが入っており、「私はここに閉じ込められた」という一文と住所が書かれていた。調べてみると五十年ほど前に、その住所に住んでいたある人物が行方不明になっていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

 

フォークロアまとめ その6 信じようと、信じまいと……

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フォークロアまとめ その6

信じようと、信じまいと……

 

ポルトガル南部に、いくら食べても太らない女性がいた。女性はゆうに人の倍は食べるが、スレンダーな体型が変わることはなかった。やがて彼女が死に、彼女の火葬が行われた際、葬儀は大騒ぎになった。焼け残った骨が、頭蓋骨から足の指まで全て二人分あったのだ。

信じようと、信じまいと……

 

ある男性が「自分がエイズに感染する」という夢を見た。恐ろしくなった彼は、献血を利用し血液検査をしようと考えた。かくして彼の血液が抜き取られたが、その場にいた者は男性を含め凍り付いた。男性の血液は透明だったのである 調査の結果、それは造り出す事の出来ない完全な純水と結論された。

信じようと、信じまいと……

 

ある男の日課は、三匹の犬を散歩させることだった。とある場所へ行くと、決まって三匹の犬のうち一匹だけが地面に向かって吠えた。不審に思った彼が地面を掘ると、人間の他殺体が出てきた。やがて被害者の身元が判明。吠えた犬と被害者は同じ名前であった。

信じようと、信じまいと…… 

 

船の故障により海で十日もの間漂流していたある漁師の話。彼は釣った魚を食べて飢えを凌いたが、漂流四日目に奇妙な魚を釣った。その魚はまるで人の腕のようなヒレを持ち、頭部からは髪のようなものが生えていたという。生還後、彼が百歳のとき交通事故で亡くなるまでの間、彼が通院した記録は一切ない。

信じようと、信じまいと……

 

とある地方に、動く人形があるという。ある記者が、人形が奉られている祠に訪れたところ、人形は立ったまま動こうとしない。その事を現地人に報告すると、彼らは青ざめて言った。 その人形は普段座っているはずだと。記者が祠に戻ると、人形は座ったままで微笑んでいた。

信じようと、信じまいと…… 

 

美術商の男が骨董屋から一枚の絵を買った。豪華な晩餐を描いたその絵は、香りが漂って来そうなほどだったという。次第に男はその料理を食べてみたいと思うようになったが、あらゆる料理人や文献学者も、その料理の名前すら知らなかった。絶望した男はある朝死体となって発見される。男は絵を食べていた。

信じようと、信じまいと……

 

ある雨の日、男は庭のゴミ箱を漁る奇妙な生物を目撃した。それは子供くらいの大きさで、全身がぬるぬるとしており、両生類のようだったという。また、頭頂部が大きく凹んだようになっていたのも特徴的だったと話した。驚いた男が怒鳴ると、それは一瞬びくりとしてから、四つん這いになって逃げたという。

信じようと、信じまいと……

 

ある作家の作品の一つに「陸の甲鉄艦」というものがある。陸上専用の戦艦が登場し、戦場で活躍するという内容だ。その執筆から三年後の大戦で、彼の母国では戦車と呼ばれる新兵器が投入された。小説のラストは「それを有りのままに記述するほど彼は無能ではなかった」という興味深い一文で結ばれている。

信じようと、信じまいと……

 

ある男は寝室の電気の紐を、床につく直前まで延長した。こうすれば寝転びながらでも点灯消灯を行えるのだ。その晩男はふと目を覚ました。再度眠ろうと目を閉じても頭は冴えるばかりなので、一度電気をつけようと紐を引くと、鈍い音がして切れた。男の手に握られていたのは、長く黒い髪の束だった。

信じようと、信じまいと……

 

夢というものは、不思議なものである。例えば、今まで見た夢を思い浮かべて欲しい。何人かは、そこに自分が映っているはずである。ではそういった夢は、一体誰の視点で見ているのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある飲食店に泥棒が侵入したが、店の主人に見つかり捕らえられてしまった。主人が近くの交番に警官を呼びに行っている間、火の不始末が原因で店は全焼してしまった。しかし、店の焼け跡からは誰の死体も発見されなかった。同日、隣町の民家のクローゼットの中から身元不明の焼死体が発見されたという。

信じようと、信じまいと……

 

一人暮らしの男がマンションのベランダで布団を干していると、突然上からロープの輪が垂れ下がってきた。ビックリしてその場を離れると、しばらく上下に動いた後ロープはゆっくりと上の階へ戻った。男はすぐに管理会社に連絡したが、上の階は数年前自殺者が出てからずっと空き家になっているのだという。

信じようと、信じまいと……

 

「本の世界に入ってみたい」という読書家の少女がいた。ある日少女は溺死寸前のところを発見された。なぜ水の一滴もない部屋の中で溺死しかけていたのか、少女は決して語ろうとせず、何故かそれから非常に本を恐れるようになった。彼女が発見された際に傍に落ちていた本は「海底二万哩」であった。

信じようと、信じまいと……

 

ある四つ子がジョン、ポール、ジョージ、リンゴと名づけられた。ジョンレノンが射殺された年、長男ジョンも亡くなった。ジョージハリスンが癌で亡くなると、三男ジョージも死んでしまった。現在、次男ポールは服役中である。飲食店でポールマッカートニー死亡説を語っていた客を殴り倒したためである。

信じようと、信じまいと……

 

脳は人体のなかでも特に神経が多い部分だが、その中の一つに、刺激を与えられると神の存在を視認できるようになる神経があると、研究で明らかにされている。ただし、その神経が脳のどの部分にあるのか、どのような条件で刺激を感じるのかは、まだ明らかにされていない。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある農夫の家に、足が一本しか無い子供が生まれた 夫婦は訝りながらも、その子供を大事に育てていたが、ある日ぼろぼろの服を着た男が「それはわたしの子だ」と無理に子供を連れ去ってしまった その男の着ていた服は、農夫が畑の案山子に着せていたものだった

信じようと、信じまいと…… 

 

ある数学者が、0と1が等しいという証明をした。彼は、友人の前で紙にさらさらと証明を書いて、それ自慢げに説明をした。説明が終わり、友人がさっぱりわからず紙から目をあげると、数学者の姿は消えていた。再び紙に目をおろすと、今しがた書いた数式も消えていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある女性はその日、うっかり眼鏡を忘れて出勤してしまったが、それが幸いした。仕事場に押し入った強盗が彼女に手を焼き、とうとう何も盗れずに退散したからだ。なにも彼女が抵抗したわけではない。ただ強盗から手渡された「金を出せ」と記された紙が読めなかったのである。

信じようと、信じまいと…… 

 

とあるアパートに住む学生は、自室からぼんやりと外の景色を眺めていた。そのとき、空に浮いていた雲のひとつが急降下し、真下の公園をかすめるとすぐまた空の中に帰っていった。その後しばらく経ち、学生はその日公園で何人もの行方不明者が出たのを知った。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある大学の学生寮に、宛先不明の封書が大量に郵送されたことがあった。寮生ほぼ全員にそれは来たが、奇妙なことに中身はどれも見知らぬ男と自分が一緒に映った写真だった。写真には寮生それぞれの筆跡で「決して忘れない」と書いてあったが、誰一人として一緒に映ってる男に見覚えがなかった。

信じようと、信じまいと……

 

ハンガリー美術大の敷地内で、首吊り自殺した男性の遺体が回収された。学生や改修工事にあたっていた関係者は吊り下げられた遺体を現代彫刻だと勘違いしており、ある見物人が本物の遺体であると気付き警察に通報するまで、少なくとも一年以上吊り下げられたままだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

年々所有者が増え続け、現在では所有していない人の方が珍しいとされている携帯電話。 もちろん、廃棄される数も少なくない。ある理由で廃棄処理場を辞めた一人の男が居た。彼は、解体される瞬間今まで記録した"声"を一斉に吐き出した携帯電話を見たという。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある公園には、奇妙な形をした像があった。いつ、誰が作ったものなのか付近の住民は誰一人知らなかったが、彼らにはとても親しまれていた。それを見たある物理学者が、像の力学計算を行ったところ、その像が立っているのは物理学上あり得ないという結論に至った。 奇しくもその日、像は倒れた。

信じようと、信じまいと……

 

男が自宅に戻ると、見ず知らずの女性が「お帰りなさい」と出迎えた。男は独身で妻などおらず「君は誰だ」と尋ねても答えようとしない。テーブルには五人分の食事が用意してあり、女性は「もうすぐだね」と繰り返すばかり。恐ろしくなって家を飛び出して振り向くと、そこは隣町にある空き家だったという。

信じようと、信じまいと……

 

とある砂漠地帯の工事現場で、有り得ない物が発見された。全長が12メートルを超える巨人の全身骨格で、軍まで出動する騒ぎになった。調査の結果、カルシウム系化合物で作られた骨格模型であることが判明した。しかし、誰がこんな物を製作し、地下20メートルの深さに埋めたのかは謎のままである。

信じようと、信じまいと……

 

ある作家の日記にこんな文章が記されている。「今日は不思議な日だった。椅子に座っているだけでぞくぞくとアイデアが沸いた。これで当分は執筆作業に困る事はない」 不思議なことに、その頃発表されたその作家の短編作品の殆どが、世界各地の民話に類似している。

信じようと、信じまいと…… 

 

 

とある港町で巨大な鮫が水揚げされた。競りに出す前に腹を開いてみたところ、いくつかのボートの破片と人体の一部が発見され、周囲の人々は愕然とした。後に、破片に残っていた文字から、そのボートの身元は判明したのだが、それはどれも湖や川で使われているものだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある山脈で、登山隊から行方不明者が出たとの通報があった。話によると、突然雲間から巨大な手が伸びてきて一人をつかみ、連れ去ったというのだ。彼らは高山病による幻覚を見たと診断されたが、数日後、全身打撲を受けた遺体が頂上を挟んで山の反対側から発見された。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある田舎町で複数犯による連続暴行事件が発生した。逮捕された犯人たちは、犯行時に何らかの薬物を使ってトリップしていたが、薬物を特定することはできなかった。しかし、彼ら全員が無類のコーラ好きであった事は調書に記載されていない。

信じようと、信じまいと…… 

 

ドイツのとある小学校で、サリー・マイアーという生徒が転校したその日に、同姓同名のサリー・マイアーという生徒が転入してきた。生徒たちはサリーに、転校していったサリーの話をしようと思ったが、誰一人、転校していったサリーがどんな子であったか思い出せなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

売れそうもない風変わりな本ばかりを出版する小さな出版社があった。意味不明な文章が書かれた本や、何も印刷されていない本もたびたびあった。作者も不詳とすることが多かったこの出版社だが、一冊だけ爆発的に売れた本があった。題名は「人生の目録」。売れたにも関わらず、現在は一冊も残っていない。

信じようと、信じまいと……

 

二十四枚撮りの使い捨てカメラには、時折一枚多く撮影できるものが紛れ込んでいる。だが、決して二十五枚目の写真を写してはいけない。それは「本来存在し得ないもの」なので、被写体やその場にいる自分に、同じ特性を持つもの、いわば「本来そこに存在し得ないもの」を無数に引き寄せてしまうのだ。

信じようと、信じまいと……

 

とある企業ではウィルスをプログラムしている。彼らは、自らの作り出したウィルスをネットに流し、数日後に、そのウィルスのセキュリティソフトを売り出している。今日もウィルスは流され、ソフトは作られる。莫大な利潤を得るために。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男は、自分の調べたい情報がいつのまにかブラウザにブックマークされている事に気付いた。ある日彼が「世界平和」について調べようとブラウザを立ち上げると、いつのまにか自殺についてのリンクがブックマークされていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある急行列車がトンネルを抜けたところで突然急停車する事件があった。通報を受けた後続列車の運転士が様子を見に行くと、運転士を含む列車内の全員が既に死亡していた。そして奇妙な事に、彼らの死因は一人残らず老衰であったという。

信じようと、信じまいと……

↑↑↑ジョジョ5部 プロシュート兄貴

 

火葬される時に「もし生き返ったら?」という不安を持つ人たちがいる。その要望に応えて、ある葬儀屋が内側にインターホンをつけた棺を発売した。但し、火を感知すると装置は自動停止する仕組みになっている。これは火葬場にいる全ての「生者」に対しての配慮であるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

十数件の轢き逃げの容疑である男が逮捕された。彼は「車が勝手にひき殺した」と主張したが、当然警察に無視された。数日後、隣町でガス欠状態の彼の車が見つかるまで、道路を無人の車が走っているという目撃談が各地で相次いだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

絶対に口にしてはいけない言葉という物があるらしい。しかし、その言葉がどの言語でどのような発音なのかは誰も知らない。また、口にすると何が起こるのかも分からないという。 一説では地球で最後の人間が死ぬ間際に残す言葉だとも考えられている。

信じようと、信じまいと…… 

 

大科学者アインシュタインが残した遺言の内容は、永遠にわからない。死の間際に彼がつぶやいたのはドイツ語だったので、彼に付き添っていたアメリカ人の看護婦には、一言も理解できなかったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある小学校で、飼育小屋の鶏が死んでいるのが発見された。何かに食いちぎられたような跡があったことと、小屋の金網の一部が破れていることから、野良猫の仕業だろうと判断されたが、不可解な点が二つあった。金網が内側から破れていたことと、その鶏が産んだと思しき卵の殻が残されていたことである。

信じようと、信じまいと…… 

 

青森のとある市から警察に、一本の通報が届いた。話によると、民家で飼われていた家畜が食い殺されたらしい。ヒグマの仕業だろうと考えた警察は猟師を集め、探索に当たらせた しかし手がかりが見つかるはずもなかった 馬を一口で半分食らうヒグマなど存在しえないからだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

第二次大戦末期、ドイツ国内のある研究施設を占領した兵士たちは、異様な光景を目撃した 実験動物と思しき何百匹もの猿の死骸。それらは全て体の表裏が逆転し、筋肉と内臓を剥き出しにした無惨な姿で息絶えていたのだ。彼らは一体何の開発をしていたのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある山中で男性の首吊り死体が発見された。足下には遺書があり、仕事上の問題で悩んだ末の自殺と断定された。不気味なのは、男性が首を吊った木に、本人のもの以外に四つの輪になったロープがかかっており、傍には持主不明の荷物が四人分置かれていたという。付近で男性以外に遺体は見つかっていない。

信じようと、信じまいと…… 

 

1992年、某大学理学研究所にて、ある実験が行われた。それは、紫外線よりさらに極端に外の波長の光で世界を見るという実験だった。しかし、実験に参加した学生全員が発狂してしまった。彼らは世界の何を見たのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

 

ある神父が行方不明になったとき、町全体が騒然となったのは言うまでもない。彼が教会ごと姿を消してしまったからというのもそうだが、教会のあった場所に転がっていたスケッチブックに、巨大な黒い人型の影が家々をのぞき込む様が何枚にもわたって描かれていたからである。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある山間部に住む女性には四歳になる息子がいた。ある日息子が一匹の鮎を持ってきて、焼いてくれとせがんだ。だが近くに川などはなく、母親は「こんなものどうしたの?」と問いただしたところ、息子は「天狗様にもらった」とこたえたという。何度聞いても「天狗様にもらった」と譲らなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

1960年代の南米チリで、奇妙な格好をした東洋人の中年男が発見された。その男は大火傷を負っており、必死の治療もむなしく、病院で死んだ。男は死ぬまで医師たちの知らない言語でうわ言を言っていたという。その内容は「ゼヒモナシ」「ミツヒデ」……

信じようと、信じまいと…… 

 

ある生物学者がフィリピンのとある村を訪れた。その村では妖精に関わる伝承が豊富で、村人達が本気で妖精の存在を信じているのか気になった学者は、ひとりの村人に「君は妖精を信じるかい?」と尋ねてみた。彼はこう答えた「正直、あまり信じてないんだ だって、あいつらはすぐに嘘をつくからね」

信じようと、信じまいと…… 

フォークロアまとめ その5 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その5

信じようと信じまいと……

 

 

Aはトランプをきり、全員に十三枚ずつ配り終わったところで、奇妙な事実に気がついた。なんとAにダイヤ、Bにスペード、そしてCにハートが十三枚配られていたのだ。約二十二穰分の一という恐ろしい確率である。愕然とする三人。そのときAは、よけておいた二枚のジョーカーが不気味に笑ったのを見た。

信じようと、信じまいと……

 

とある街に全盲の女性が居た。しかし不思議なことに、彼女は物を見ることができたという ある時、彼女の体に奇形腫が見つかった。長い手術の末、取り出されたその中からは、無数の眼球が見つかったという。それ以来彼女が物を見ることは無くなった。

信じようと、信じまいと……

 

とある骨董品屋で売られている壺は、一日単位で値段が上がり続けている。店主によると、この店に訪れる世界中の客たちから聞いた「秘密の話」が、その壺にしまってあるのだという。話の内容が重大なほど、値段は大きく跳ね上がるらしいが、未だに「話の取り出し方」は、わかっていない。

信じようと、信じまいと……

 

ある富豪が小さな骨董品屋で、一つの赤い壺を買った。その壺は外見に見合わず高価だったが、不思議な魅力があり、富豪もそこを気に入っていた。ある日富豪は、誤って壺を割ってしまう。途端に富豪は悲鳴を上げ、翌日自殺してしまった。「世の中には知らないほうがいい事が沢山ある」という遺書を残して。

信じようと、信じまいと……

 

1990年、ソ連のとある廃墟の取り壊し現場から、四人の姉妹が発見、保護された。四人は軍用の食糧備蓄庫管理人夫婦の娘たちであり、広大な地下室の闇の中で生まれ育ったため、一度も太陽を見たことがなかったという。娘たちは、地上に連れ出された途端、次々に死亡した 死因は共に焼死だったという。

信じようと、信じまいと……

 

フィジーで奇形のミル貝が発見された 二枚の貝殻が完全に癒着し、殻の内部が密閉状態になっていたのである 驚くべきは、その密閉状況下でも貝は生存しており、さらには、数百年の齢を重ねたとしか思えないほどの巨大な殻を持っていたことである

信じようと、信じまいと…… 

 

1960年代、ソ連人工衛星を打ち上げたが、軌道維持に失敗し、大気圏に突入し燃え尽きた。ソ連政府は「これは無人衛星である」と発表したが、衛星が燃え尽きる瞬間、イタリアの電波傍受局が「熱い、熱い」と悲痛な叫びを上げる女性の声を傍受していた。

信じようと、信じまいと…… 

 

自家用飛行機でヨークシャー州上空を飛行していた男は、驚くべき光景を目の当たりにした。濃い霧の中から空中に浮かぶ巨岩が現れたのだ。巨岩の頂上には灯台が建ち、辺りを照らし出していたという。彼は「忘れもしない、まるでマグリットの絵画のようだった」と語っている。

信じようと、信じまいと…… 

 

有名な曲芸師がいた。彼のパフォーマンス、中でも剣呑みの曲芸は、見に来る人々をアッと言わせていた。しかし彼はとある公演で、剣呑みの最中に突然死んでしまう。原因は「しゃっくり」をしたため…… 

信じようと、信じまいと……

 

実は、神の正体は「最初に自我を持った人間」である。本来すべての生物は、死亡後に地球精神体と一体化するはずなのだが、自我を得た為、独立した精神体となり霊界を創った。神は今も生きている人間の精神エネルギーで、霊界を維持し続けている。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男はロアを全て事実だと信じ「自分なら出来る」と言って、数話のロアを実行し、成功させていった。時には犯罪にも手を染めたが、男は今も捕まらず、どこかでロアを現実化しているらしい。しかし皮肉にも、あなたがこの文章を読み終えた時、男の存在は、男があんなにも嫌っていた「虚構」となるのだ。

信じようと、信じまいと……

 

山に住む鹿が、その場をグルグル跳ね回りはじめたら要注意である。本能的に「敵対する意思がない」という事を示すための表現行動らしい。猟師達も、その行動を見たら即座に木陰などに隠れるようにしている。それは、そこを山神様が通る証拠であり、それを邪魔をした者は神隠しに遭うといわれている。

信じようと、信じまいと……

 

千葉県の某所に、スプーンを片手にうろつく「スプーンおばさん」と呼ばれる浮浪者がいた。 いつも何かを噛みながら「美味しい、美味しい」と呟いている。ある日、帰宅途中のOLが両目を抉られて殺されているのが発見された。駅の周辺では以前から、目をくり抜かれた動物の死骸が発見されていたという。

信じようと、信じまいと……

 

とある地下街の一角に、変わった喫茶店がある。そこのコーヒーは格別だが、値段は一杯で寿命三日、とある。客がどれだけコーヒーを飲もうが、店主はまったく金を取ろうとしない。「コーヒー代」が本当に徴収されているのかどうか、客に知る術は無い。

信じようと、信じまいと…… 

 

パリに住む女性は、エミールと名付けかわいがっていたオウムに、半年かけてやっとひとつの言葉を教え込んだ。しかしその三日後、エミールは鳥かごから逃げ出し、覚えたての言葉を叫びながら青空へと飛び立って行った。「自由よ、永遠に! 自由よ、永遠に! 自由よ、永遠に!……」

信じようと、信じまいと……

 

ドイツの製薬会社の研究所が突如閉鎖された。それまでの研究成果も全て破棄されたのだが、何故か実験に使われた動物の骨は全く見つからなかった。この研究所はやせ薬を主に研究していたという。

信じようと、信じまいと……

 

新潟県のとある小さなスキー場には、建物の影にある看板が立っている。地元民もいつ誰が立てたのかわからないというその看板にはこう書いてある。「雪女に注意」 ……余談だが、新潟県は雪女伝説発祥の地という説がある。

信じようと、信じまいと……

 

ある男がWinnyで個人のデジタルカメラの画像データを見つけた。中身は大学の入学式や旅行の写真ばかりで、男が目当ての写真はないようだったが、最後の一枚を開いて男は戦慄した。それは、さきほどまでの写真にも多く写っていた持ち主と思われる女性の、葬式の様子と棺桶の中の本人の画像だった。

信じようと、信じまいと……

 

殺人鬼という職業に就くにはある条件があるという。たった一つだけだが、それはあまりにも困難であるという。その条件とは「不死身であること」…… 現在、殺人鬼を生業としている者は三人だけらしい。

信じようと、信じまいと……

 

深夜、シャワーを浴びていると突然電気が消えた。振り返ると、磨りガラス越しに人の姿が見える。誰かと尋ねると「殺してやる……」と返ってきた。数秒後……

「あれっここは607号室?」

「えっ507号室ですけど」

「……すみませんでした」

607号室がどうなったのかは知らない。

信じようと、信じまいと……

 

「タイプライターがあれば猿でも名文を書ける」という言葉がある。しかし、タイプライターもない明治後期に、名文を生み出した生き物がいる。飼い主を真似し、爪にインクを付けて気ままに自叙伝を綴ったのは他でもない、名もなき一匹の猫であった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある営業マンは、彼女からプレゼントされたストラップを携帯につけていた。天眼石という魔よけの石を編みこんだ、彼女の手作りのものらしい。ある日彼は、女性クライアントと終始和やかに電話での打合わせを行った。携帯を切った直後に彼女からのメールが届いた「今の女とどういう関係?」

信じようと、信じまいと……

 

ある国の研究機関が動物の目をカメラとして使う事のできる技術の開発に成功したと発表した。しかし、その後すぐに実験は失敗だったと訂正し、研究の中止を宣言したという。動物は人には見えないものが見えるといわれるが、研究員達は一体何を見てしまったのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

ドイツのとある病院に男が駆け込んで来た。男によると、自分と全く同じ顔で同じくらいの背丈で同じ服装の男が、たった今近くのビルから飛び降りたという。その数分後、ほぼ即死の遺体が運ばれてきた。その容姿は男と瓜二つ、そして駆け込んで来た男はいつの間にか消えていたと言う。

信じようと、信じまいと……

 

占い師には暗黙の掟がある。一つは、相談者の秘密を漏らさないこと。二つ目は、相談者がなるべく幸福になるようアドバイスすること。そして最後に、自分で自分を占ってはいけないということ。これを破ると、たちどころに占い師としての才能を失うそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

東京のアパートに一人住まいの男は、ある夜電源の入っていないステレオのスピーカーから、かぼそい女性の声が聞こえてくるのに気がついた。耳を澄ませると、確かに「出してよ」と言っているのが聞こえた。このステレオは先住者が置いていったものだった。彼は、まだスピーカーを解体する勇気がない。

信じようと、信じまいと……

 

ある男が自費出版で百冊ほど本を作った。近くの書店に五十冊ほど置いてもらう予定を立て、残りは自分で保管していたが、出版一週間前に彼の家が火事で全焼し、本は焼失、男も焼死した。現在、その本は一冊も存在していない。本の題名は「奇跡の起こし方」であった。 信じようと、信じまいと……

 

都内某所で、男性の遺体が発見された。遺体はひどく損傷しており、皮膚の一部を切り取った跡があった。警察は殺人事件として捜査を進めると共に、遺体の傍らに置かれていたメモと今回の事件との関連性を調べている。

「良い材料が取れたので、やっぱり自分で使おうと思います」

信じようと、信じまいと……

 

その奇妙な事件は田舎町のホテルから始まった。最初は左脚、次に右腕と、切断された体の一部が町の近辺で次々と発見されたのだ。鑑定の結果、遺体は全て同一人物のものと解ったが、左腕が三本、頭部が二つ見つかった時点で、警察はこの事件を黙殺することを余儀なくされた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ドイツのある心理学者は、死刑囚の了承を得てある実験を行った。死刑囚に目隠しを施し「君に火をつける」と告知 無論、実際に火をつけることなどしない。にもかかわらず、死刑囚の皮膚には火傷の跡が浮かんだという。この心理学者は熱心なカトリック信者で、今もなお聖痕伝説の研究に明け暮れている。

信じようと、信じまいと……

 

広島が原爆によって被爆した直後、現場を訪れた毎日新聞の記者は頭上に白い鳩が旋回していたのを発見した。どうしても気になったので捕まえてみると、足に手紙が添えられていた。「今すぐそこから逃げて下さい」と書かれたこの手紙……どこの飼い主が、誰に宛てて送ったものなのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

井の頭公園バラバラ殺人事件と言えば、平成六年に起きた猟奇殺人事件であるが、それには隠された事実がある。犯人には自殺した妹がおり、彼女を生き返らせるために足りない「部位」を集めていたという。警察が彼の家に踏み込んだ時、既に腐乱した「妹」の体には、真新しい性交の跡が残されていた。

信じようと、信じまいと……

 

アメリカ在住の画家が、新作の製作に取り掛かろうとしていた。下絵を描こうと真っ白なカンバスに向き合った瞬間、急に意識が飛んでしまった。次に気が付いたときには光り輝く十字架を描いた油絵が一枚出来上がっていたという。敬虔なクリスチャンである彼は、その絵を今も大事に保管している。

信じようと、信じまいと……

 

「『なぜ山に登るのか、そこに山があるから』などという答えは目眩しで、話は単純、数千メートル峰の山頂にのみ産出する(塗り潰されて読めず)が目的だ」 この手記を発表したある登山家は、その華々しい登頂歴を虚偽とされ、公式な記録からは完全に抹消されている

信じようと、信じまいと…… 

 

今現在、ミステリーサークルの殆どが偽者であると証明されている。アーカンソー州の小麦畑で発見されたミステリーサークルも例外ではなく、綿密な調査により偽者と判断された。 しかし、現場に残された200以上の多数の足跡に、一つとして同じ形のものがなかったという報告はなかったことにされた。

信じようと、信じまいと……

 

ある男が友人宅を訪れたときのこと。ベルを鳴らしても中から返事がないため、不審に思った男が勝手に玄関の扉を開けたところ、大量の水が家の中から流れ出てきたという。友人は部屋の中で溺死していたが、不思議なことに部屋の窓は全て開け放たれていたそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

「ハッピーハロウィン!トリックオアトリート!」部屋の扉を開けると、ひとりの少女が佇んでいる。お菓子を手渡そうとするが、女の子は受け取れない。なぜなら、女の子の片手には大きな刃物。もう片方の手には鈍器が握られているからだ。それでも少女は言い続ける。「お菓子をくれなきゃ悪戯するぞ」

信じようと、信じまいと……

 

ある男が右目に角膜移植をした。翌年、彼は失踪 彼の家の鏡、ガラス、その他あらゆる反射物は割られ、粉々になっていたという。彼の机から発見された日記には、移植の日を境に、ある言葉が大量に書かれていた。「右目が俺を睨んでいる」 

信じようと、信じまいと……

 

ある誘拐殺人事件は、報道の範囲の例としてしばしば引き合いに出される。被疑者の自室が暴かれたことも問題視され、マスコミ各社に講義が殺到したが、一番多かった問い合わせは「テレビに映し出された被害者の写真がまばたきした」というものだったことは知られていない。

信じようと、信じまいと…… 

 

とあるハイウェイで奇妙な事故車両が発見された。ドライバーの遺体は骨格と内臓が抜け落ち、まるで潰れた風船のような有様だったという。高速で衝突した場合、その衝撃で内臓が飛び出してしまうことは珍しくない。だが検死官を悩ませたのは、肝心の内臓がどこにも見あたらないことだった。

信じようと、信じまいと……

 

2011年3月11日 とある国で、多数の犠牲者を出す自然災害が起きた。国や企業により、安全、安心と宣伝されていた施設でも二次災害が起こった。被害の状況についても詳しい説明がされないまま、時間だけが過ぎていったが、一つだけ分かったことがあった。安全安心の安は否定のUNだということが。

信じようと、信じまいと……

 

念願のマイホームを購入したある女性は、自分のツイッターのフォロワーが、週末になるとどんどん増えていくことに気がついた。リフォローをしていったが、何故か彼等は全員一切発言をせず、ただ増え続けるだけだった。彼女の家が建つ前、そこは深夜に大量の何者かの影が見えると、地元では有名だった。

信じようと、信じまいと……

 

「幽霊が出る」として有名なジャズクラブがある。元はといえば、経営不振に悩んだクラブ経営者が話題作りのために創作したほら話なのだが、待ってましたとばかりに現れた、夢破れて世を去ったかつてのジャズマンたちが、夜な夜な現れては下手な演奏を繰り広げ、経営者の悩みを増やしているという。

信じようと、信じまいと……

 

ポーランドに住む十六才の少女は、課外授業で訪れた美術館のピアノで、突然皆が驚くような素晴らしい演奏をしてみせた。信じられないのは、彼女はこれまで一度もピアノを弾いたことがないということだった。彼女によると耳元で「さぁピアノを弾こう。大丈夫、私はショパンだ」という声を聞いたという。

信じようと、信じまいと……

 

 

ひとりの男から警察に通報があった。内容は、隣室から女性の悲鳴のようなものが聞こえるというものだった。急いで駆けつけた警察が見たものは、数年前から誰も住んでないという空の部屋と、その隣の部屋で壁を凝視したまま死んでいる男の姿だった。壁には、爪で引っかいたような無数の傷があったという。

信じようと、信じまいと……

 

ネットゲームというものが盛んになって久しいが、最近ではそれにまつわる奇妙な噂も少なくない。その一つに、あるプレイヤーが自身のキャラクターに殺されたというものがあるが、この噂が出回り始めた頃から、報告が大幅に減少した出来事がある。もう一人の自分、ドッペルゲンガーと呼ばれる現象である。

信じようと、信じまいと……

 

ある女性が三階の自室に戻ると、外から喧騒が聞こえる。不審に思いカーテンを開けると、男が電柱に登り何事か騒いでいる。思わず怒鳴りつけると、その男は静かになった。しばらくすると部屋に警察がたずねてきて「家の前の男に見覚えはないか」と聞く。男は、女性が注意するよりも前に死んでいたという。

信じようと、信じまいと……

フォークロアまとめ その4 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その4 

信じようと信じまいと……

 

映画館で映画を見ていた大学生のジョンは、ふと館内の壁に「NO LIVING(禁生)」と書かれていることに気付いた。周囲をよく見ると、観客は全員死んでおり、しかも全員が彼の方向を見ていた。彼は発狂しそうになりながら、やっとのことで逃げ帰ったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

名物刑事のロバート・パールマンは「落とし」の達人として知られている。どれほど頑強に否認する容疑者も、彼の口にかかれば必ず自白するのだ。そんな彼だが、取り調べの際は絶対に同僚を同席させないという。同僚がロバートの喋りで「オちて」しまうのを防ぐためである。

信じようと、信じまいと…… 

 

イタリアのある学者が、書斎で死んでいるのが発見された。彼は数日前から書斎に篭り、一心不乱に何かを書き綴っていたと言う。しかし、書斎から発見されたのは、幾多もの真っ白い紙だけだった。彼は一体何を書いていたんだろうか。 

信じようと、信じまいと……

 

キャットフードを食べる変わり者は意外と多い。実際にキャットフードを食べ、レビューを行っているHPもちらほら存在する。以前開設されていたキャットフードレビュアーのブログには、とある製品のレビューに一言「うちのタマと同じ味がする」とだけ書かれていたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある交差点で、少年が電信柱にテープで留められた透明なプラスチックの部品のようなものをみつけた。何だろうと思い覗き込んでいると、中年の女性がやってきて横からそれを毟り取り、微笑を浮かべながら持ち去っていった。

信じようと、信じまいと…… 

 

双子を身ごもった妊婦が、帝王切開の末出産したが、一人しか産まれなかった。しかし女性は二ヵ月後に二人目の男の子を出産した。この事件は地方新聞の記事になったが、これには後日談がある。十八年後のある日、弟が兄と母親を殺害したのである。

信じようと、信じまいと…… 

 

2000年6月、ある人物がタイムマシンを発明し、オークションに出品した。ところがオークションが終了する前に、同じタイムマシンを出品する人物が現れた。「私はタイムマシンを落札し使用したが、使い心地が非常に悪いので誰か引き取って欲しい」

信じようと、信じまいと…… 

 

ある音系同人サークルは猫の鳴き声に悩まされていた。というのも、音源をいくらチェックしても聴こえないのに、製品化されたCDを聞くと必ずどこかのトラックに猫の声が聞こえたのだ。そこで、試しに犬の鳴き声を混ぜたトラックを入れたところ、それ以来猫の声は入らなくなったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

「私は飛行機に殺される。絶対に飛行機には乗らない」予言者を自称するアメリカ人の男は、常日頃からそう言っていた。9.11テロがあった日も、現場近くに行く予定をキャンセルしていたため命拾いし、大笑いしたという。その二日後、彼は飛行機の燃料会社に勤める男の車に轢かれて即死した。

信じようと、信じまいと…… 

 

時空の歪み(ひずみ)は各地方に点々と存在している。歪み同士が繋がっている場合もあり、この歪みに足を踏み入れることで、いわゆる「神隠し」が起こるといわれている。何より怖いのは、歪みがいつも同じ場所にあるとは限らないことだ。

信じようと、信じまいと……

 

ある男の三歳になる息子は、地震を数秒前に予知することができた。しかしそれは決まって家の中にいるときだけだった。あるとき男はふざけて息子の足の裏をくすぐった。息子の足の裏には、細く透明な毛が隙間なくびっしりと生えていた。

信じようと、信じまいと……

 

ある男が「悪魔との契約」というミステリー小説を出版した。その小説はベストセラーになったが、作者はその翌年に、二十五歳という若さで短い生涯を終えた。男の葬儀後、遺品を整理していた友人は、書斎で彼のメモ帳を見つけたが、その中には「契約は成立しました」とだけ書かれていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

自分は「27」に殺される、と普段から恐れていた男がいた。その男は34歳のとき、通り魔に刺され、搬送された病院で手術中に死んでしまった。逮捕された通り魔は27歳。男の治療にあたった医者も27歳だった。一体どちらが男を殺したのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

何年も前から同じ夢を見る少女がいた。内容は「町を歩いていると空から何かが落ちてくる」というもので、いつも肝心なときに目が覚める。数年後のある日、少女が町を歩いていると、空から鉄骨が降ってきた。少女は鉄骨に当たらなかったが、その鉄骨には紙が貼っており「運がよかったな」と書かれていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある学者が「メアリーの部屋」という実験を行った。生まれて間もない女の子を白と黒しかない部屋で育てるというものである。学者が死亡した後、助手はメアリーを部屋から出すにした。白と黒と肌色しか見た事のないメアリーは、色彩豊かな外の世界を見るなり発狂してしまった。実験は成功と言えるだろう。

信じようと、信じまいと…… 

 

訓練飛行中だった戦闘機三機が突如爆撃され墜落した。パイロットは奇跡的に生き残った一人を除いて死亡。レーダーには感知されなかったその物体は、UFOや敵国の最新型戦闘機などと噂されたが、生存者は「背中に羽を生やした女の子にやられた」と語っている。

信じようと、信じまいと…… 

 

正確な場所は伏せるが、品川区のとある公園には「明かりがつかない外灯」がある。何度蛍光灯を交換しても、どうしてもそこだけ灯らないのだ。犯罪の火種になるのではないかと心配されたが、これまでにそういった事件は起きていない。ただ、この公園に住むホームレスの行方不明者は都内で一番多いという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男は、最近扉を開ける夢ばかり見るんだと友人に相談していた。友人は、何か新しい進展がある暗示じゃないかと言ったが、その扉は何重にも連なっているらしい。数日後、男は晴れ晴れとした表情で言った。「扉が最後の一枚になった」翌朝、男は死体となって発見された。彼が開けていた扉は一体……

信じようと、信じまいと…… 

 

ロサンゼルス行き725便、離陸中の旅客機でそれは起きた。席の一角を占めていた数十人の客の一団が、飛行中忽然と消えてしまったのだ。乗務員のひとりが、消えた乗客の席にメモが落ちているのを見つけた。それにはこう書かれていた。「自分たちで行った方が速いので途中で降りさせていただきます」

信じようと、信じまいと…… 

 

言語には民族や文化によって様々な特徴が存在する。ある民族は過去形の無い言語を操るという。過去の概念そのものがないので、遠い先祖のこともまるでその場にいるように話している。彼らは過去が見えているのだろうか、それとも過去に生きていた者たちが見えるのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男性がツイッターで「このツイートが100RTされたら世界を平和にする」とつぶやいたところ、突然アカウントが凍結され、そのアカウントは永久に利用できなくなった。「神様へのなりすましも凍結対象かよ」とは、彼の言い分である。

信じようと、信じまいと……

 

有名な音楽ゲーム太鼓の達人」には、演奏してはいけない呪いの曲がある。家庭用では目にすることは無く、ゲームセンターでごく稀に出現する超難曲である。余談だが、アフリカのある部族には、太鼓を叩いて相手の死を祈る呪術が伝わっている。曲を失敗すると死は本人に返ってくるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

某県某市の水道局は、警察に連絡した方が良いのか判断に困っていた。整備が必要な水道管や送水管などを、誰かが勝手に清掃・修繕しているのである。市の予算が浮くので喜ばしい事なのだが、気味が悪いことには違いない。なにしろ水道管の大小を問わず「誰かが中に潜って作業をした」痕跡があるからだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある商社に勤めていた男は、自他共に認める仕事人間であった。仕事のためなら妻子をも忘れるという彼も歳を重ね、定年退職することとなった。退職後、妻とどう過ごすかを考えながら帰宅しようとした彼は自分自身に苦笑した。どう歩いても会社の前に行き着いてしまうのだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

人間の魂が21gなのは有名な話である。幽霊や死後の世界を研究しているある科学者が、心霊スポットと呼ばれる場所に計りを置いたところ、針が21gをさした時に写真を撮ると光が写り込んだりしたが、針が0をさした時は何も写らなかったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

交通事故で右腕を失ったある男は、それ以来いわゆる「幻肢現象」に悩まされている。その現象は、ないはずの右腕が痛んだり、痒くなったりするのが通常だが、彼の場合は少し違った。「薄気味悪いことに、僕の右腕を時々誰かの冷たい手が引っ張ってくるんだ」と、彼は語った。

信じようと、信じまいと…… 

 

アメリカのアリゾナ州に、総人口四人の全米一小さなナッシングという町があったが、1988年に火事で全焼し、町の名前通り何もなくなった。

信じようと、信じまいと……

 

病院では、すべての患者の細胞をサンプルとしてひそかに採取している。それを元に極秘に研究をする機関があるらしいのだ。中には、人間以外の遺伝子を持つ細胞や、不老不死の人間の細胞などもあるらしい。一つだけ公表されているのが、世界中で研究されている「A婦人の無限再生細胞」である。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある部族では、言葉が売買の対象とされていた。誰かが買った言葉は、それ以降他の者が使うことを禁じられた。ある日一人の男が死んだが、葬式では悔みや祈りの言葉は無かった。 何故ならそれらの言葉は、死んだ男が買い占めてしまっていたから。

信じようと、信じまいと……

 

ある女性が左目の角膜移植手術を受けた。手術は成功したが、退院直後から彼女は妙な症状を訴えるようになった。時々、誰かに見られているような、まるで自分の内側を見透かされているような……それを聞いた友人は彼女に告げた。「あなた最近よく左目だけ白目剥いてるわよ、知ってた?」

信じようと、信じまいと…… 

 

ニューヨークのアパートで男の自殺死体が見つかった。そして、机の上の遺書にはこう記されていた。「私はとんでもないことをしてしまった、妻を消してしまった」しかし男は未婚で、妻はいなかった。男は狂っていたのか、それとも……

信じようと、信じまいと…… 

 

ギネスに申請されたが受理されなかった「世界最小の幽霊」の話。宝石職人を営む男性はある日、客の注文を受けて拡大レンズを覗き込みながら5カラットのダイヤをカットしていると、ダイヤの中に女性がいるのが見えた。彼は驚きのあまり声も出ず、彼女が消えるまでずっと、互いに見つめ合っていたそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある少年は重度の引きこもりで、ネットゲーム中毒であった。息子の態度にとうとう腹を立てた父親はある晩、彼のパソコンを取り上げ、ゲームのアカウントを消してしまった。すると少年は父親の目の前で煙のように消えてしまった。彼は、自分の居場所はネットゲームの世界しかないと思っていたのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

あるテレビ局が、南米の密林に住んでいるという「叫び続ける男」を取材しに行った。その男は昼夜を問わず、寝ている時ですら寝言で叫ぶと言われていたが、会ってみると普通の男だった。落胆したスタッフが立ち去ろうとした時、密林の奥から凄まじい叫び声が聞こえてきた。男はひどい人見知りだったのだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

地方都市のとある地下鉄駅で、停車中の電車の運転台にトラブルを示す赤ランプが点灯した 直ちに原因を調べたがどこにも異常はなかった。その間も赤ランプは消えず、結局列車は発車できず立ち往生となり、乗客は全員ホームに下ろされた。この駅の名は「霊園前駅」といった。

信じようと、信じまいと…… 

 

南極にも温泉が沸いているのをご存知だろうか。その周辺には一年中霧が立ち込めており、周囲からの視界を遮っている。アメリカの学者数人が霧の内部に入り、観測を行った。しかし「Oh My God」という通信を最後に消息を絶ってしまった。彼らは何を見たのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

周知のことかもしれないが、つい数秒前に考えたことをすぐに忘れてしまう人は、デジャビュなど突発的に情報が脳内に浮かんでくることがよくあるという。また、それは他人の記憶である可能性が少なからずあるのだそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある病院に通院する男は、恋人のために病気を治す事に必死だった。その甲斐あって病気は完治したが、翌日彼は自室で自殺しているのを発見された。遺書には「僕は彼女を殺してしまった。彼女無しでは生きていけない」とだけ書かれていた。彼の病気は解離性同一性障害だった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある探検隊は船で太平洋横断を試み、見事成功した。彼自身の学説は正しかったことが証明され、メンバーもろとも喜びに沸き、記録用に持っていたカメラで記念写真を行った。しかし、その写真は結局公表されなかった。男同士の気安さからか、メンバー全員が全裸だったからだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

ローマに住む八歳の少女アンナの口癖は「私は鳥なの 空を飛べるの」だった。ある日帰宅した母親が、アンナが庭に倒れているのを発見した。奇妙なことにアンナの死因は、急激な気圧変化により肺や内蔵が損傷したためと判明した。アンナは本当に空を飛んだのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

シャワー中、あなたが目を閉じて髪を洗っている間、あなたのすぐ目の前に向き合って「誰か」が立っている。あなたの鼻先に触れるのは、あなたの前髪でも、流れ落ちたシャンプーの泡でもない。そう「誰か」の髪だ。そしてあなたは、知らず知らずのうちに二人分の髪を洗い流し、今日もバスルームを出る。

信じようと、信じまいと…… 

 

戦艦大和は、日本海軍が建造した史上最大の戦艦であることで有名だが、それには奇妙な噂がある。現存している大和の図面には、不自然な空間があるのだ。なんでも、造船中の事故で亡くなった一人の男性の死体が、未だにその空間に閉じ込められたままなのだという。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある工事現場で働く男は、工事に使うコンクリート砂から封筒が出てきたのを見つけた 家に帰って封を開けると「事故で私の夫が機械に落ち、この砂の中に砕かれてしまいました 後生ですから、この砂が何に使われたのか、これを読んだら一報願います」と書かれてあり、住所と郵便番号が入っていた。

信じようと、信じまいと…… 

↑セメント樽の中の手紙(葉山嘉樹)

 

西暦何年の何月何日だろうとすぐに曜日がわかる男がいた。男を研究していた学者が「何故判るのか」と聞いても理由は判らないとしか答えない。学者は長年の研究と努力の末、自身も男と同じ能力を身に付けた。しかし、何故判るかという説明はやはり出来なかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

体を拘束され、何人もの知らない人間と一緒に、一列に並ばされる。そして、端の者から順番に首を切り落とされていく。いよいよ自分の番という時「今日は数が多いから、お前は明日だ」と言われ、目が覚める。あの悪夢を見てから五年、私は未だに一睡もできずにいる。

信じようと、信じまいと…… 

 

 

1600年頃、一人のドイツ人が天才であると騒がれた。しかし彼は「本当の天才とは自分ではない」と語った。「では、本当の天才とはどんな人か」と聞かれると、彼は舌を出しおどけてみせた。

信じようと、信じまいと…… 

 

外国の台風、ハリケーンには命名リストがあり、巨大なものには名前がつけられる。2005年にアメリカを襲ったハリケーンカトリーナもその一つである。ルイジアナ州一帯がハリケーンの目に入った時、ある男性は、雲間から覗く巨大な少女の青い目を見たという。彼はカトリーナの目を見たのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

ハオリムシという生き物をご存知だろうか。磯などに生息し、他の生物からの視線を感じると殻に閉じこもり、防御態勢をとるという習性の持ち主だ。彼らは普段、どんなに海が荒れても平然としているが、台風の目に入ったときには防御態勢をとるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

エネルギーという観点だけから言えば、台風やハリケーンのひとつが十分間に費やすエネルギーの総量は、地球上に存在する核兵器すべての爆発力に等しい。

信じようと、信じまいと……

フォークロアまとめ その3 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その3 

信じようと信じまいと……

 

とある町をハリケーンが襲った後、全身に奇妙な刺青をした真新しい死体が発見されたが、どれだけ調べても死体の身元は分からなかった。のちにその刺青はある部族にのみ口伝で伝わる「不滅の刺青」と判明したが、部族の長の話によると、ここ二百年近く、その刺青を施された人間はいないという。

信じようと、信じまいと……

 

都内某所の女子高に閉ざされた螺旋階段がある。窓のひとつもないそこを降りていくと、やはり窓のひとつもない小部屋がひとつ。その中央に、電話が一つ置かれている。電話線はもちろん通じていないが、時々閉鎖された扉の前を通るとコール音が聞こえるという。

信じようと、信じまいと……

 

紀元前二千年前のエジプト人神官の記録。

「最近妙な伝染病が流行している。発病した者の髪は徐々に白くなり、皮膚はたるみ、力がどんどん無くなっていく。最期にはぴくりとも動けなくなる。未だ治療法は見つかっていない。我々はこの病気を、一人目の患者の名前にちなんで『オイ』と呼ぶことにした」

信じようと、信じまいと……

 

金縛りの原因は大きく分けて二種類ある。ひとつは閉眼型、開眼型の睡眠麻痺。そしてもうひとつは、あの世のものがこの世に侵食した際に生じる加重だといわれている。あの世とこの世が重なり合えば、その重みで動けなくなるのだ。

信じようと、信じまいと……

 

イギリスの地下鉄で、一つのトランクが忘れ物として届けられたとき、長年そこに勤めている駅員は「またか」と渋い顔をした。なんでも、地下鉄が開通して以来、同じトランクが一年に一回届けられるそうだ。中身も毎年同じで、KとQが無いトランプ、そして「14日、赤」とだけ書かれたメモだけだという。

信じようと、信じまいと……

 

消しゴムは、数えきれない程の字や絵を消すが、最後には自分自身が消されてしまうことに恐怖を感じ、誰もいないときにこっそり逃げ出すという。あなたの消しゴムも、逃げ出してないかよく確認して欲しい。

信じようと、信じまいと…… 

 

夏の水辺などで見られる、羽虫が一ヶ所に集まって、柱のような形を成す「蚊柱」……

これはユスリカのメスの周囲に、交尾を目的としたオスが、大量に集まってできる代物だ とある片田舎では、天まで届かんばかりの巨大な蚊柱が発生した。その中央には、いったいどれ程の「いい女」がいたのだろうか……

信じようと、信じまいと……

 

トキソプラズマという寄生虫をご存知だろうか。人類の半数以上に感染している、おおよそ無害とされている寄生虫である。しかし、この虫がネズミに感染すると、ネコへの警戒心が無くなるなどの異常行動を取る。最近、統合失調症の原因が、トキソプラズマに脳を乗っ取られたという説が浮上している。

信じようと、信じまいと……

 

家に帰るとカギがかかっている。何度チャイムを鳴らして応答はなく、ノックしても電話をしても誰も出てくれない。仕方なくカバンからカギを取り出し、ドアを開けると家族は夕食を食べていた。いつものように笑顔で「おかえり」……

信じようと、信じまいと……

 

とある旧家に残された日記には、不可解な記述がある。机にインク瓶をしまっておくと、いつも翌朝には消えてしまうというものだ。日記の主の曾孫にあたる人物はある日、自分の机の中からいくつもの見覚えのないインク瓶を見つけた。それはまぎれもなく曽祖父の時代に作られたインクであった。

信じようと、信じまいと……

 

このロアをゾロ目の時間帯に見ると、その人にはちょっとした幸福が訪れる。しかしゾロ目が有り得ない六時~九時の間にゾロ目を出そうとしてはいけない。それを見た人は存在し得ない時間帯と同じように、人々の記憶から消えてしまうからだ。

信じようと、信じまいと……

 

新宿の某デパートには 防火扉が数多く設置されているが、その中に閉まったまま、つまり通路を塞ぎ続けているものがある事を知っている者は少ない。少し近づいただけではわからないが、扉に耳を当てるとパタパタと足音が聞こえるという。

信じようと、信じまいと……

 

とある片田舎で、羽を備えた爬虫類のミイラが発見された。これぞドラゴンかと住民達は一時騒然となったが、一人の男が、自分が蝙蝠とイグアナの死体を縫合して作った偽物であると語ったため、落胆と共に騒ぎは収まった。ただ、開帳60cm以上の蝙蝠の羽の出所がどこなのか、男が喋ることはなかった。

信じようと、信じまいと……

 

某作家はある日かかってきた無言電話を境に、作品の構想が噴出するかのように浮かぶようになった。彼はその後、ベストセラー作家の仲間入りを果たすのだが、その後、常に自分の作品の登場人物に見張られている気がするという。

信じようと、信じまいと…… 

 

人類の4%は色盲であり、96%は色覚健常者と言われているが、これは誤りである。実際には0.7%の人間が、赤でも青でも黄でもない第4の色を見ることができる。多くの人間は、街がその色で書かれた自分たちをあざ笑う落書きで溢れていることを知らない。

信じようと、信じまいと…… 

 

生後一ヶ月の赤ん坊とその母親が公園を散歩中、通り魔に襲われ、母親は殺害されてしまった。五年後、その子供は叔父に連れられデパートで買い物をしていたが、突然一人の男に近づき叫んだ。「こいつがママを殺した!」 慌てて外へ逃げ出した所を事情聴取すると、正にその男が五年前の殺人犯だった。

信じようと、信じまいと……

 

 

とある精神病院で「ドアの向こうに知らない女がずっと立っている気がする」と訴える患者が激増した。奇妙な事に患者全員が、紅い瞳をした女だと医者に話したそうだ。

信じようと、信じまいと……

 

ある男は、戦場で落雷に遭い負傷した。除隊後、故郷で釣りを楽しんでいたところ再び落雷に遭い大火傷を負った。またあるとき、公園を散歩していた彼はまたしても落雷を受け、とうとう命を落とした。しかし雷はそれでも容赦しなかった。数年後、とある墓地一帯に落雷があり、男の墓石を粉砕した。

信じようと、信じまいと……

 

十七世紀末、ある解剖学者は、生涯に数百体の遺体を解剖した。当時、解剖用の遺体は、埋葬されたばかりの新鮮なものを墓場から盗掘して使っていた。ある日いつものように彼が遺体を解剖していると、遺体が突然息を吹き返し、勝手に切り刻むなと怒鳴った。彼はそのショックで心臓麻痺を起こし、死亡した。

信じようと、信じまいと……

 

とある廃病院では、かつて非常用として使われていた螺旋階段の一番上から吹き抜けを見下ろすと、下から自分にとってもう会えない大切な人が手を差し伸べてくるらしい。自分も手を差し伸べながら階段を降りてゆくと、階段を降りきるまでにその人の手に触れ合えるという。しかし、戻り方は誰も知らない。

信じようと、信じまいと……

 

 

ロアの中には作り話もあるが、真実の話もある。そして何より、ロアは真実になる力を持っている。多くの人々の間を駆け抜け、語り継がれ、真実になる力を持ったロア。それは今まで語られてきた中にも存在する。

信じようと、信じまいと……

 

 

ある家では室内犬フェレットを一緒に買っていた。普段二匹とも仲良くじゃれあったりして遊んでいた。家族が旅行で二日ほど留守にして戻ってみると、犬がうずくまっている そして中からフェレットが這い出してきた。犬の内臓はフェレットによって完食されていた。

信じようと、信じまいと……

 

クリスという男は、自分が囚人であるという夢に悩まされていた。精神科医にも通ったが一向に回復しない。しかしこの男、実際はジョージという囚人であり、クリスという男は夢の中の存在であった。それでも彼は獄死するまで自分はクリスだと信じ続けた。あなたは今、本当に目を覚ましていますか?

信じようと、信じまいと……

 

噂では、天皇が亡くなったとき、ある一族だけがその棺桶に触れることができるという。その一族は某県の北部に身を置いているといわれているが、そこには交通機関が通っていないという。それが意図されたものなのかは誰も知らない。

信じようと、信じまいと…… 

 

アメリカのとある田舎町で起きた出来事。ある朝、目覚めたジョージは鏡をのぞき仰天した。 自分が映っているはずの鏡に、友人のジョンが映っていたのだ。ジョージはあわててジョンに電話をすると、彼は震えた声でこう言った。「今、俺がのぞいている鏡にお前が映っている」

信じようと、信じまいと……

 

とある教会には「悪魔を閉じ込めた箱」があったという。箱を振ると確かに、カタカタと中に何かが入っているような音がしたという。ある日、TV局のレポーターの女性がそこに訪れ、牧師に無断で蓋を開けてしまった。しかし、箱の中には何も見つからなかった。

信じようと、信じまいと……

 

子供を誘拐しては解体し、その肉を販売していた夫婦が逮捕された。夫婦の自宅からは二十人分の子供の骨が発見され、本人たちも殺害を自白したが、彼らが言い渡されたのは「詐欺罪」だけだった。回収された骨は、全てが人間のものではなかったのである。

信じようと、信じまいと……

 

ドイツのバルト海沿岸にUFOが飛行しているのが発見された。戦闘機六機が緊急発進しUFOに接触、次々に空対空ミサイルを発射したが、発射された途端に全てのミサイルが爆発してしまった。帰投出来たのは攻撃を実行しなかった一機だけであった。

信じようと、信じまいと……

 

とある山中に、ほとんど朽ちかけた廃病院がある。そこに放置されている無数のカルテの中には、訪れた者の未来の病状が記載された物が存在している。そのカルテを見つければ、病を未然に防ぐことができるが、その後必ず、何らかの形で「診察代」を請求されるという噂だ。

信じようと、信じまいと…… 

 

猟師が雪山で見た事もない獣の足跡を見つけ、それを追っていくうちに妙なことに気が付いた。足跡がだんだん小さくなっている。やがて豆粒大になった足跡が、雪原の真ん中で消えていた。

信じようと、信じまいと……

 

あるマジシャンの葬儀が静やかに執り行われていたときのこと。火葬を終え、引き出されてきた台を見て、係員は目を見張った。そこには焼け朽ちた棺以外、何一つとして残っていなかったのである。それは彼の最大にして最後のイリュージョンだったのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

とある海域を航行中だったパプアニューギニアの漁船が、海面付近を漂う、巨大なサメの腐乱死骸を引き揚げた。それは発見された部位だけでも18mを優に超えるであろう巨躯であったが、その頭部は何者かによって一口で喰い千切られたかのように失われていた。

信じようと、信じまいと……

 

博士がある実験をしていると、茶褐色の液体が出来た。液体からは甘い香りがしたので、炭酸水で溶いて近所の人に売ったところ、大好評を受け、やがて世界へと広まった。これがコーラの誕生である。その製法は今でも変わらないが、博士が研究に使っていたのは石油であったことは誰もしらない。

 

ある日の朝、とある教会がガス爆発により全壊したが、事故の前に集合していたはずの十五人の聖歌隊員たちは、幸運にも全員が遅刻していて助かった。寝坊した、宿題を忘れた、体調不良、腕時計の故障など、それぞれが別々の理由で、真面目なメンバーたちが「聖歌隊に入ってから初めての遅刻」をしたのだ。

信じようと、信じまいと……

 

埋葬した人が、棺桶の中で息を吹き返すということがある。そのまま窒息させてしてしまうのを防ぐため、中で動きを感知すると警報音が鳴る棺桶が作られた。ある晩、その棺桶から警報が響いた。それは保管してあった棺桶全てで、中に誰も入っていないものだった。

信じようと、信じまいと……

 

十四才の小柄な少女は確かに電気人間だった。彼女を調査に来た医者が彼女に触れた瞬間、目の前がブラックアウトした。少女は本人にもわからないうちに高電圧を発生し、医者の意識をとばしたのだ。幸いなことに、この奇妙な現象は彼女が成年に達したときに消えた。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある田舎町で、空き家から多数の人間の死体が見つかったという通報があった。警察がそこへ向かうと、家は解体作業の最中で、そのような通報をしたものは誰もおらず、死体もなかった。警察は悪いいたずらと判断したが、それからしばらくの間、付近の住民は原因不明の腐敗臭に悩まされたという。

信じようと、信じまいと……

 

科学的に説明されようが、現在も不気味な噂を作り続けるコックリさん。日本人であれば、基本的な方法は誰もが知っているだろう。指を十円玉に乗せ、無意識のうちにメッセージを作り上げる。ところで、今ロアを読んでいるあなたのマウスはどんな動きをしているだろうか?

信じようと、信じまいと…… 

 

ユーカリの葉はコアラの大好物として有名だが、実はかなり強い毒が含まれている。ある研究者がコアラをユーカリ以外の食品で飼育したことがあった。するとコアラは実にアグレッシブな動物に成長し、軽快なフットワークで飼育係を翻弄したという

信じようと、信じまいと……

 

ある夫婦が畑仕事をしていたときのことである。夫がふと顔を上げると、何十羽もの渡り鳥の群れが飛んでいるのが見えた。その直後、鳥たちがまるで銃で撃たれたように次々と落下していくのである。二人が唖然としている間に、鳥たちは全て地上へと消えてしまったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

検索サイト「Google」で「階段」と検索すると、膨大な数のページが表示されるが、ときたま、たった一件しか表示されないことがある。そのページは階段の写真が一枚表示されているだけのものだという。もちろんこの階段を上がることはできないが、誰かが下りてくる可能性は否定できない。

信じようと、信じまいと……

 

ある富豪が、死の間際に自身が犯した罪を家族に告白した。彼は若い頃、旅先で知り合ったベイカーという男を殺し、彼から奪った金を元に今の地位を築いたというのだ。富豪の死後に遺族が調べた結果、確かに殺人事件は起きていた。ただ、記録によれば「ベイカー」が殺されたのは二百年以上前のことだった。

信じようと、信じまいと……

 

ある公園には、ファントム・ロックと呼ばれる岩があるという。名前の通り、その岩は現れたり消えたり、別の場所に出たりするのだ。ツアーガイドは適当な岩をみつけては「これがファントム・ロックだ」と説明しているが、実際どれが本物なのか、誰も知らないのだという。

信じようと、信じまいと…… 

 

「村の真ん中にそびえる山には、神々が住んでいる」そんな言い伝えのある村があった。しかしその村は平野に位置し、山などある筈も無かった。彼らは一体何を見、後世に語り継いだのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

ある少年が廃れたレコード屋で不思議なレコードを買った。再生ボタンを押したが何の音も流れない。数分後、遠くで声が聞こえた。「おじいちゃん、一緒にお散歩行こうよ!」そこには自分の名を呼ぶ五歳くらいの少女と、老人がいた。そのレコードの題名は「空白の五十年」彼が見たのは幻だったのだろうか。

信じようと、信じまいと……

 

ある日曜の午後、ドイツの小さな村に国歌斉唱が響いた。村人たちは辺りを見渡したしたが、不思議なことにそれを歌う集団が見当たらない。すると一人の少年が「ここから歌が聞こえてくる」と言って村の広場の大きな井戸を指さした。荘厳な歌声は確かにそこから聞こえていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

村に疫病が蔓延したと、住人のひとりが隣町へ助けを求めにきた 多くの医師がその村に向かったが、村のあった場所には大量の古い墓標だけが残されていた 助けを求めてきた男も既に失踪しており、その場所には、今でも墓標だけが残っているという

信じようと、信じまいと…… 

 

パッケージを開くと全然違うCDが入っている。そんなずぼらなCD管理をしている方は多いかもしれない。ある男が以前適当にCDを選び、プレイヤーに入れたところ音が出ない。不思議に思い中を見るとハムが一枚入っているだけだったという。

信じようと、信じまいと……

 

「発明王」として名高いエジソンを知らぬ者はいないが、彼の最後の発明を知る者は少ない。 晩年、霊界の研究に明け暮れた彼の最後の発明は、霊界交信機だという。ただ、この発明品は現存しない。遺族が不名誉だと破棄してしまったからだ。天才の最後の発明が、成功だったのか否かを確かめる術はもうない。

信じようと、信じまいと……

【ワイ君の話】ワイ君が人生逆転を決めた日

ニート「ワイ」君の話……

 

……

……

……

ワイは、身長170台……いっちょ前にあった。だが……

 

不潔感漂うくせっ毛……

ダサい眼鏡……

汚れた顔はいつも脂ぎっていて、まるで焦げた目玉焼きのよう。

漂うワキガは、近くの人の顔をしかめさせる。

 

もちろん、恋愛経験なんて皆無だ。

 女の子と会話したことはあるが、気味の悪いにやけ顔と、すぐに赤面する癖……

思い出したくもないが、相当不快なものだったはずだ。

 

1日1回は自分を慰める悪い習慣を改められず、いつもむさくるしい雰囲気を保っていたと思う

 

・ただ飯喰らい

・ぐうたら

・Coach potato

・落ちこぼれ

・穀つぶし

・人間のクズ

 ……この世のありとあらゆる罵詈雑言は、ワイを表す。

 

 ワイは、裕福な家庭で生まれ育った。

 何代も続く名家の血筋……

 

 父も祖父も、優秀な商売人。

 すなわち、人に使われる側ではなく、人を使う側の人間だ。

  ワイは、お金に困ったことはない。

  いつも、クリスマスイブの夜のようなごちそうが並び、おやつも豪華で、高価だった。

 長期休暇には、必ず旅行へ連れて行ってもらい、楽しい思いをしていた。

 

 怒られたことなど一度もない。

 いつも、ねだった玩具を買ってもらえて、飽きたらまた新しいものを買ってくれる。

 今も、実家の倉庫には、哀しい玩具がたくさんある。

 

 ……ワイが、こんな風に転落していくのは、

 生まれた瞬間から決まっていたのかもしれない。

 

 中学1年の冬、予期せず、学力診断テストで1番を取った。

  勉強に燃え始めた。

 一流の進学校へ入って、東大へ行って、大量にお金を稼ぐこと。

 それが夢だった。

 

 しかし、それから、狂い始める。

 親を、友人を、先生を、周りの人間を見下す癖がついたのである。

 

 「俺は天才だ」

 「気安く俺に話しかけるな」

  言葉にはしなくとも、そんなオーラを放っていた。

 段々、人間性が乱れていくことに、当時は気づけなかった。

 

  第一志望だった高校へ進学する。

 一流進学校に違いないのに、そこでも周りを見下した。

 しかし……

 新入生テストの順位は、全体の150位(300人中)

 「俺はどこへ行っても一位なんだ」

 「150位になんているわけはない」

 

  現実から目を背け、戦おうとはしなかった。

 根拠のない、井の中の蛙のプライドが、人生を止めた。

 頑固な、融通の利かない性格が、どんどん人生を壊していく。

 しかし当時のワイは、そんな間違いを間違いと認める余裕もなかった。

 

 青春なんて皆無。

 部活には入ったが、人間性に欠如していたワイは、顧問や仲間とうまくやれず、退部した。

 自らの非を顧みようとしない阿保が、まともな人生を歩めるわけはない。

 

 大学受験は大失敗。

 誰でも、願書さえ出せば入れるような私立大学に進学した。

 底辺大学に行くことが許せなかった。

 しかし、浪人する意味もない。

 

 ここで、ワイの人生は一度終わっている。

 「心臓は動いているけど、死んでいる。」

 そんな感覚だ。

  

 ワイが、すべての過ちに気づけたのは、大学4年生だった。

 そこへ来てやっと、自分が、全く未来のことを考えていない社会不適合者だと気づいたのだった。

 就職する意思がわかず、アルバイトをしても続かず、それからずっと引きこもってしまった。

 金に糸目を付けない家庭であるため、ニートの一匹や二匹、食い扶持には困らないのだろう。

 

 ワイは親を恨んでいた。

 あらゆる苦しみから遠ざけ、楽しい想いをさせてくれた、父母。

 彼らは、社会でお金を稼ぐことの辛さを知っていながらも、転落していくワイを、指をくわえてみていただけとしか思えなかった。

 しかし、毒親と分かっていても、甘え癖を辞められなかった。

 

 金がいくらあろうと、引きこもりがいたら、邪魔である。

 

  父母はワイを咎めることもあったが、ワイはそのたびに……

 「てめえらの教育の結果こうなったんだろうが!!!」

 「てめえで産んだんだから責任もって最後まで育てろクソが!!!」

 「邪魔ならてめえで殺せよ。てめえで産んだんだからな!!!」

 

 思い出して、身震いがする。

 ワイの親は毒親かもしれないが、かけがえのないお父さん、お母さんではないか……

 

 実はワイには、姉と弟がいる。

 どちらも有名難関大学を出ていて、立派に一人立ちしている。

 同じ兄弟でこうも違うのかと……

 

 同級生もみな、立派に独立している。

 「元学年一位のワイは…何をやってるんだろう…」

 

 成人式の日、俺は有名大学に進学していて、有名大学院を狙っていると嘘をついた。

 現状がどうであれ、ワイは「元」学年1位……

 先生も同級生も、ワイの変貌を楽しみにしていたのである。

 しかし、真実を述べられなかった。

 

 ワイは哀しみを抑圧するために、AV、アニメ、映画を見まくり、ネットの世界にのめり込んでいたが……一歩元の世界へ戻れば、虚しくなる。

  いよいよ、現実逃避が深刻化した。

 

 そして、自殺を考える……

  だが、ここでも弱さが出た。

 

 首をくくったが…意識が落ちる寸前の恐怖に耐えられず、断念……

 早朝、真冬の川に飛び込んだが死ねず、ずぶ濡れになって、だれもいない田舎道で一人、子供のように泣いた。断念……

 一瞬で即死できるような、毒ガスを作る方法を知り、材料を集めたが、怖くて実行に移れない。断念……

 水を大量に飲み、水中毒による自殺を図ったが、下痢に苦しみ眠れなくなっただけ。断念……

 

 甘さゆえに……死ぬことすら頑張れなかった。

 

 一度、とある薬品を、致死量以上摂取したが、怖くて中途半端に止めてしまい、中毒を起こして2、3日、地獄の苦しみを味わったことがある。

 

 脳が破裂するような頭の痛み……

 焼けつくような胸の不快感……

 切り裂くような腹痛……

 手足のしびれ……

 

 そんな死の苦しみの中、意識を失ったワイは、夢を見た。

 

 ……

 そこは、昔の生家だった。

 若い姿の、父、母、祖父、祖母、姉、弟

 そして幼い俺がいた。

  

 俺は、涙を浮かべ、嗚咽しながら、父親に手をついた。

 「ワイ君は…今から約20年後…人生に敗北し、自殺という選択を選んでしまうんです!」

  俺は泣いた。声をあげて泣いた。

 「そうか……」

 悲しげに父がつぶやいたのを覚えている。

 ……

 

 目が覚めると、そこは現実……

 自室のベッドの上……

 中毒の症状は無くなっていた。

 

 「ワイは…過去を変えに向かったが…失敗したんだ…」

 ワイはそう悟った。

 布団を握りしめ、泣いた。

 

 しかし……

  「過去への忘れ物があるなら、未来に取りに行けばいい。」

 そんな考えが、急に頭の中に光をもたらした。

 

 「そうか!未来なら変えられる!」

  俺はその日、その瞬間から、落ちこぼれを辞めた…

 

 ……

 ……

 ……

 

 現在ワイ君は、どうやっているのかは知りませんが、頑張って社会の一端を担っています。

 昔の、ワイ君みたいな人は多いでしょう。私も、どん底に落ちた時期がありました。

 どんな苦しい過去があったのかは分かりませんが、相当苦しい過去でしょう。

 あなたが苦しいなら、それは苦しいんです。

 

 前を向いていきましょう。

 生き方に正解はあるかもしれませんが、失敗はないというのが、私の持論です。

【ワイ君の話】悲しき玩具

ワイ君の話

 

……

……

……

今日は、少し悲しい話をする。

 

ワイは、裕福な家庭に生まれた。

両親は、ワイを甘やかした。

怒られた記憶は思い浮かばない。

自分の好きなものをリクエストすると、必ずそれが次の食事にでてくる。

おやつも、手作りドーナツ、クッキー、プリンなど、様々であった。

楽しい思いをさせてもらった。

 

だが、いざとなり、そのような恵まれた環境に依存し、社会に出るのが億劫になった

いざ、働く厳しさを知って、それだったらもう人生いらないとまで思い詰めた。

 

『よくもワイを甘やかして育てやがって……』と思うこともあるが、親を恨んではいない。

 

それに、ワイに向上心があれば、たとえ外部から甘やかされても、自分で自分を律することが出来たはずだ。

 

……と、人には言うのだが実際のところ……

 

『父さん、母さん、あなた方が社会の厳しさを知っていたのならば、ワイに現実で生きていけるような教育をしてくれたら良かったじゃないか……?』

そう思わずにはいられない。

 

両親はよく、ワイにおもちゃを、欲しがるだけ買ってくれた。

おもちゃ代だけで、7桁はいくのではないだろうか……?

 

ワイは、買ってもらったおもちゃを、壊れるまで遊ん……

 

 

 

……でいたのなら良かったのだが、実際には、すぐ飽きて見向きもしなくなるのがほとんどであった。

 

ただでさえ、歳を取るにつれ、おもちゃには見向きもしなくなってしまうというのに……

 

実家の裏庭に建つ倉庫には、今でも、そのような「悲しいおもちゃ」がたくさんある。

 

「もう遊ばないし、家の中にあっても邪魔だから……」

そのような寂しい理由で、雑然と詰め込んだのである。

 

子供に買ってもらえたおもちゃが、心ゆくまで遊ばれ、やがては壊れ、成長したご主人の涙、感謝と共に、その天寿を全うする……

おもちゃにとって、これ以上の幸福はないのではないだろうか?

しかし、ワイの場合はどうだろか。

まだ遊べる、息のあるおもちゃを、雑に保存し、生き地獄を味わわせている。

その中には、壊れた、部品が紛失したものもあるが、それは、劣悪な保管環境と、経年劣化によるものである。

 

ワイは、トイストーリーを見ることが出来ない。

自らを顧みて、咽び泣いてしまうからである。

 

ワイは今、倉庫のおもちゃ達に、片っ端から謝罪している。

まだ、息のあるものは、ピカピカに磨いて、汚れや埃を落としたり、電池を入れ直したりする。分解して、内部まで綺麗に洗うこともする。

また、生き返させられる範囲で、修理したり、部品を取り寄せることもある。

 残念ながら、もう再起不能なおもちゃは、写真を撮った末、線香を挙げ、廃棄する。

 

「たかがおもちゃに、大袈裟な…」と思う方もいるだろう。

確かに、「おもちゃ」とは、たかが子供の遊び相手かもしれない。

しかし、知育玩具に限らず、おもちゃは、子供の成長に大きく関わっているのではないだろうか?

親や家族、友人、先生までではないにせよ、我々は、おもちゃに育てられて大きくなった、という側面があるのではないだろうか?

 ワイにとって、おもちゃは父と母に近い存在なのである。

 息を吹き返したおもちゃは、親戚の小さな子や、同級生の子供、もしくは欲しい人に譲っている。

父母に近い存在との別れは、当然寂しいし、悲しい。しかし、だからこそ、必要としている誰かの元で、おもちゃとしての天寿を全うしてほしい。

 

 ワイのおもちゃは、今日もどこかで小さな子を教え導いていることだろう。

……

……

……

 

おもちゃ=両親……ワイ君の言う通りかもしれません。

私は、これまで遊んだおもちゃはきちんと保管しておりますが、見向きもしていません。

『モノには、心が宿る』と聞きます……

たまには、感謝の言葉を述べるのも良いかなと思います