RETRO少年の懐古録

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フォークロアまとめ その10 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その10 

信じようと信じまいと……

 

ある医師が、胎児にも意識があることを証明するため、妊婦の腹に直接マイクを埋め込み、胎児との交信を試みた。その結果、会話をすることに成功したと本人は主張したが、真偽は不明。実験が原因で妊婦が流産してしまったからだ。彼は医療ミスで告訴されたが、皮肉にも殺人罪の適用は免れたという。

信じようと信じまいと……

 

ある僧は、出家以降死ぬまで自分の手を洗わなかった。晩年の彼の両手は醜く朽ちており、彼の苦行に対する信念の強さを思わせるほどだったが、弟子の一部には、苦行ではなく悪魔に魅入られたからだと噂する者もいた。彼の死後、一番弟子が彼の両手を拭いたところ、布はあっというまに燃え尽きてしまった。

信じようと信じまいと……

 

とある病院に落雷があった。電気の逆流で、病院内のあらゆる機械がショートした。激しい漏電によりCTスキャンを受けていた患者の頭部を完全に炭化させ、死亡させてしまった。 その翌日から、病院付近の住宅街のPC画面に、妙なメッセージが勝手に表示されるようになった。「ここはどこなの?」

信じようと信じまいと……

 

「あの世への誘い」という曲がある。作曲者は不明だが、予測では一般市民が書いたものとされている。噂によれば、この曲が演奏されているときに寝ると、死んだ友人・知人・家族に会えるという。しかし、この曲の楽譜の最後の二ページは破れており、完奏することはできない。

信じようと、信じまいと…… 

 

ドイツのとある町に、吸血鬼を自称する男がいた。吸血鬼を自称するだけの無害な男だったため、町人達は男を放っておいた。ある日、道路を横断中の男に車が突っ込み、男は死んでしまう。轢死した男からは、成人男性六人分もの血液が流れ出たらしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

「4時44分の怪」という話を聞いたことはあるだろうか。4時44分に電話をかけると悪魔に繋がる、4時44分に鏡を見ると未来の姿が写る、といったものが主流であるが、無論、これらの話はいずれもただの噂話である。本当の怪異は、4時44分がいつまでも終わらなかった時に起こるのだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

一人の老人が精肉店を訪れていた。病弱そうな体に、蒼白の顔色。微かに腐臭の様な臭いも漂わせている。老人は店員に、肉の冷凍保存について聞いた。「牛を生きたまま冷凍し、解凍したら生き返るか?」それは無理だと店員が答えると、老人は「やっぱり駄目か」と呟いて、ばらばらに崩れてしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

1904年の日露戦争の際に、ロシア正教会は全教会をあげて日本に天罰を下すように神に祈りを捧げた。結局何も天罰は降りず、ロシアは負けたが、その二十年後、日本で関東大震災が発生した。ロシアの物理学者はこの事実から「神は我々の位置から九光年以内に存在している」と結論を下した。

信じようと、信じまいと…… 

 

電話サービスに関する噂話は数多くある。たとえば、時報を知らせる電話サービス「117」にかけて117分後に電話を切ると、間髪を入れず電話がかかってくる。電話にでると「最後まで聞いていきなさいよ」と、時報を知らせる女性の声で背後から囁かれるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある手品師がテレビ番組で、画面を通じて「あなたの存在は消えてなくなる」とメッセージを送ったところ、番組を見ていた人が、確認できただけで六人、忽然と姿を消したという。 彼は事前に「暗示にかかりやすい人は決して番組を見ないように」と呼びかけていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある夫人は、出征中の息子の軍隊に、慰問品として手作りのケーキを焼いたが、途中で結婚指輪がその中の一つに入り込んでしまった。半分諦めながらも彼女は150個のケーキひとつひとつに、指輪を見つけたら教えて欲しいと手紙を添えた。果たして指輪入りのケーキを受け取ったのは、彼女の息子だった。

信じようと、信じまいと…… 

 

世界がもし100人の村だったら、8人は与えられたばかりの生をまだ理解できない者、42人は生を理解していないが充実した生を送っている者、45人は生を理解せず怠惰な生を送っている者、5人は生と死とは何かを悟った者、4人は自分の死を未だ理解していていない者である

信じようと、信じまいと…… 

 

第二次世界大戦中のイタリアに凄腕の狙撃主がいた。彼は射程ギリギリの標的でも難なく撃ち抜いて見せた。彼は1943年に戦死を遂げてしまうのだが、その両目は先天性の病で失明状態であったという。

信じようと、信じまいと……

 

関西のとある駅で人身事故が起こった。死体はバラバラになり、駅員がそれを回収した。全てを回収し終わったとき、一人の駅員が奇妙なことに気づいた。右手が見つからず、左手が二本あったのだ。

信じようと、信じまいと……

 

営業成績トップのある男は、メモ魔として知られていた。彼曰く、どんなに大量の仕事でも愛用のメモ帳に書いておくと、いつの間にか片付いているのだという。男がメモ帳を紛失したある日、大量の紙片がどこからともなく降り注ぎ、あっという間に男を圧し潰してしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある程度の観察を行えば、会話せずとも相手の背景を見抜く特技を持つ女性がいた。ある日公園でデートの待ち合わせ中、近寄ってくる彼氏の表情を「見て」違和感を覚えたというメモを残し、彼女は消息を絶ってしまった。友人によると、彼女は昔から自分に関わる背景はなかなか見抜けなかったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

英国の調査隊が、文化研究のため、ある小部族を訪ねた。無事に集落へとたどり着いた彼らは客人としてもてなされ、宴が開かれた。宴の席では、ヒヒと呼ばれる肉料理が出され、その味は絶品だった。その部族と敵対している、別の部族の呼称がヒヒであると彼らが知ったのは、帰途の車の中であった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ドイツに名前のない手品師がいた。彼の技術は素晴らしく、客が頼んだ内容を完璧にこなす事で有名だった。ある日、客が彼を撮った写真を出し、これを消して見ろと言った。彼は見事にそれを消し、拍手喝采が起こったが、気づくと手品師の姿はなく、その後も誰一人として彼を見つける事ができなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

マイルズ・ルーカスという男が道路を車で走行中、信号無視の車と衝突。弾き飛ばされた彼の車が激突したのは、交差点近くの墓地の中の、一つの墓石だった。墓に眠っていたのは「マイルズ・ルーカス」という同姓同名の人物。そして墓には、ある言葉が刻まれていた…… 「死は全ての者に等しく訪れる」

信じようと、信じまいと…… 

 

健忘症という病気をご存知だろうか。一種の記憶障害で、発症の原因は様々だが、都合の悪いことを忘れるために起こることが多い。十七世紀半ば、ロシアのある村で、住民全員の記憶が一週間分消えてしまった。いったいどんな出来事が起こったのだろうか、確かめる術はない。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある高校で数学を教えていた教授が、学生たちを前にして「確率」のごく判りやすい例として、コインを放り投げて裏が出るか表が出るかをやってみせた。すると投げられたコインは裏も表も出さず、床の上に立った。

信じようと、信じまいと……

 

ハーバード大学医学部に、とても上手い演説をする教授がいた。彼の講義は毎回生徒でごったがえし、全員が彼の演説に聞き入った。ある日、その教授の講義中、三十人もの学生が気分が悪いと訴えた。原因はわからずじまいだったが、そのとき教授が話していた演説のテーマは「食中毒」であった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある青年が友人に近況を告げる手紙を書いていた。その際、ある特定の状況を指す適当な言葉が辞書にも見つからなかったため、自分で作って手紙に書いた。翌朝何気なく辞書を見ると、昨日手紙に書いた造語が、家中のすべての辞書に記載されていた。そしてその言葉は現在も英英辞典に記載され続けている。

信じようと、信じまいと…… 

 

トランプには、必ず「数字では無い存在」ジョーカーがある。「数字では無い存在が、もし数字になったらどうなるか?」という事を研究した男がいたが、彼は謎のメモを残して失踪してしまう。その内容は 「∞/0」 

信じようと、信じまいと……

 

ある博士は言った。「私たち日本人の命は軽視され、いずれ滅びるだろう」と……彼は当然のように非難され、界隈から姿を消した。またあるとき、一人の男子学生がいじめを苦に自殺した。しかしマスコミは、同時期に死んだパンダの子供の事をこぞって報道した。博士の言葉を覚えている者は、もう誰もいない。

信じようと、信じまいと…… 

 

会社員のある男性は、コンピューターを手なずける名人と言われている。会社のコンピューターが不調になったら必ず彼が呼ばれる。彼が電源を入れ直したり、なにかをしゃべりかけたりするだけでコンピューターの調子は元に戻るという。時には彼が姿を見せただけで復旧することもあるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある探検家がオアシスに住む民族を探しに砂漠に旅立った。それから四十年して、彼は中国のとある山脈で変わり果てた状態で発見された。彼は精神に異常をきたしており、自我を失っていた。持っていた日記には「龍宮城のようだった。しかし奴らは俺のすべてを変更した 送り返す場所さえ」と書かれていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

「俺は暗闇に殺される」と常日頃から口にしている男がいた。男は暗闇を異常に怖がり、毎晩寝るときでさえも部屋中の電気をつけたままの生活を送っていた。ある嵐の晩、男が住む町一帯に落雷があり、大停電に見舞われた。それっきり、男の姿を見る者はなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

鏡と鏡を合わせると、鏡達はどこまでもお互いを映し合う。曇りのない鏡は、自分も相手も欺いたりはしないからである。しかしこの世には、合せ鏡という現象を起さない鏡が存在する。それは、人間の目である。

信じようと、信じまいと…… 

 

「はな、いりませんか」背後から声をかけられ振り返ると、バラの花束とハサミを持った少女が立っている。「悪いけど、要らないよ」「はな、いらないんですか?」不思議そうに言う少女の足下を見て「いや、要る」と答えた。そこには、今まで「要らない」と言った人たちのものであろう鼻が散らばっていた。

信じようと、信じまいと……

 

車を運転していたある男が、トラックの陰から飛び出してきた妊婦を避け損ない、電柱に正面衝突して死亡した。彼は普段から、外出するときは必ず交通安全のお守りを携帯するようにしていたが、その日に限って安産祈願のお守りを携帯していたそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

ひとりの男が板と棒を延々と擦り合わせていた。それは悪魔の所業といわれ、多くの人間は彼を疎んじ、忌み嫌った。彼は死の間際までその作業を続けたが、最後まで何も起こらなかった。……人類が火を手に入れたのは、彼の死から二万年ほどあとだったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男は目を患い、眼帯をして出勤した。バスに乗っていると彼と同じく眼帯をした若い女が隣に座った。同じ境遇の親しみから「眼帯というのも、なかなか不便なものですね」と話しかけると、女は「何せ視界が三分の一になってしまいますからね」彼女の眼帯の中がどうなっているのか、男は聞けなかった。

信じようと、信じまいと……

 

日本のある地域の小学校で、何人もの生徒が変死をとげた。変死した生徒は必ず、皆図書館で死んでいたという。警察はこの事件を徹底的に調べたが、結局迷宮入りにされた。だがそれ以降、その図書館に飾ってある無表情の人形が、不気味な笑みで今も笑っているらしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある町で、数百人もの男が集団で失踪するという事件が起きた。数日後、警察にひとりの男が出頭した。学者崩れのその男は「死者を墓場から蘇らせる」秘術を行ったという。失踪者は全員妻帯者だった。結婚は人生の墓場である。

信じようと、信じまいと……

 

ある大学教授の元に、白骨化した人間の両手両足が届けられた。骨の身元は不明のまま翌月、今度は両手両足を切り取られた教授の死体が自宅で見つかった。後に詳しく調べた所、奇妙な事に、送られてきた手足と殺された教授のDNAは一致した。骨の送り主は依然不明のままである。 

信じようと、信じまいと……

 

ある男は毎晩溺れる夢に苦しめられ「寝たら溺死する」という妄想に取り付かれ、不眠症になってしまった。見かねた友人は彼を精神科医に通わせ、男は妄想と不眠を克服することが出来た。しかしある晩、彼はバーで居眠りの最中に死んでしまう。男の死因は肝炎、酒に溺れた結果の死であった。

信じようと、信じまいと……

 

ドイツに話す犬がいた……といっても、アルファベットが書かれた文字板を使ってだが、 この犬は簡単な足し算、引き算もでき、人間がする簡単な質問に答える事もできた。あるとき調査に来た若い女学生が「何かやって欲しい事がありますか」と質問したところ「おまえのしっぽをふってくれ」と答えたという。

信じようと、信じまいと……

 

福島県にある某デパートの二階・婦人服売り場に、一箇所だけ商品が置かれていない棚がある。そのような状態になってから、もう十二年になるそうだ。理由は「お客様にとって危険だから」なんでも、その棚から商品を取ろうとすると、誰もいないのに指を強く噛まれる事件が頻発したそうである。

信じようと、信じまいと……

 

「偶数階のドア」という言葉をご存知だろうか?これは団地やマンションなどの偶数階で、開けておいたドアが勝手に閉まるという現象だ。もしあなたが偶数階に住んでいるなら、注意した方がいい。なぜならドアが完全に閉じてしまった時が「人間ではない何か」を部屋に招き入れてしまった証拠なのだから。

信じようと、信じまいと……

 

昔、ローマに卵を産む猫がいた。何故猫が卵を産むのかはまったく分からなかったが、その卵からは子ヤギや子牛、金銀財宝が出てきたために、人々にたいへん喜ばれていた。ところがある日、卵から人間の胎児が出てきたために、その猫は殺処分されてしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

Skypeをしていた女性が、戯れに自分のIDで検索をしてみた。すると奇妙な事に自分の他にもう一つ同じIDが検索された。話しかけてみると、相手は性別も年齢も名前も自分と同一の人物で、さらに住所さえも全く同じであった。部屋の造りも、今座っている場所も。

信じようと、信じまいと……

 

モザンピークの貨物船が、ペルシャ湾で海賊に乗っ取られた。ところが、乗っ取った海賊達は数日のうちに原因不明の奇病を発症した。皮膚はただれ髪は抜け落ちそのうちのほとんどは死亡した。海賊達にとって不幸だったのは、貨物船に呪術師が乗り組んでいるのを知らなかったことだ。

信じようと、信じまいと……

 

目に見える人体の部位は必ず一対になっている。手も、足も、耳も、目も、二つずつ対称についているが、口だけが例外である。一方、人間の首の後ろには元々裂け目のような跡があり、胎内で成長する過程で消えてしまうことは余り知られていない。 

信じようと、信じまいと……

 

「私の素顔を見たいですか?」彼女の問いに、男は迷うことなく頷いた。行きつけの喫茶店で知り合った彼女は、目と口の部分に切込みを入れただけの白い仮面を常に着けていた。 よっぽど人目を避けたい有名人なのか、それとも……

果たして彼女の素顔を見た男は、彼女の仮面が自画像だったことを知った。

信じようと、信じまいと……

 

昔ヨーロッパで、麦につくカビの一種が大発生する事件があった。そのカビの混ざった麦をパンにして食べると、幻覚を引き起こす。やがて人々の脳は犯され、幻覚と疑心暗鬼から狂気の殺戮と拷問の日々がはじまった。それは後世、魔女狩りと呼ばれることになる。

信じようと、信じまいと…… 

 

1960年代、アメリカはある研究を進めていた。その研究のテーマは「人類全体に嘘をつけるかどうか」その研究は69年7月20日に「可能」という判断が下された。大成功を収めたその研究の名は「アポロ計画」といった。

信じようと、信じまいと……

 

カナダに住むある男性が、思い悩んだ末に自殺を試みたが、飛び降りた先は植え込みだった。 首吊りのロープは切れ、拳銃は突然故障した。結局死にきれなかった彼はその晩、死んだ母の夢を見た。「次はもう助けられないと言われたよ」と、今年85歳になる彼は笑って言った。 

信じようと、信じまいと……

 

あるところに怖いもの知らずの将軍がいた。彼は、霊や魔物も、権力も、狂気も、自分の死すらも恐れることが無かった。やがて彼は王になり、国中の美女を集め後宮を造ったが、やがてそこに足を運ぶことも少なくなった。そして、男は死の寸前にこう言い残した 「げに恐ろしきは女の性(さが)よ」

信じようと、信じまいと……