RETRO少年の懐古録

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フォークロアまとめ その12 信じようと信じまいと……

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フォークロアまとめ その12

信じようと、信じまいと…… 

 

ある天文学者曰く、宇宙の滅亡は何百兆年後などではなく、あと数年後の出来事である、というのだ。学会は彼を全く相手にしなかったが、彼はまだ学説を曲げていない。「宇宙は落下し続けている。動きは相対的で気づきにくいが、もうすぐ『着地』するだろう」と……

信じようと、信じまいと……

 

アメリカのとある州で竜巻が発生した。その竜巻は不思議なことに、三時間にも渡って一箇所に留まり続け、突然消えてしまったのである。そしてその竜巻を見た人々は口をそろえてこう言った。「竜巻の目に巨大な人がいる」と。

信じようと、信じまいと……

 

耳はノイズを消すために微弱な音を発している。だが、他人に自分の耳の音を聞かせてはならない。それは「本来人間が聞いてはならない音」だからである。ちなみに、耳鼻科医の失踪率は、他の科の医師の十五倍にもあたるといわれている。 

信じようと、信じまいと……

 

ある男が風呂場でビー玉を見つけた。よく見ると、表面に模様が彫り込まれている。男はそれをポケットにしまった。次の瞬間、ポケットから女性の悲鳴らしき声が響いた。慌てて男がポケットを裏返すと、ビー玉の模様は無く、ポケットの中は血で濡れていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

あるオカルト好きの学生が、自分で創作した怪談を、人から聞いた話だと言って仲間に話した。しばらく経ったある日、似たような話を別の友人から聞かされた。友人曰く、実際に起きた殺人事件が基になった噂話らしい。調べてみると、その事件が発生したのは、彼が最初に話を創った二年後の出来事だった。

信じようと、信じまいと…… 

 

埼玉県にある古い下水道跡へ、四人の若者が肝試しに行き、行方不明になった。数日後、記憶喪失で戻ってきた一人の体には無数の虫の刺し傷があった。その虫は、カナダとアラスカの一部にしか生息していない虫だった。 

信じようと、信じまいと……

 

山梨県の田舎町で、少し前まで「傘バス」と呼ばれるバスが通っていた。普段乗るバスと見た目も時間も変わらないが、車中には大量の傘が用意してあるらしい。その中には、乗客達がこれまでになくしてきた傘が必ず混じっている。「傘バス」が走る日は、予報にない雨が必ず降り出すという。

信じようと、信じまいと…… 

 

某県某市には「入口」という名の森がある。黄泉へ繋がっているとの伝承があるその森へは、狩人さえ滅多に近づかない。記録に残る「入口」に入った最後の人物は、数十年前に調査のため訪れたある民俗学者だが、彼がいつ亡くなったのかは記録されていない。余談だが、この地域に「出口」という地名はない。

信じようと、信じまいと…… 

 

「この世の全ては数字で動いている」というのが、ある数学者の信条だった。彼は、理解不能な数式を用いて、しばしば賭博で大勝ちしていたが、四十歳の時に交通事故で命を落とした。「運命は計算できなかったらしい」と彼を悼む者もいれば「死んだ方がマシな未来が見えたんだろう」と言う者もいた。

信じようと、信じまいと…… 

 

「鏡」という題の本がある。読んだ人間の過去・未来・本性・感情によってその中身は変わり、決して同じ内容になることはないという。ある日一人の善良な主婦が、その本を片手に死んでいるのが発見された。彼女はどのような物語を読んだのだろうか……その本は現在も古本市に出回っているという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある少年はサッカーボールが欲しかったものの、手持ちがなかった。無駄を承知で「神様、ボールを下さい!」と願った翌日、家の玄関にボーリング球が置かれていた。少年は思わず「神様、これじゃないよ!」と叫んだ。次の日、ドイツ語で「すまない、間違えた」と書かれたメモ用紙が玄関に貼られていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

宇宙よりも謎が多いといわれている深海。未だ未調査の領域も多く、新種の生物や、もう絶滅したと思われていた生物が見つかることがある。奇妙な噂も、研究者の間では絶えない それはこういうものだ。「探査機のモニター画面の中で、歩いている人を見た」

信じようと、信じまいと…… 

 

ある一本のゲームが発売された。そのゲームは異常な人気を博し、ソフトを巡り、強盗事件が発生するほどであったと言う。現代でもそのゲームの続編は発売され続けているが、そのような事件が起こることは無い。かつて彼らを熱狂させたものは、一体、何だったのだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある小学校に通う少年は、教科書に載っている偉人に落書きするのが好きだった。ある日少年がいつものように落書きをしていると、その人物が笑ったように見えた。恐ろしくなって教科書を閉じたが、数日後、落書きと同じ模様の痣が少年の顔に現れた。痣は決して消えず、彼は現在も後悔し続けている。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある統計学者は、雨女だと自称するひとりの女性と出会ってから十年間、彼女が外出するときは欠かさず同行し、毎回雨が降ることを記録し続けた。しかし一度だけ風邪をひいてしまい、泣く泣く彼女を見送った日があった。一日中快晴だったその帰り、友人たちは密かに統計学者が雨男だったのではと噂した。

信じようと、信じまいと…… 

 

人間の視神経と繋がる脳の部位を調べてみると、およそ三百人に一人は赤と青など二つの色が逆に見えているはずだという。彼らは赤く見えるものが青、青く見えるものが赤と思い込んでいるため気づくことはない。あなたの視界は、本当に周囲の人と同じだろうか。

信じようと、信じまいと…… 

 

ウルトラセブンの一話が、抗議によって封印処分されたのは有名な話であるが、実はウルトラマンAにも封印された回が存在する。抗議等を受けたからではなく、製作側が自主的にお蔵入りを決定したのだという。完成したフィルムを試写した時、劇中の台詞がすべて女性の金切り声に変わっていた為らしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある町で一人の独身男性が亡くなった。彼は日頃から「自分は死んだら全ての人から忘れられるのでは?」と恐怖していた。男の友人が役場に届けに行くと、彼の戸籍は初めから存在していなかった。彼が恐れていたのは本当に「忘れられること」だったのだろうか?

信じようと、信じまいと…… 

 

ある村の少女は、年寄りに中腹にある石垣に立ち入るなと言われていた。少女に思い当たる節は無かったが、石垣には近づかないようにしていた。ある晩少女が目を覚ますと、豪雨の中、石垣の上で寝ている自分に気が付いた。驚いて山を下ったが、すでに村は土石流に押し流され、助かったのは少女だけだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある特殊な方法で計算した場合、朝陽が昇る確率は1/1000000を下回ることが判明した。 もちろん、太陽はそんな確率に関わりなく毎朝大地を照らす。この事実を知ったとき、その計算をした学者はこれぞ奇跡だとして神を賛えたという。

信じようと、信じまいと……

 

死者がまだ簡単な棺桶に入れられて土葬にされていたときの話。子供達数人が墓地で遊んでいると、一人の少年が、埋めてあった棺桶を踏み破ってしまった。足はどうやっても抜けず、数人がかりでようやく足を引き抜くことに成功した。足の先には、明らかに人間に噛まれた歯型が付いていたという。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある数学者が屋外でコイントスをしてみた。すると空中で鳥がくわえて飛んで行ってしまった もう一度やってみると、コインは見事、地面に垂直に立った まさかこんなことがあるとは 拾い上げたそのコインを見ると、表と裏が同じ柄のものだった

信じようと、信じまいと…… 

 

「自分は鏡の世界の住人だった」という男がいた。彼曰く、世界のどこかに自分だけが映らない鏡があり、そこから鏡の向こう側に行けるという。「普通の鏡だと、鏡の向こう側の『自分』がこっちに来ないように押さえ付けているから、向こう側の世界へは行けない」らしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

本は作ることができる。大量の本の山に何も書かれていない本を一冊混ぜ、長期間放置する。 すると、何も書かれていないはずの本に文章が書かれているという。歴史ある図書館には、そういった本が必ず有るのだという。

信じようと、信じまいと…… 

 

中国湖北省のある人物は、光合成が出来る人間だった。彼は存命中、食物をほとんど取らず、水と日光のみで生活していた。1976年に彼は病死し、荼毘にふされたのだが、遺骨は残らず、周囲には生木が焼けるような臭いだけが漂っていた。

信じようと、信じまいと……

 

テネシー州郊外の動物園には「Something Invisible」とだけ書かれたケージがある。ガイドも「そうとしか言いようがない」と投げやりな説明しかしてくれないが、何も見えないケージの前から人が絶えることはない。運が良ければ中の「何か」が餌の肉を食べるところが見られるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

深夜、男が住む家に激しいノックの音が響いた。同時に親友の声で「助けてくれ、天使にさらわれる!」と聞こえたので、ただならぬ様子に慌てた男がドアを開けた瞬間、空から靴が片方落ちてきた。以来、親友の消息は不明である。

信じようと、信じまいと…… 

 

人が作る作品には時々ツクモガミと言う魂が宿る事がある。木彫りの像から機械、パソコンの規格一つまで該当する。作品たちには様々な願いが込められているが、古くて使い物にならなくなったある作品を「殺そう」とした男が居た。それを殺す前に、彼は不可解な死を遂げた。

信じようと、信じまいと…… 

 

とある田舎町で、少年五人が連続して獣に噛み殺される事件が起きた。その直後に、三歳年上の姉を射殺した十四歳の少女が逮捕された。彼女は「姉が狼に変身し、付き合った少年たちを殺した 自分も殺されそうになったので撃った」と主張した。妹の脚には少年たちを殺した獣と同じ歯型がついていた。

信じようと、信じまいと…… 

 

ハンバーグ、メンチカツ、餃子、ミートボール、コンビーフなど。これら肉を加工した食品を、一日一回以上食べたとする。計算上、三十年に一回の確率で人肉が混入している。

信じようと、信じまいと……

 

とある町に、地元では有名なジュースの自動販売機がある。下段、一番左のココアのボタンを押すと、まれにデザインの無い缶が落ちてくることがある。

開けると、腐った生肉のような臭いとともに緑色の液体が垂れてきて、まるで生きているかのように、地面に吸い込まれていくそうだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男が死体で見つかった。男は苦しんだ跡も無く、まるで眠ってるかのようだった。死因は誰にもわからなかったが、男は生前周囲の友人にこんな事を話していた。「最近頭にノイズが走るんだ。テレビの砂嵐みたいに……日ごとにその時間が長く、間隔は短くなってきている」

信じようと、信じまいと…… 

 

ある男は、外から戻ってきた飼い猫の異変に気付いた。顔の右にあった黒いぶちが左に移動していたのだ。よくよく見ると、全身の模様がすべて左右逆になっていた。猫はひどく怯えた状態で、それ以降見知らぬ人を異状に怖がるようになったという。

信じようと、信じまいと……

 

相手も死ぬが自分も死ぬという、禁忌の呪術を試した男がいた。数日後、呪いをかけた相手は本当に死亡したが、男は一向に死ぬことはなかった。しかし、数日後、母親から男のもとへ、息子が死んだと手紙が届いた。男は一人息子だったはずなのだが……

信じようと、信じまいと…… 

 

とある山あいの公園で、子供達が一斉に変死するという事件がおきた。一緒に遊んでいたにも関わらず、唯一生き残った少年はこう証言した。どこからともなく 『あなたはそこにいますか』 と声が聞こえ、亡くなった子供達は残らずその呼びかけに応えたのだ、と。

信じようと、信じまいと……

 

一枚の古びた絵がある。大きな扉が描かれたその絵には「客室前」というタイトルがつけられている。実はこの絵、時々具現化するのだ。扉を開けるとそこは小さな部屋になっており、テーブルの上には豪華な料理が湯気を立てている。更に、料理の前には入室者の名前が書かれたプレートが置いてあるという。

信じようと、信じまいと…… 

 

「空に浮かんでる城を見た」という人は全国各地に存在している。彼らの目撃した城の特徴は共通して、絵本で見かける宮殿のような城であり、雲の上に浮かんでいると言う。それは夢か幻だったのか? それとも……

信じようと、信じまいと…… 

 

ある夜、一人のサラリーマンが公園でリンチされている青年を見つけた。彼は鞄を放り出して不良たちに立ち向かったが、彼が一人の男に体当たりをした瞬間、彼を除く全員が倒れ、動かなくなってしまった。彼は目を疑った。そこに横たわっているのは、全てマネキンだった。

信じようと、信じまいと…… 

 

夫はヘビースモーカーの菜食主義者、妻は煙草はやらないがステーキが大好物……と、食の嗜好は真逆だったが、地元では有名なおしどり夫婦がいた。二人は同じ時期に病に倒れ、同じ日に息を引き取ったが、夫の死因は高脂血症による脳梗塞、妻の死因は肺癌だったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

過去に首吊り自殺があった部屋で、服を部屋干ししたまま眠りについてはならない。あなたが部屋の電気を消すその瞬間、部屋に吊るされた洗濯物の中に、首吊り死体が混ざり込むからだ。

信じようと、信じまいと…… 

 

アラスカにある核廃棄施設で、何者かによる警備員、研究員の惨殺事件があった。その凄惨な事件による死者は45名にものぼった。たったひとり、奇跡的に助かった研究員がいたが「透明……ニンジャ……」と意味不明な言葉を残し三日後に自殺してしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある作家Aが生まれて数ヵ月後、その母親が「もう一人いたのに……」と呟きながら発狂した。やがては自分も母と同じようになるのでは、と怯えながら生きていたAは、三十歳のときに自ら命を絶った。数十年後、若い頃は美男子で「作家のAに瓜二つ」と評判だった老人がひっそりと息を引き取った。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある学者が、奇妙な蟻を見つけた。その蟻は別の種類の蟻と戦っていたようだったが、よく見るとその蟻の顎には金属片が付いていたそうだ。学者は言う「もしかすると、蟻も我々と同じような文明を持っているのかもしれない」と。

信じようと、信じまいと……

 

映画などのクレジット表示を拒否した際に使われる偽名「アラン・スミシー」は、割と有名であるが「映っているはずのない役者」を示す偽名が「アレックス・ドナヒュー」であることを知っている者は少ない。うっすらでも「映ってしまっている」以上は役者とみなすのが、映画協会の取り決めらしい。

信じようと、信じまいと…… 

 

有名なネッシーの写真が捏造と発覚した後、ある番組で討論特集が生放送されていた。司会者が「絶滅した恐竜の生存証拠かと思ってたのに、残念ですね」と言うと、ある教授が「私はあれが捏造と見抜いていた。本物はこれだ」と懐に手を入れたところで番組は中断された。 その後、教授の行方は誰も知らない。

信じようと、信じまいと…… 

 

あるところに「穴を描く画家」がいた。地元では名の通った男だったが、ある日、急に仕事場の床を黒く塗り始め、数年かけて巨大な「穴」の絵を描き上げたという。絵の完成直後、この画家は失踪したが、仕事場を訪れた誰もが「彼はこの穴に落ちたに違いない」と言ったという。

信じようと、信じまいと…… 

 

電車を利用していた女性が、向かい合った男から「これから大変ですね」と声をかけられた。 適当に「ええ、まあ」と答えた瞬間、人身事故で車両が激しく揺れた。飛び込んだのは女性の母親で、ノイローゼからの自殺だった。電車が停止する頃には、男の姿はどこにもなかった。

信じようと、信じまいと…… 

 

全盲の娘に「色」について尋ねられた父親が「音楽が沢山の音でできているように、この世界は沢山の色でできている」と教えた。その日から娘は、赤い紙と青い紙を破る音を聞き分けるなど、色の違いから音の違いを認識できるようになったが、水や風などの透明なものが発する音は聞こえなくなってしまった。

信じようと、信じまいと…… 

 

ある数学者は、知人の物理学者から「自分で書いた覚えの無い論文について質問を受ける」と相談を受けた。数日後、物理学者は殺人容疑で逮捕され、以後二度と会うことはなかった。 しばらくして数学者は、ふと気づいた。自分はいつ、どこで物理学者と知り合ったのだろう。

信じようと、信じまいと…… 

 

無風であるにも関わらず、部屋のドアが自然に開いたとき、すぐにドアを閉めてはならない。 その「客人」が帰るまでは…… 

信じようと、信じまいと……