RETRO少年の懐古録

One of the Social Cleaner Agent

【怖い話】真夜中の登下校

仕事終わりに、会社の上司と飲んだ後だった。

 

私はお酒に弱いため、あまり飲んでいなかった。

夜遅くだったとはいえ、ほぼ素面で、意識もはっきりしていたと思う。

 

しかし、ぼんやりしていた私は、降りるはずの駅を通り過ぎてしまった。

時刻はもう、1時近い。

 

私はすぐさま、アプリでこの駅から最寄りまでの最短経路を検索した。

 

すると、まだ終電はある。

あるのだが、この駅から10分程歩いた先にある駅からの発車だった。

 

私は急いで改札を出て、その駅まで歩いた。

その道中だった。

 

「こんばんは」

「こんばんはー!」

 ……

 

都会の影、暗い道に、登下校中の小学生の一団がおり、曲がり角の向こうに消えていく所だった。

 

「え? こんな夜中に?」

 

私は道を外れ、急いで彼らの後を追ったが、曲がり角の向こうに、彼らの後姿は見えなかった。

 

「???」

 

午前1時に小学生が出歩いているとは思えないし、仮装行列が通るような地域でもない。

 

暗がりとはいえ、確かに黄色い帽子を被り、赤黒のランドセルを背負っている小柄な人間達の姿を捉えたのだが……

 

一体何だったのか?

 

私は、彼らが幽霊だったのではないかと思い立った。

その地域で、登下校中の小学生を襲った交通事故等が発生していないかを調べたのだが、特に該当する事件はなかった。

無かったのだが……

 

不気味なことが一つ分かった。

 

ここへ来て場所を晒すが、私は、東京の馬喰横山駅を乗り過ごし「片瀬町駅」というところで降りた。

 

しかし、片瀬町駅なんて存在しないのである。

 

よくよく考えれば、何故現在いる駅からの終電が、アプリに表示されず、10分歩いた先の駅から表示されたのか。

 

考えるとおかしい。

 

私はパラレルワールドにはまり込んでしまったらしい。

 

抜け出せているのか?

今のところ異変はない。

 

地図アプリも不具合を起こしてしまい、アンインストールするしか無くなった。

履歴も分からない。